17話 戦闘終了
格好良く決めたのは良いが、結界が解けた様子が無い。
仕方ないので、もう一発撃って気絶させた。スマン。
楢崎が気絶すると予想通り結界が解けた。
そこからは、早かった。
竜族が、侵入者を簡単に制圧した。
わかっていたが竜族強い……
俺と相楽さんの扱いはどうなる?
捕らえられるのか?
護衛の一人が近付いて来た。
「お前のお陰で助かった。感謝する」
セーフ。
セーフ。
どうやら敵意は無いようだ。
近寄って来た竜族の人が焦げ臭い。
魔法のダメージが、まだだいぶありそうだ。
回復魔法とかは使わないのかな?
え?これぐらいならほっとけば直ぐに治る?
自然治癒力も人間より、遥かに優れている様だ。
シャルティア様は?
相楽さんと話している。
興奮が冷めていない。
全身を使って、今までの戦闘を相楽さんに話している。
「シャルちゃん凄いね」
むふーっと満足そうだ。
護衛の中で、一番上っぽい竜族が、話しかけてきた。
「人間、こいつと知り合いだった様子だが、どういう関係だ?」
正直に答えても大丈夫か?
もしかして、俺が勇者の一人ってばれてないから、敵対していないのか?
……ばっちりバレてました。
「これが俺の祝福だ」
自白していました。
恥ずかしい。
物真似されながら、言われた時は二度と柄にも無い事はしないと誓った。
「ししょーも、ゆうしゃだったのですか~?」
「うん、ごめんね。【オタク】って言って味方を強化する祝福みたいなの」
「きょーかって?」
「パワーアップするって事だよ」
「むふーっ!シャルがつよくなったのは、ししょーのおかげだった。さすがししょー」
突進して
抱きついている。
……大丈夫か?
大丈夫そうだ。
取り敢えず、【オタク】の能力は解除されている様子だ。
一番上っぽい竜族の護衛に隠さず全部話した。
「そうか……お前たちも大変だったな」
同情してくれた。
結局、今後の竜王様の判断に委ねた様だ。
「悪い様にはならないさ」
励ましてくれるが、どうなるのだろう。