94話 一条に直撃。
どう考えてもおかしな性能のドローンが出来上がった。
ドワーフ達は満足げだ。
「……ねぇ、一条。
竜王様達がピンチなの」
竜王様達がピンチ?
いや、ララン。
そんな冗談はおもしろくないぞ。
あの生物最強の竜族だぞ。
いくら、祝福があるからって人間が勝てる訳ないだろ。
えっ?
魔法が使えてない?
なんだかそんな事が前にもあったな。
―もしかして本当にピンチなのか?
急いで駆けつけないと。
俺達も行く?
どうして?
ドワーフ達も、ミネゴルド王や勇者に酷い扱いを受けていた?
それで俺の扱いが酷かったのか。
それは違う?
ちょっと反省している?
本当か?
後で対価を払うって?
―仕方ない。
色々貰うからな。みんな急に何処見てんだ。
集団コントか!
何を貰おう。
大~きな♪♪♪下さい。
さて、ふざけてる場合じゃないな。
駆けつけると、既に勝負がついていた。
まさか、本当に竜王様達が負けるとは。
ドワーフ達が、勇者と騎士達にドローンを突撃させる。
いや、狂暴な光景だ。
空から宇宙人が襲ってきたらこんな感じなんだろうか?
一部の勇者以外は撤退している。
究極の遠距離攻撃だな。
ドワーフ達が容赦ない。
竜王様の腕の中には血塗れの竜族が。
シェンロンさんだ。
死んでしまったのか?
―まだ生きてる。
俺が持っている最高品質のポーションなら。
稲葉さんによると、腕や足が無くなったドワーフが治ったらしいからな。
シェンロンさんにポーションをぶっかける。
飲ませようと思ったが、意識が無いので無理だった。
ポーションをかけると、シェンロンさんの体が光りに包まれる。
体の中身が見えそうなぐらい深い傷が塞がっていく。
凄い効力だな。
これはハイポーションどころかエリクサーって言っても信じるぞ。
竜王様も驚いている。
シェンロンさんを竜王様に任せて、他の竜族の人の元へ。
ドワーフのみんな、援護頼む。
戦場怖い。
……一条が竜王様の所に行った。
……危ないよ。
一条が危なくない様に、ラランのドローンを一条の頭の上に。
しょうがないから、一条の事はラランが守ってあげる。
一条が竜族の人にポーションを使う。
あのポーション。
でも、竜王様も一条も心配そう。
大丈夫。
竜族の人の体が光りに包まれた。
治った。
ほらね、大丈夫だった。
一条が次の竜族の人の所に行こうとしている。
一条弱いんだから、無理しちゃだめなんだよ。
ビュッン!
風を引き裂くような音。
見ると巨大な弓。
バリスタってやつ。
たまにエルフが使ってるのを見たことがある。
一条危な……一条?
一条が倒れてる。
92話の一条視点です。
キングオブコントを観ながら書いたのがバレてしまう……。
「大きなポイントを下さい」
「……」
「……」
「ねぇ、ししょー。いちじょーなにいってるの?」
「シャルちゃん見てはいけません」
「…あい」




