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両親の行方を追って

 朝──…宿屋のロビーでは、リディルが一番先に待っていた。リディルは二人が来る前に、フロントのスタッフにあることを尋ねた。


「あの…この街に、隣のリ=ハティアから夫婦が来ませんでしたか?」

「隣街から…ですか?…さぁ…我々もそこまでは…そういえばお客様、失礼ですがリ=ハティアの領主・ハーティア様のお嬢様…ですよね? ご夫婦というのは、ご両親でしょうか?」

「あ…はい、次女のリディルです。そうなんです、二人ともしばらく帰ってきていないもので…」

「隣街から、はるばるご苦労様です。ご両親のことでお調べするのでしたら、ラミアーユ様を伺ってはいかがでしょう? もしこの街に最近一度でも足を運んでいらっしゃれば、領主様にご挨拶していると思いますから」

「そうね…その手があったわ…ありがとうございます。連れが来たら、伺ってみようと思います」

「あ、それでは、こちらから事前にラミアーユ様へご連絡しておきますよ。この時間帯なら、お仕事までにまだ時間もありますし、ゆっくりお話しできると思いますよ」

「ありがとうございます…すみません、何から何まで…」

「いえいえ、お困りとあらばこれくらいのこと。お気になさらず」


 そう言い、にこりと笑顔を向けながら、電話をかけるスタッフ。ちょうどその時、部屋から二人も降りてきた。


「あら? リディル、何かあったの?」

「あ、えぇ…母さんたちの手がかりを聞いてて、今ラミアーユ氏に謁見できるかどうか、話をつけてくれているの」

「そうだったの。 確かに領主同士なら、挨拶はしているかもしれないものね」

「ラミアーユ氏か…久しぶりだな…」

「? フィーズ、何か言った?」

「あ、いや…何もないさ」

「お待たせしました。 確認しましたところ、ぜひお話を伺いたいとのことでしたので、皆様おそろいで向かうことをお伝えしておきました」

「ありがとうございます。 行きましょ」

「お世話になりました」

「はい、道中お気を付けて」


 カウンターでチェックアウトを済ませ、三人は宿屋を後にし、ラミアーユ氏の待つ屋敷へ向かうことになった。


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