72話 炎上系ヒロイン爆誕!
王城の地下牢。
うん。思ってたよりましかな?
少なくてもネズミとかは出なさそうだ。
散々クラスメイトのビッチ達に罵られて解放された。
牢屋に入れられて解放されたっておかしいか。ははは。
疲れたな……
シャルちゃんと、マリアちゃん大丈夫かな?
一条君がいるから、何とかしてくれたよね。
大丈夫!大丈夫!
さて、寝よう。
幸いにベッドがある。
布団はちょっと硬いかな。
あれ?
なんだか私の、名前呼んでる?
あれ?
貴女は確かスピカ王女様。
ははは、お向かいさんでしたか。
はい?
何でそんなに、平気にしてるんだって?
平気じゃないですよ。失礼な。
ベッドに寝転びながら言う事では無い?
精神的な疲労がキツイのですよ。
女子高生も大変なんですよ。
持ち物殆ど全部取られたし。
まあ、一条君にまた買って貰えば良いだけですけど。
一条君に頼り過ぎですって?
他人任せが私の信条ですから。
ヒロインの言う台詞では無い?
ヒロイン?なにそれ?美味しいの?
ヒロインなんて、王女様にあげますよ。
あれ?そんなに嬉しいのですか?
……やっぱりあげません。
【炎上系ヒロイン】の爆誕です!
悲しくなって来ました。
ああ、アニメが見たい。
あああ!ビッチ達にスマホ取られて観れない。
一条君、早く助けに来て。
王女様何ですか?そのジト目は?
もういいです!寝ます。
(一条君なら本当に助けに来てくれるよね?
泣いたら負けだ。あんな奴達に負けたくない。
オタクなめんなよ)
「それで?おばさん。どうやったら一条君を味方につけたの?
独占販売じゃん。儲かり過ぎでしょ?」
「もしかして、おばさん一条君に一発ヤらしてあげたの?」
全身に冷気を浴びせられているマイケルの妻スズラン。
マイケル商会の本店に【氷】の勇者、里見と【水】の勇者、香川が来店し、店を自分たちの物にしようとしている。
護衛に雇った冒険者達は氷の彫刻になっている。
既に心臓は止まり死んでいる。
スズランも意識が朦朧としている。
「私には夫がいます。一条君とはそういう関係ではありません。たまたま運良く一条君と、取引出来る事になったのです」
商品を手に取り夢中な二人。
「ねえ、おばさん。一条君に電話するから協力するように、おばさんからも頼んでよ」
「相楽の奴、まさかスマホ持ってるなんてね。
ここ異世界だっつうの、電波は?
凄いよね。やっぱ、一条君欲しいわ。
なんなら一発ぐらいヤらしてあげても良いかな」
「友美、あんたマジかよ。ウケるんですけど」
マイケル、私はどうしたら良いの。
助けて。




