表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/146

1話 クラスごと異世界に召喚された。

 今、俺の目の前には、地球には恐らく存在しないだろうと思われるファンタジーな森が広がっている。


 見たことの無い植物でいっぱいだ。


 何故こんな所に居るかと簡単に説明すると、


 どうやら俺は、ミネゴルド王国の王様とやらに、勇者として召喚されたみたいだ。しかも学校のクラスごと。


 召喚されたクラスメイトの反応は様々だったが、王様の側近とやらに説明を受け、渋々魔王を倒す様だ。


 まあ、元の世界に帰るにはその方法しか無いと言われれば、そうするだろう。

 俺もその一人だった。

 その後が問題だった。


 神だったか、女神だったか知らないが、『祝福』と呼ばれるものが勇者には与えられるらしい。


 かなり汚れた木板を渡され、血を一滴垂らす。


 暫くすると周りから『何か板に【バトルマスター】って浮かんで来たんだけど』

 と聞こえてきた。


「おお! バトルマスターですか! 流石勇者様、バトルマスターは戦闘のプロフェッショナルの祝福ですよ」


「俺はガーディアン」


「私は賢者」


 ざわめき具合からすると、どれもかなりレアらしい。


 俺の木板にも何か文字が浮かんで来た。


「ネットショッピング(ゴールド会員)」


 …何それ?


 他のクラスメイトは、殆ど格好いい祝福をもらっているのに…

 これは言えない…


 そう思っていると


「貴方は如何でしたか?」


 王様の側近の一人がやって来た。



 恥ずかしく、周りに聞かれたく無かったので、そっと木板を側近に見せる。


 側近の反応はというと、


「文字が浮かんでませんね、もう少し待ちましょう」


 そう言うと、他のクラスメイトの所に行った。

 文字が浮かんで無い?

 めちゃくちゃしっかり書いているのですが?

 見落としたのか?


 あれから小一時間が経ち、文字が浮かばなかったのは、俺ともう一人。


 そんな俺達を見て、かなり困った様子の王様とその側近。


 ひそひそと話をし、ため息を吐き、俺に話かける。


「残念ながら、そなたは祝福が貰えなかったようじゃ」


 それからの事は、よく覚えていない。


 少しの支度金を渡され、追い出された訳だ。


 祝福が無い勇者は只の一般人との事。


 そして、クラスメイト達よ、誰か一人ぐらいは助けてくれても良いだろ。


 確かにボッチだったが酷くないか?



 取り敢えず、王都には居たくない。

 というか居れない、俺達を召喚するのに、かなりの税金を徴収したそうだ。

 それが役立たずなら、こちらに敵意が向いてもおかしくないだろう。


 取り敢えず、一番近い町を目指そう。


 そんなこんなで、現在ファンタジーな森の中という訳だ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ