35話 ポイント
領主邸に着いた。
領主邸と言っても、木造の二階建て。
そもそも、領主なんて以前は居なかったそうだ。
だから村人も俺達と、どう接して良いのかわかっていないそうだ。
俺も村人との接し方なんてわからん。
普通じゃ駄目なのかな?
中に入ると、小綺麗に掃除されていた。
一階には大きなリビングなど共同エリア。
二階には、個室が並んでいる。
元々、国の偉いさんが来たとき等に使用していた屋敷だったので、
貧相とまでは言わないが、必要最低限の物しか揃っていない。
【ネットショッピング(ゴールド会員)】の能力で家のなかの物は揃えられるから問題無いのでまあ、良いか。
さすがに家は、ネットショッピングで販売していなかった。
(ゴールド会員)が(プラチナ会員)になったら、もしかしたら買えるかな?
祝福って進化するらしい。
それを知ったのは、この世界に来て恐らく一ヶ月たった時だった。
タブレットにお知らせが来た。
『今月の購入額は○○円です。
獲得ポイントは○○ポイント
プラチナ会員まであと○○円購入です」
それを見た時は「へぇー」とぐらいにしか、思わなかった。
まあ、わざわざ(ゴールド会員)って表示されているだ、
(プラチナ会員)になるって予測するよな。
その通りになった訳だ。
最初に見た時は、金額が大き過ぎてまだまだ先と思っていたが、
思っていた以上に、王都の活性にお金を使った。
自分の金じゃなく、祝福を育てられたのは良かった。
あとポイントも、たまった。
これは誰にも言っていない。
セコい訳では無い。
ちょっとぐらい良いだろ。
振り回されてばっかりなんだから。
ポイント何と交換しよう。
もう少し貯めておくかな。
部屋割りをして、現在5人でリビングに集合している。
「じゃあ、皆、購入したいものリストに書き出しておいてね」
全員、一応この国のお金を持っている。
それぞれに、王都復興の報酬を貰っている。
流石にタダ働きでは、無かった。
「いつもありがとう。一条君」
ポイントのシステムは秘密だ。
ごめんね。




