58話 その頃王都では。
私はスピカ。
ミネゴルド王国の女王です。
勇者の一条様達が王都から離れて少し経ちました。
王都はなんとか上手くいっています。
一条様が居なくなって、勇者様の国の物が手に入らなくて少し困っています。
前もってわかっていたのに、やはり辛いものがあります。
一度、体験してしまうと駄目ですね。
ただマイケル商会が、一条様より定期的に仕入れて下さっています。
スズラン様、もう少し値段はなんとかなりませんか?
ならない?
しょうがないですね。
会長のマイケル様と直接交渉しましょう。
正直スズラン様と交渉して、良くなる事は無いでしょう。
マイケル様は本日どちらに?
居ない?買い付けに行っている?
マイケル様も大変そうです。
他の勇者の方達のお陰で、雇用も増えました。
特に孤児の子供達に仕事を下さって助かります。
毎日畑仕事をしていますが、生き生きしているそうです。
その他にも、工場と呼ばれる所で職人の手伝いをしているそうです。
一条様が出す物を職人の方々が頑張って真似ているそうです。
かなり苦戦しているみたいですが、どこか楽しそうです。
正直私では、出来る事が限られます。
女王として、情けないです。
それでも頑張ります。
これからは私がなんとかしなくてはいけないのです。
伴侶の方も探さなくてはいけませんね。
一条様は誰か、好いている女性はいらっしゃるのでしょうか?
この事は秘密ですよ。
女王直属騎士のアキナ。
私よりも年上の同じ女性の騎士です。
風属性の加護を受け、とても強いです。
現在の王国にいる騎士では、最上位の強さを誇るでしょう。
そんな彼女が物凄く慌てています。
とても嫌な予感がします。
気のせいだといいのですが。
「スピカ女王!ミネゴルド王が勇者達を連れて戻ってきました!」




