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不要  作者: ☆慧琉☆
1/3

E N D 【少女の思想】

 「来るな」

 「お前なんか要らないよ」

 「ねぇっ。わたしぃ、梅有にっ」

 「またやったのか、杏。いい加減にしろ」

 ねぇ、何であの子に惑わされちゃうの?何であの子について行っちゃうの?

 衝撃がはしる。体にも、心にも。

 少女は考える。この世のことを考える。私の存在を考える。私の人生を考える。何年も、何年も考えて。私の中の私が考えて。

 暴言を被りながらも考えて。消えようとかも考えて。

 私は漫画の主人公なんかじゃないわ。少女漫画の主人公はこんな生活を送るの。



 ─ある日、悪女が現れました。すると、皆がその子に惑わされ、洗脳されました。

主人公の女の子は悪者扱いされて、見捨てられました。

 少しして、屋上に呼ばれると、カッターキャーなるものがはじまりました。主人公はもっと見捨てられました。そこに主人公を信じる子がでてきました。

 その子が皆の洗脳をときました。悪女は捨てられ、主人公は元の生活に戻りました。ハッピーエンド───


 可笑しいわよ。こんなになるわけ無いじゃない。見捨てられるとこまでは同じだけどね。

 少女は復讐なるものを考えた。いつの間にか少女は悪女になってしまっていた。

 でも、こんなことになろうとは、少女も思っていなかった。


 

 「お前らは此奴がどんなに苦しかったか、わかんねえのか!?」

 けたたましいアラーム音がなった。

 梅有杏那の部屋に、淡い光が差し込む。やけに静かな空間にアラーム音だけが響いていた。

 学校に行きたくないようで、布団からはいっこうに出てこない。

 「誰にも信用されないくらいなら行かない方がましよ」頬に涙跡を残し、布団に潜ってしまった。

 彼女は何を思い、何を考えているのか、それは彼女にしか分からない。


 助けてって言えない少女。

 心に秘めて出せない少女。

 迷惑を掛けたくない。

 そんなココロ優しい少女。

 そんな少女は闇を秘めている。

 傷付くのは私だけで良いって。

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