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10話 美味しそうな匂い

 しばらくすると、竜族がやって来た。


 どうやら、人間形態になれるらしい。


 人間と違うといえば、角や尻尾が生えてるぐらいだろうか?


 服はどうしたのだろう?


 魔力で作った?


 竜族の方が人間より、魔力の扱いが上手いみたいだ。


 人間形態の時の強さは?…あっ、やっぱり強いのね。


 ギルド長が出迎える。


 隣のおっさんは?


 えっ、町長? ギルド長が町長と思っていたよ。


 二人揃ってペコペコしているな。


 俺もしろって?喜んで。


「出迎えご苦労。私が竜族の王、竜王アースである」



 人間形態とはいえ、二メートルぐらいありそうだ。


 鋼の肉体って言葉がぴったりだ。


 風格もあって渋くて格好いい。


 竜族って長寿なんだっけ?何歳ぐらいだろう?


 周りも美男美女って言葉がぴったりだな。


 それだけで圧倒される。


 別に俺が不細工な訳ではない。


 中の中だ…中の中だ。


 一人小さい子どもが居るな。


 いや、見た目で判断してはいけないんだった。


 危ない、危ない。


 もしかしたら、見た目が小さいだけで、実年齢100とか竜族なら越えててもおかしくない。


 ん?すたすたとこっちに歩いて来た。



 近くに来ると、やはり小さいな。俺の腰ぐらいまでしかない。


 人間だと5歳ぐらいってところかな?


 俺の側まで来たと思ったら、すんすんと匂いを嗅ぎ始めた。


 ん?なんで?


 尻尾が、ビッタン、ビッタンと縦に動いている。

 尻尾が短いので地面に付いていない。

 爬虫類と言うよりは、犬や猫の尻尾の様だ。


「おとーさま!おかーさま、このにんげん。

 とってもおいしそうな、においがする~」


 え!?竜族って人間食べるの?


 そうだよな、肉が好物だから人間食うよな。


 はい。死にました。



「美味しそうな匂い?」


 一人の圧倒的に綺麗な女性が、近付いて来た。


 おかーさまかな?


 おかーさまも、俺の匂いを嗅ぐ。

 流石に恥ずかしいな。


「あら、本当ね。とっても甘くて美味しそうな匂いがするわ」



 甘くて美味しそう?


 ああ、さっき疲れたから甘い物が欲しいって、相楽さんにねだられて出した、コーラとチョコの匂いか。


 竜族って嗅覚が良いのかな?


 そう言えば、相楽さんは?


 めっちゃ遠くにいる。


 こっちを見て何か言っている様だ。


 全然聞こえないな。口の動きは?


 ご、め、ん、が、ん、ばっ、て?


 それは手に持っているコーラを置いてから言おうか。



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