表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/146

30話 私はスピカ

 私の名前はスピカ。

 この国の女王をしています。


「どうしてこうなったの?」


 最近やっと、この事に考えれる様になった。


 私は王女といえど、後継者争いにも加わって居ない程度の、立ち位置でしかなかったはず。


 将来国の利益の為に有力な貴族の元に嫁ぐと、

 ずっと思っていたし、そう育てられた。


 それなのに、ある日、父であるミネゴルド国王が第一継承者の兄と、

 自分の側近と、勇者達と共に何処かへ消えた。


 竜族に対して、戦争を仕掛けて負けた結果、逃亡した形だ。


 このまま竜族が人間の国を支配し、私は処刑されるのだと思いましたが、違いました。


 よく考えれば、竜族は人族や魔族と比べ、圧倒的に数が少ないので、人間国まで手が回らないのでしょう。



 そして、私は竜王アース様により、女王に任命された。


 とても驚きました。


 私にはとても優秀な姉、ヴァイオレット御姉様がいらっしゃるのです。


 そんな御姉様を差し置いて私が女王とは。


 ヴァイオレット様は、それはもうご立腹でした。


 野心の強い方ですので、自分が女王になりたかったのでしょう。


 私と違って、父の後継者を小さい頃から、狙っていたみたいですので。



 竜王様に掴みかかろうとして、竜族の方に取り押さえられて、

 そのまま何処かに。


 竜王様に飛びかかるなんて、なんて命知らずなのでしょう。


 フブキ様によると、竜族の竜の谷で収監されるそうです。


 少し可愛そうではありますが、私としては小さな頃から、苛められていたので、少々ほっとしております。



 気がつけば、あれよ、あれよ、という間に女王就任の儀を終えていました。本当に目まぐるしく現実味がありません。

 しかし、そんな事を言ってられません。

 これから国営に取りかかります。


 ―私は必要でしょうか?


 父、ミネゴルド王には付かずに、ここに残られた勇者が5名。


 勇者の方々が一人で10人、いえ、100人分の働きをしていませんか?


【農業】の勇者の方、凄いです。

 そして、ありがとうございますございます。


 ご飯美味しいです。

 超美味しいです。


 特に一条様。

 流石は竜王様に認められた方です。


 ネットショッピングが何か存じませんが、


 それはもう素晴らしい商品を世に出し、


 天才だと思います。



 特にシャンプーとリンスは素晴らしいです。


 髪が艶々で一気に女性らしさに、磨きがかかった気がします。


 残念ながら、それを見てくれる、殿方が居ませんが。


 一条様、良ければ


 私の……


 いえ、ここまでにしておきましょう。


 焦りは禁物です。



 もう一つわからないのが【オタク】?

 の勇者様です。



 正直全くわかりません。


 ただ、オタクの勇者様とお話になっている皆さん。


 とても、熱心に話していらっしゃいます。


 何を話しているのでしょうか?


 私もはしたないと思いつつも、耳を傾けましたが……



 全くわかりませんでした。



 そして一条様と、一緒にいる機会が多い気がします。


 まさかオタクの勇者様は、一条様の事を?


 焦りは禁物というのは、撤回すべきでしょうか?


 今日も慣れない、女王の仕事ですが、


 頑張ります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ