表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/146

12話 王達の企み

 失敗だ。

 俺が思っていたよりも、シャルティア様がストライダーにはまり過ぎた。


「シャルは、このにんげんとあそんでる~」


 王都に出発しようとしている、竜王に言い放った一言。

 俺にとっての死刑宣告。


 シャルティア様、わがまま言ってはいけません。


 竜王様、叱ってやって下さい…えっ?良いんですか?


 甘やかしたら駄目ですよ。


 そもそも、会議中は王都で観光させておくつもりだった?


 危なくないですか?


 全然危なく無い?


 護衛は竜族屈指の者を連れて来た?


 それなら、そもそも連れて来なかったら良かったんじゃ……

 いえ、何でもありません。

 しっかりとお守り……ではなくお供させて頂きます。


 えっ?娘に手を出したら、細胞の一つも残さないように、燃やし尽くしてやる?


 あと、せめて10年経ってから言って下さい。

 竜王様は親馬鹿でした。


「にんげん~、しゅわしゅわのみたい~」


 とても笑顔のシャルティアがジュースをご要望だ。



 なんだか凄く、嫌な予感がする…





【ミネゴルド王国】



「ミネゴルド王、急な竜王からの、トップ会談の要請はやはり、勇者の召喚の事でしょうか?」


「十中八九、そうじゃろうな」


 難しい顔で話し合いをしているミネゴルド王とその側近達。


 勇者召喚は禁術だった様だ。



「竜王は、かなりの苦情を入れて来るでしょうか?」


「まぁ、そうじゃろう、勇者はこの世界の理を曲げる存在じゃからの。竜族にも少なからず影響が出るのかも知れん」


「その勇者達といえば…」


「勇者達に何か問題があるのか?」


「いえ、ただ…」


「はっきり、言うのじゃ」


「はっ!それが全く訓練に身が入ってません。何かあれば疲れただの、ダルいだの甘ったれた口を聞いております」


「ある程度仕方ない事なんじゃないですか」


「ですが、全員ですよ。17、18の大の大人が子供の様な我が儘を。勇者召喚にどれだけ犠牲を払ったと」


「もう、良い!」


「ですが、王!」


「もう良いと言っておるのじゃ!」


「…承知しました」


「幸い、勇者は何人もいる。いざとなれば、何人か見せしめに犠牲にすれば

 、その甘ったれた性根もどうにかなるじゃろ」


「おお!流石です。ミネゴルド王よ」


「それよりも、問題は竜王アースじゃ。例の準備は済んでおるのか?」


「はい。滞りなく」


「奴かて、親じゃ、弱点といえば人も竜も同じじゃろ」


「既に、近くに配置させております」


「あとは、竜王が来るのを待つのみじゃな」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ