15話 結界師
楢崎慎二。
同じクラスで確か、バスケ部だっけ?
楢崎もこちらに、気付いた様子だ。
「おい、一条!相楽!お前達が何でここに居るんだよ!」
こっちの台詞だよ。
何しに来たんだ?
お前には関係無い?
じゃあ、巻き込むなよ。
シャルティア様を襲いに来た?
そんなに命知らずだったのか。
そんな事したら竜王が怒って、焼け野はらにされてしまうぞ。
大丈夫って?
どうして?
言うわけ無いだろ?
馬鹿?
全くその通りだが、むかつく。
シャルティア様の護衛の人達やっつけてやって下さい。
回りに被害が出ない様にお願いします。
えっ?
魔法が使えない?
竜族は人達よりも魔法が得意なんですよね?
こんなの初めて?
もしかして、本当に不味い状況?
竜の姿にも戻れない?
黒いフードを被った奴が魔法を使う。
「ファイアーショット」
竜族の護衛に直撃する。
生活魔法はこれまでに、見る機会があったが、攻撃魔法は初めて見る。
大丈夫か?
かなりのダメージがあるようだ。
それを見た王国の魔術師であろう者達が、竜族の護衛達に次々魔法を撃ちこむ。
「くそ!どうして、竜魔法が使えない。人間形態ではブレスも吐けないし、耐性も、シャルティア様だけは御守りしないと」
精鋭であろう竜族の護衛達も焦りがみえる。
「くくく、お前たちみたいな、モブキャラが勇者の俺に勝てる訳ないだろ。
俺の【結界師】の祝福の前には、魔族も竜族も無能何だよ。
そこのゴミの二人と同じ様にな」
【結界師】って事は結界を張っているんだよな。
その中では魔法が使えないのか。
結構チート能力だよな。
魔法使える奴にとっては天敵だよな。
まあ、俺は使えないから正直全然問題無いけど。
拳銃で撃とうかな?
でも流石に、クラスメイトを撃つ程の気持ちが固まって無いぞ。
ヤバい、そんな事思っていたらシャルティア様と、相楽さんの所に一人が迫っている。
「みんなをいじめるなーーー!」
シャルティア様が凄い力で、体当たりしたぞ?
死んだんじゃね?
あっ。ピクピクしてるギリギリ生きてるな。
幼女のパワーじゃないよな。
流石竜族。
ん?護衛の人も驚いてる。
シャルティア様は…シャルティア様も驚いてる。
もしかして……
【オタク】の祝福で一時的にパワーアップしているのか?
シャルティア様もノリノリだったからな。
お?何かシャルティア様がポーズをとっているぞ。
「あくは、ぜっっったいにゆるさなーーーい。ゆーしゃはみんなやっつける」
何か不味い言葉を聞いてしまった気がする。
「シャルティア様、勇者はみんなやっつけるのですか?」
「うん、そーだよ。にんげん。だっておとーさまが、ゆーしゃは、どうにかしないとって、おかーさまにいってたもん。だからシャルがなんとかしてあげるの」
あちゃー、そうですか。
ん?
相楽さん、そんな可哀想な奴を見る目で、見てるけど、君も勇者だからね。
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