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95話 ピンチ!!

 痛っってぇぇぇ!

 急に腹部に衝撃が。

 衝撃で軽く吹っ飛ばされる。


 何が起こった?

 自分の腹部を見ると、プロテクターが破壊されてうっすらと血が滲んでる。

 は?

 このプロテクターは万が一に備えてダイヤモンドと【合成】した物だぞ!

 それを破壊って。

 近くに槍が落ちている。

 これか。


 危っっぶねぇー!

 頭だったら即死だったじゃねえか!


 ダイヤモンドを砕く威力な槍。

 何かの【祝福】か?


 足にもダメージが来てやがる。

 ここから離れないと。


 次は完全にアウトだ。

 ポーションを飲む。


 バシュッ!


 風の切り裂く音が。

 ビチャ何かが、顔に……血だ。


 竜王様?


 竜王様の腹部に槍が刺さっている。

 何で?

 助けてくれたのか。


「一条……早く他の竜族に……ポーションを……頼む」


 考えろ。

 何かないか?

 このままでは。



 すると目の前の景色が変わる。


 二次元のデジタル世界だ。


「一条君、大丈夫?」


 相楽さん。

 何で?


「これは?」


「【遊戯世界】俺の祝福だ」


 天野も来たのか。

 後ろにはスピカ女王もいる。


 バシュッ!

 風の切り裂く音がする。


「危ないっ!」


 バンッ!



 相楽さん?

 なんと相楽さんが槍を顔の前で掴んでいる。しかも掴んでも怪我しない所を。

 はい???


「相楽さん???」


「えっ?こんなの止まって見えるよ」


 ???


「相楽様は世界チャンピオンだぞ。

 こんなのでダメージ与えられるか」


 ???


 世界チャンピオン???


「一条君。早くシャルちゃんのお父さんにポーションを」


 あ、ああ。うん。わかった。



 幸い、竜王様は生きている。

 なんとかなりそうだ。


「見つけた。あいつか。これ返す」


 そういうと相楽さんは王城に向かって槍を投げる。

 槍を投げる?


 凄い勢いで飛んで行く。

 風を切り裂く音がさっきよりも凄い。


「あっ、ちょっとミスった」


 城の壁がえぐられる。


 はっ?


「相楽様のミスなんて逆にレアですね」


「恥ずかしい」


 いや、恥ずかしがる所絶対に違いますから。


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