4公開処刑前夜
スクリーンで放送が流されたと同時に、ジェームズの持っているカードが振動を始めた。
慌ててジェームズは、通話をつなぐ。
「ノリンです、将軍。休暇中、失礼しますが、至急・・。」
ジェームズは、ノリンが全て話す前に、決断を下す。
「今、私もニュースを見た。
私が戻るまで、副官の君に権限を委託するので、対テロのエキスパートチームを直ぐに、出動させてくれ。」
「招集はすでに済んで、彼らは私の前にいます。ですが、出動は出来ません。」
「何を言っているんだ、ノリン。君の娘の命もかかっているんだ。かまわないから、出動させろ。
うるさくいう連中なら、後から私が責任を持って、だまらすから、気にするな。」
「違います。出動しないのではなく、出来ないんです。」
ミワは、ハッとして異父妹からコントロールスイッチを奪うと、宇宙天候図をスクリーンに出した。
「「「「「宇宙嵐!!!!」」」」」
豪華客船がいる、その目前の空域に、大きな嵐がとぐろを巻いている。
確かに、この嵐の中を、豪華客船まで、進むことは出来ないだろう。
「なんてことだ。」
ジェームズは唖然として、天候図を見ている。
「回復予定は?」
ジェームズは、呻きながら、ノリンに質問している。
「早くて、丸二日だそうです。」
『二日では、バイオレットとジャックの救出は、絶望的だ。』
ジェームズは苦々しい思いで、口を開いた。
「すまない、ノリン。だが・・。」
「わかっています。娘の命がかかっていても、テロリストたちを、釈放はしません。」
「くそっ。とにかく、私もそちらに戻る。」
ジェームズはそう言うと、通話をきった。
ジェームズたちの会話を聞いていた、ウィリアムが飛び出していく。
「ウィリアム!」
父はもう一度、情報端末を開くと、
「将軍命令だ。一時的に、ウィリアム准尉の宇宙船搭乗許可を停止しろ。」
「畏まりました。」
機械音が聞こえて、了承のサインが点った。
ジェームズはホッとすると、レイラを振り返った。
「行ってくる。」
「無理はしないでね。」
ジェームズは、レイラにキスすると、居間を速足で、出て行った。
レイラは残った二人の娘を見た。
ティアは、母に抱き付いた。
「部屋にいってる。」
ミワは、そんな二人に声をかけると、用意された部屋に向かった。
部屋に着くと、直ぐに持って来た情報端末を開いて、豪華客船がいる宙域を、隈なく、調べた。
『いた、宇宙エイだ。』
宇宙エイは、穏やかな宇宙を好んで、遊泳する。
この時期に、この近郊に現れているなら、きっと宇宙嵐でも、凪いでいる箇所があるはず。
宇宙エイは小さくても、体長が3メートルはある。
競技用ライダーなら、きっと通り抜けられるはず。
ミワは急いで、カードを出すと、親友のネネに連絡した。
すぐに、ネネは応答してくれた。
「珍しいわね、ミワから電話なんて。もう実家に帰って、根を上げたの。
愚痴なら聞かないわよ。私も忙しいんだから。」
出た途端に、ネネが一方的に捲し立てた。
「なにかあったの?」
逆に、ミワの方が驚いた。
「ごめん。聞いてあげたいけど、こっちも緊急なの。協力してほしいことがあるの。」
「協力って、何の協力よ。まさかライダー乗って、外宇宙に飛びたいから、何とかしろとか、言うんじゃないでしょうね。」
「なんでわかったの、ネネ。」
「冗談じゃないの?」
端末画面のミワが驚愕に、目を見開いている。
「本気よ。まず現状のライダーで、外宇宙を飛ぶことは可能なの?」
ネネは、画面のミワを、目を丸くして見ている。
そして、大きく溜息を付くと、真剣に話始めた。
「ひとつ言っておくわ。宇宙嵐の中を競技用ライダーでは飛べない。」
「じゃ、普通の凪いだ状態の宇宙ならどう。」
ネネは顎に手をやって、しばらく、考えてから答えた。
「一部に手を加えれば可能ね。ただし大気圏を抜けるなら、推進力が圧倒的に足りないわよ。」
「それは大丈夫。宇宙エイが案内してくれるから。」
「はぁーー。宇宙エイ・・・。」
「とにかく、明日の朝までに、二台の競技用ライダーを、外宇宙で飛べるようにしてほしいの。お願いよ、ネネ。」
ミワは、画面のネネに向かって、懇願した。
ネネは、しばらく考えていたが、わかったと、頷いてくれた。
ネネからすぐに、地図が添付されたメールが届く。
「ネネ、ここは?」
ミワは不思議に思って、思わず聞いていた。
「私専用の研究ラボよ。流石に、外宇宙用の改造だもの。高校の整備室じゃ、出来ないわ。だから、ここに競技用のライダーを、持って来て、頂戴。」
「わかった。」
ミワはネネに答えると、通話を切った。
次に競技用のライダーを借りるために、ビルに連絡した。
「おい、ミワ。今、なんて言ったんだ。」
「えっと、ちょっと、改造したいんで、ライダーを貸してほしいって言ったの。」
「なんの改造をする気だ。絶対に貸さんぞ。」
ビルは、強硬に反対した。
「ちょっと、ネネにいじってもらうだけで、フォルムを変えるようなこと・・。」
「なっ、ネネさんが、改造するのか?」
ビルの声が、急に変わる。
「そうよ。私じゃなく、ネネに、ちょっと、いじってもらうの。」
「わかった。じゃ、俺も一緒に行く。だが、それだけか?」
ちょっと、ビルのくせに、今日は鋭いじゃない。
「改造の後、義兄さんが、間に合えば、ビルのライダーを、貸してほしいの。」
「おい、なんで、お前の義兄にライダーが必要なんだ。まさかテロ関連か?」
「何で、今日は、そんなに鋭いのよ。」
ビルは、しばらく画面の前で、考えに耽ると、わかったと頷いた。
「高校の整備室で待ち合わせだ。」
ミワも頷いて、通話を切った。
次に、義兄と連絡をとろうとするが、全くつながらなかった。
ミワは、見るかどうかもかわからないが、義兄宛のメールを入れた。
その後、必要なものをリュックに詰めると、部屋を出て、外に向かった。
ここで、シティカーを呼ぶと、母に見つかる。
ミワは、傍に来た執事ロボットに、自分の行き先を聞かれた時に、高校に忘れ物を取りに行く、旨の伝言を入れると、車庫に向かった。
車庫には、高級車が何台もあるが、これに乗ってしまうと、行き先がバレてしまう。
ミワは、中学まで使っていた、浮上自転車を出すと、ヘルメットを被って、それにまたがった。
ミワの改造で、普通のシティカー並みの、速度が出せる。
ただし、カーブで減速しないと、曲がれないという欠点があるが、この際、それは運動神経でカバーだ。
ミワは、すぐに車庫から、浮上自転車を出して、通りを高校に向かって、走り出した。
まっすぐ行かずに、途中、公園に入る。
高級住宅地に隣接する緑地のせいか、整備された広葉樹が、長々と続いている。
地図上は、この広葉樹を抜けた所に、高校のグラウンドが隣接されている。
ミワは迷いなく、広葉樹の中に入った。
浮上自転車で走りながら、カードを出すと、時々、方向を確認して、高校のグラウンドを目指した。
程なくして、境界線の防護柵が見えてくる。
本当だったら、境界線の防護柵のせいで、これ以上グランドに近づけないし、グランド側からも、高級住宅地の広葉樹側に来れないのだが、ミワのいる場所だけ、なぜか、防護柵の真下に、長方形の隙間が空いている。
『よかった。やっぱり、また、空間が出来てる。』
地形がちょうど、ここだけ、谷のようになっていて、雨が降るたびに、水が流れ、地面が削られる。
そのため、ちょうど、浮上自転車を横にすれば、通れる隙間が、空いていた。
ミワは、かなり手前でエンジンを唸らせると、その隙間目がけて、突進した。
手前、数メートルで、浮上自転車を真横に倒し、防護柵の真下を通り抜ける。
服が地面とすれて、ドロドロになるが、無事、防護柵の真下を通り抜けた。
『このまま家帰ったら、やばいなぁ。あとでネネに服を借りなきゃ。』
ミワはのんきに、そう考えると、グランドを浮上自転車で抜け、競技用ライダーが置いてある、整備室に向かった。
すでに、ビルは着いていたようで、部屋の中が明るい。
「ごめん、遅くなった。」
ミワは、ドロドロの服を着たまま、整備室に入っていった。
ミワの姿を見て、ビルが眼を剥いた。
「おい、いったい何があったんだ。」
なぜか、ビルがうろたえている。
ミワは、ビルがなんで、うろたえているのか、訳がわからない。
「なに、焦ってるの。とにかく、ネネの所に行こう。」
ミワは、ビルを無視すると、自分の競技用ライダーを、整備室から出した。
ビルはハッとなって、ミワの後ろから、自分のライダーを出す。
二人は整備室からライダーを出した後、ドアを施錠して、通りに出た。
「ここに行くから。」
ミワはカードの情報を、ビルに送信した。
ビルが自分のカードで、情報を確認する。
「ここは?」
「ネネの私設ラボだって。」
「すごいな、さすが大塚だな。娘に私設ラボを与えるなんて。」
「悪いけど、感心するのは後にして、行こう。」
ミワはそう言うと、競技用ライダーを発進させた。
ビルも、その後を追う。
二人は、制限速度を守って、ネネが待つ、ラボを目指す。
途中、巡回ロボットがいたので、二度ほど、通りを変えて、なんとか、ネネの私設ラボにたどり着いた。
門の前で、ミワがネネに連絡する。
ネネがすぐに出て、門を開けてくれた。
ミワとビルは、表示された矢印ポインターの指示に従い、地下通路に向かった。
「本当にこれ、個人のラボかよ。」
『たしかに、個人にしては、豪華すぎだ。』
ビルが驚くのもわかる。
しばらく進むと、停止するように、指示された箇所が現れた。
ミワとビルは、そこに競技用ライダーを停止させた。
「遅かったわね、ミワ。」
壁の一部が突然開いて、俊介と伸を連れた、ネネが現れた。
「ちょっと。なんで、そんなにドロドロなの?」
ネネが開口一番、ミワの姿を見て叫ぶ。
「えっと、あの・・ちょっと、いろいろあってね。」
ミワは上手く、説明出来なくて、言いよどむ。
ネネはそれを見て、本当に、大きな溜息をつくと、
「いいわ、もう言い訳なんて。とにかく、今案内するから、ミワは汚れていない洋服に、着がえて、頂戴。」
ネネはそう言うと、ポケットからカードを取り出すと、青いポインターを、ミワの前に表示した。
「わかった。」
ミワは大人しく、青いポインターの矢印に従い、ドロドロの服を着替える為、ネネが出した矢印に従い、一歩前に足を踏み出す。
すると、すぐに通路自体が、ミワごと自動で動き、何かの部屋の前まで運ばれて、そこで止まる。
ミワは脇のスイッチを押して、運ばれた部屋に入った。
そこは、小さなシャワーブースと、脇に自動洗濯機が置いてあった。
ミワは、ドロドロの服を、そのまま自動洗濯機に入れ、スイッチを押すと、シャワーブースに入った。
ブースの中に入って、ドアを閉めると、自動でシャワーが出てくる。
こんなところが、前世と違う異世界だと思う。
石鹸も壁の一部を触ると、泡になって出てくる。
ミワは体を洗って、シャワーを浴びると、ブースを出た。
ほんの10分くらいだ。
体を拭いて、自動洗濯機の前に戻ると、洗濯されたミワの服が、脇のカゴに置いてあった。
少し温かい服に着替えると、ミワは部屋を出る。
出た所に青い矢印が、点滅している。
ミワは、青い点滅している矢印を踏みつけた。
点滅が停止して、通路ごとミワを、別の部屋の前に、連れて行った。
ミワは止まった部屋の前のドアを開けると、中に入った。
中では、ミワとビルの競技用ライダーが改造作業の真っ最中だ。
「早かったわね、ミワ。」
「ありがと、ネネ。助かった。」
ミワは、コンソールの前に座って、改造作業の指示を、打ち込んでいるネネの隣に行く。
「別に大したことじゃないわ。あのまま、ここに入られたら、精密機器が、壊れるもの。」
「確かに。」
ミワは周りを見回した。
ネネが打ち込んでいる作業指示に従って、複数のアームが、複雑な作業を、同時にこなす。
「でも何で、ここに、俊介と伸がいるの?」
ネネがミワを睨んだ。
「ミワ、まさかと思うけど。二台もの競技用ライダーの改造を全て、私にやらせる気だったとか、言わないわよね。」
「あはは。まさか、そんなこと。」
ミワは、微妙に視線を、ネネからズラした。
『ごめん。考えてた。』
「ミワ、念の為、説明しておくわ。
今、これだけ、オートメーションが広がっても、最終調整を人間がやるのは、変わらないの。いえ、言い換えれば、最終調整は、人間にしか出来ないのよ。」
「えっ、そうなの。」
ミワは、ネネの意外な発言に驚いた。
てっきり前世と違い、この世界では、全て機械アームを使ったオートメーションで作られるものと、思っていたのだ。
「どんなに、優れたものでも、人間が動かす限り、最終調整は、人間がするのよ。
でないと、動かせるものにならないわ。」
『そんなものだろうか。』
「聞くけど、じゃなんで、高校の教科に整備科があると思ったの?」
「えっと、オートメーションで、出来ないところを補うため?」
ミワの回答に、ネネはニッコリ微笑んだ。
「そっ、オートメーションで出来ない、曖昧な調整を、人間がするためよ。」
『なるほど、曖昧なんて、確かに、人間にしか出来ない。』
ミワは、納得すると共に、話ながらも、コンソールの上を流れるように、動くネネ手を見ていた。
前世でいう、まるでピアノを弾く、芸術家だ。
ネネは、その後、20分くらいを無言で、コンソール上を流れるような指使いで、何かの命令を打ち込むと、ピタッと手を止めた。
「OK。これで作業指示終了よ。夕食にしましょう。」
ネネは立ち上がると、ミワに、ついてくるように手招きした。
「そう言えば、あの三人は、どこに行ったの?」
「さきに食事してるわよ。私も一人の方が、作業はかどるし。」
ネネは部屋から出ると、通路に出て、ミワがネネと同じ位置に着くと、通路を動かした。
すぐに食堂に着く。
「ここよ、ミワは何食べる。」
ネネが、部屋のドアスイッチに、触れながら聞いてくる。
「うーん。こってり系じゃなければ、何でもいいよ。」
「確かに、夕食に油ものは、いただけないよね。」
「じゃ、懐石なんかどう。」
「いいね。色どりいいし、さっぱりだし、賛成。」
「じゃ、それにしよう。」
ネネは入ると同時に、ポケットからカードを出すと、キーナンバーを操作し、近くの椅子に座った。
ミワも、その前の席に座る。
斜め前を見ると、俊介、伸、ビルの三人が、席に座って、食事をしていた。
彼らは、ボリュームたっぷりの肉料理を食べている。
『夕食に肉なんて、良く食べられるなぁ。』
俊介が、ネネに気がついて、質問してきた。
「俺達の出番は、何時になる?」
「そうね。全ての作業が終わるのは、午前3時だから、それから調整ね。
どれくらい、かかりそう?」
ネネの質問に、俊介は伸を見た。
「そうだね。二人で一台づつだから、2時間くらいかな。」
「じゃ、完成は午前5時ね。その後は、どこにそれ持っていくの、ミワ。」
ミワはネネの、突然の質問に、驚きながらも答えた。
「東海岸にある、白浜に持っていく。」
「ふーん、宇宙エイが漂うことで、有名な海岸ね。でもあそこ、保護区だから遊泳禁止よ。」
「別に泳ぐわけじゃないわ。」
『ネネは何が、いいたいの?』
「そう、ならいいわ。ところで、その時間の完成で、間に合う?」
「十分よ。」
ネネの質問に答えた所で、自動機械が温め終わった懐石料理を、持って現れた。
ミワとネネは、話を止めて、食事にした。
前世以上の味だ。
とてもインスタントとは、思えない。
二人は味わいながら、黙って食事を終えた。
「俺達は、作業を開始する3時まで寝るよ。」
ネネは頷くと、カードを出して、矢印を三人の前に表示した。
矢印は、赤と青の二本だ。
「ビルが赤で、二人は青を使って。同じ時間に起きるから、問題ないでしょ。」
「「「ああ、それで十分だ。」」」
三人は、それぞれ矢印に乗って、部屋に行った。
「ミワもお茶飲んだら、仮眠しなさいよ。」
「でも・・。」
ミワは、頼んだ手前、躊躇した。
「言っておくけど、私も夜通し、作業するわけじゃないわよ。
念の為、作業室にはいるけど、あそこで仮眠するから、人がいると落ち着かないのよ。」
ミワはネネの説明を聞いて、ホッとすると、お茶を飲み終わってから、ネネが用意した仮眠室で、爆睡した。
どうやら、大分疲れていたようだ。
カードの目覚まし音で、目が覚める。
時計を見ると、午前5時だ。
ミワは慌てて、起き出すと、服を着て、洗面だけ済ますと、部屋を出た。
点滅している矢印に乗って、作業室に行く。
ドアスイッチを触って、中に入ると、俊介と伸が最終チェックを終えて、検査器具を外しているところだった。
「早いな、ミワ。ちょうど、今、終わったところだ。」
「二人とも、ありがとう。」
ミワの感謝の言葉に、二人は顔を見合わせた。
「ミワにお礼言われると、何だか不気味だな。」
「確かに。」
俊介が正直な感想をいい、伸がそれに同意した。
「ちょっと、なんでそうなるのよ。」
その時、突然カードが振動した。
ミワがカード画面を見る。
義兄のウィリアムからの着信だ。
ミワは、通話スイッチを入れた。
「おい、ミワ。あのメールは本当なのか?」
「義兄さん、今、どこにいるの?」
「宇宙港だ。」
「じゃ、直ぐに東海岸にある白浜に、来て頂戴。」
「おい、ミワ?」
ミワは一方的に場所を言って切ると、その後、メールで、合流地点を送信する。
今、宇宙港なら、ここから、東海岸に着く距離と、そう変わらない。
ミワが通話と送信を終えると、ネネが、ドアから入って来た。
「お義兄さんとも、連絡がとれたようね。
じゃ、競技用ライダーを運んであげるから、車庫に行きましょう。」
「えっ、でも、ネネ。」
ミワは、そこまでネネに、甘えていいのかと思い、辞退しようとした。
「言っておくけど。外宇宙用に改造した競技用ライダーが、私の私設ラボから出て行く姿なんか、間違っても、目撃されたくないのよ。」
『『『確かに、目撃されれば、何を憶測されるか、わからない。』』』
三人は黙って、ネネの指示に従った。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
※ネネの私設ラボの床が、自動で動くのは、宇宙船を開発している父親の趣味です。ネネ曰く、便利すぎて、ダイエットにならないじゃない。と父親の趣味に、不満顔です。