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127話 決闘(五歳と)

 俺は今何故か、推定五歳の少年に決闘を挑まれている。

 そんな馬鹿な。


「あら、プラズマ君。シャルちゃんを賭けて決闘するの?」

「そうだ」

「どうして?プラズマ君、もしかしてシャルちゃんの事が好きなの?」

「ち、違うってのっ」

「違うんだ~。あ~あ、シャルちゃんかわいそう」

「プラズマはシャルの事、きらいなの?」

「き、嫌いじゃねーよ。す、好……えーい、いちじょー決闘だ」


 プラズマ君、相楽さんの良いオモチャになってしまっている。

 周りのお母さん達も楽しそうだ。


「一条君、良かったね。ライバルと直接対決だよ」


 俺もオモチャの一つだったみたいだ。

 決闘なんてやるはずない。


 そう思っていたら、演説中の竜王様から声がかかった。

 どうやらこちらの盛り上がりに気付いたようだ。


 他の竜族からは、良いぞやれやれとと囃し立てられるが、竜王様の目だけはマジだ。

 親馬鹿過ぎるだろう。

 代わりに、フブキ様はとても楽しんでいる表情に見える。

 いやいや、やらないよ。


 結局、武道大会の前座として俺とプラズマ君の決闘が行われる事になった。

 なんでやねん。


 推定五歳の子供と決闘だぞ?

 どうすればいいんだ?


 周りを見渡すと、竜王様には睨まれ、フブキ様は微笑み、相楽さんはどちらが勝つか竜族に聞いて回り、お金を集めている。

 どっちが勝つか賭けているようだ。

 流石に俺でも、推定五歳には勝てるだろう。

 勝てるよね?


「前座の審判を勤めさせて頂きます、アーベンシシローです」


 レフリーまで付くようだ。

 その後、試合のルールを説明される。


 要約すると、相手を死亡させては駄目。

 あとは審判の判断次第との事。

 つまり、細かいルールはない。

 大丈夫か?


 目の前で、プラズマ君が人間形態から、竜形態に戻る。

 推定五歳とはいえ、三メートルぐらいあるんですけど……


「それでは始め!」


 いや、ちょっと待って心の準備が。


「いちじょー、がんばれ~」


 シャルティア様の応援が、でも今は逆効果な気がかりするんですけど。


「絶対に勝つ。ボコボコにするからな」


 俺死んだかも……

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