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Prologue
──…そこは、万物に"心"が宿る世界…
『心は生命、心失くせば亡き者となる』…そんな伝承が人々の間で広がる世界。
世界中でこの伝承が広まっている中、ごく一部の人間しか認識していないような存在もあった。
『何処かに在る"時の城"に住み、万物の心を癒す姫君』…まるで作り話のようなその存在。
それを、世界を自らの手に収めようと目論む人間が利用しようと企み、何も知らない女性が"彼女"を産み、現実のものとしてしまった。
そこから、世界中の"心"が狂い始めたのであった…
その少女は何も知らない。誰からも知らされない。知らされなかったことに苦悩しながらも、大切な人と互いを守り守られながら、心を"開いていく"…
"冷たい心はもういらない…人のあたたかさを知ったから…"