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入隊2

前回クソみたいに短かっですはい。

やっぱ眠気と闘いながら書いたらろくなものになりませんね。


マジで文章力が欲しい(切実な願い)

『初めまして、宮本悟さん。私の名前はイーグルユニット00です。どうぞよろしく。』


突然無機質な男性の声で喋りだしたパソコンに驚いて、悟は一歩二歩と後ろへ後ずさってしまった。


『…………そんなに極端なまでにドン引きしなくてもいいじゃないですか。私だって悲しむことくらいあるんですよ。』


そう言うとオレンジ色だったパソコンの画面の球体が真っ青になって凹んだ。


恐らく彼なりに悲しみという表現をしようとしたのであろう。


「……す、すいません。いきなりのことで驚いただけです。」


ただパソコンの画面が変わっただけなのにそこからどことなく漂う哀愁を感じ取った悟は、取り敢えず謝っておくことにした。


『そんなにかしこまらないでください。私とあなたは、今のところはですが、パートナーになる予定なのですから、もっと気さくに話しかけてください。』


「そ、そうか。……つまり、タメ口を使えと?」


『……そうとも言えますね。……つまりはそういうことです。』


「そうか。……まあ、よろしく頼む。」


『ええ。……では、改めまして二度目になりますが、情報統合システム、イーグルユニット00です。設定上性別は一応男ということになっています。』


その発言に悟は少なからず衝撃を覚えた。


電子音声は男のようだと思っていたが、まさか性別まで設定されていようとは思ってはいなかったのだ。


「男……か。……それはやはり感情を持たせるという面から必要だと判断されたのか?」


『まあ……それもあります。ただ、大半は篠崎司令官がウチの隊に男がいないから、男成分が欲しいという要望か―――――』


「少し喋り過ぎよ。私は別に今持っているあなたの生命線を引っこ抜いてもいいのよ。」


悟からの質問の返答を言いかけたところで、篠崎から悪魔のような微笑みと脅迫が飛ばされてきたため、答えが遮られてしまった。


『…………分かりました。誠に不本意ながら、これ以上の返答は控えさせていただきます。』


「分かればよろしい。……さ、自己紹介を続けてちょうだい。」


流石にパソコンの主電源を人質に取られてしまっては、感情を持った人工知能とて黙ることしかできなかった。


『……はい。では、自己紹介を続けます。……私のことはある程度話したので、次は悟、あなたの番です。』


「ああ。……俺は―――――」


そのあと、悟は自分のことを話した。


自分の名前、性別、好きな食べ物や本まで、色々と話した。


自分がこの世界の住人ではないこと、そして自分が訳もわからずこの世界へとやって来てしまったことなども、すべてを隠さずに話した。


他にも他愛のない話や、軍人になるなんて思ってもみなかったことなど、たくさん話した。


悟は、この世界に来てから一番よく喋ったな、と、この時のことを思った。


…………しばらくそんな風に話している間にも時間は過ぎ去ってゆき、気付けば時間はここに来た時から二時間が経過していた。


「…………流石にそろそろ入隊手続きをしに行きましょうか。時間は有限なものだから。」


「分かりました。…………じゃあそういうことでな。これからよろしく。」


『ええ。よろしくお願いいたします。』


そう別れの挨拶を交わすと、篠崎たちはパソコンのある部屋から立ち去り、工廠を出るべく長い階段を下っていった。


「…………どうだったかしら、彼は?」


階段を下る途中で、篠崎が話しかけてきた。


「……彼がパートナーなら安心……ですかね。そんな感じがします。」


「……そう。それは良かったわ。」


篠崎は会わせた甲斐があったとでも言いたそうな表情であった。


しかし、一瞬にして顔を厳しそうな表情へと変化させ、厳しそうな声音で問いかけた。


「その上であなたに聞くわ。……あなた、本当に入隊するつもりがあるの?」


「……ええ。あります。」


「過酷な訓練が六ヶ月続くし、それが終わっても大量の執務仕事が待っているわ。……それでも入隊するの?」


「ええ。……それに、俺には入隊以外の選択肢はなかったんじゃないんですか?」


「そうとも言えるわ。……まあ取り敢えず、あなたの入隊の意思は聞けたから、これで十分よ。」


「そうですか…………」


「……そうよ。……では改めて、篠崎よ。これからよろしく。」


「宮本 悟です。よろしくお願いします。」


そう言うと悟は、自らの入隊を快諾したという意味も込めて、篠崎と熱い握手をかわしたのであった―――――

これにて入隊編は終わり(のはず)です


ここから一気に六ヶ月後となるのはあれなので、次回から三、四話ほど別のときの話を書こうと思います。

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