大会二日目 対峙
なんか前回 公開処刑を行ったニノ君ですが、基本ギャグキャラ!
シリアスブレイカーな青年です。
戦いの最中にギャグを入れたり、ラスボスを三枚目に引きずりおろして戦う主人公!
シリアスをぶち壊すのが彼なんです嫌わないで上げて下さい!
「相変わらずえぐい戦いするな おい!」
出場選手とその関係者の為に会場近くの高級ホテルを解放されている。
そのホテルのロビーにある談話スペースのソファーで談笑する狩猟姫と駆除屋。
両者はカードで遊びながら今日の試合の事を話す。
「ちゃんと 手加減したよ? 急所は外しているし、治療もした。 紳士的に戦ったつもりだけど?」
「ははは アンタが紳士なら他の皆は天使か神様だね。」
心底 おかしいと笑うレイ。
「全くだな あの公開処刑に前に行われた試合を喰われたよ…」
「ええ でもあの程度じゃないんでしょう?」
そのロビーにアキラとカグヤが現れる。
「今晩は 御両人 月夜の逢瀬なら席を外そうか?」
そういって茶化すニノ レイは思わず出てきた大物二人に少々面食らう。
「いや それより同郷の君に挨拶がしたくてね 君昨夜はいなかったろ?それでね。」
「私は貴方の出す商品のファンでね! あの香水や去勢薬wの愛好者です。 サインもらえます?
ニノさん。」
その言葉に苦い顔をするアキラ、カグヤの脅しの材料を減らす為に目下ゴブリン殺し!の成分を開発中である。
「ああ サインですね? ちょっと待って下さいね あなた宛てに名前も書きます?」
「是非❤」
さらさらと渡された色紙と薬品の小鬢のラベルにサインするニノ。
「宝物にしますー ニノさん。」
「あーそれで話がしたいんだがいいかな? やはり君も?」
「ああ 御想像通り、見た目通り君達と同じ異世界人だ。 本名は 一 浩輔
教授とは久しぶりですね? 先生?」
「そのことも訊きたかったんだ ニノ。 君は私やクレアの眼を欺きジョン・ドゥという少年に扮してウチに来ただろう? その時の魔力測定や君の背景に何の異変もなかった。 なのに最近になって君の存在が浮上下と同時にジョン君の存在を上書きするように記憶が書き変わった
記憶操作や認識阻害のスキルのような幻覚、催眠でもない そのままなり変ったという表現が正しいと思うんだが?
「くくく 流石は 教授さん当たらずとも遠からずだな でもそういう謎解きは此処で明かさず試合でやるべきだな?」
「本物のジョン君は如何した? 場合によっては・・・」
「死んだよ 僕は? コピーされたオリジナルの末路何て分かり切ってるだろ? 先生?」
いつの間にかジョン君に化けて応えるニノ。
その瞬間アキラは頭の血が沸騰し、拳を振り上げようとするが、先にレイチェルがニノの頭を叩き、ニノの頭がテーブルに叩きつけられる。
「なかなか痛いぞ? レイ。」
「何時までからかってるつもり? 全く人が悪いよ。」
「…からかう?」
「ごめんごめん からかい甲斐がありそうな奴やったから ジョン君は無事だよなんせ俺の弟子だし。 今は帝国で仕官してる筈だが?」
そういってカグヤを見やる。
「中々優秀な人材です。貴方のお弟子さんなだけありますね。」
「そりゃ よかった。」
「悪ふざけが過ぎるぞ ニノマエさん?」
「俺の事は親しみをこめてニノと呼びなさいw」
「・・・・ニノ 君も俺達と同郷だろう この世界での目的を教えてくれないか?」
「目的ね~別に世界の覇権にも帰還する気もないよ?」
「なら 何故今になって表舞台に出てきた? 俺や人形師のように隠居するわけでもなくこの大会に参加する理由は? 賞金や名誉が目的でも無ければ強者を求めているわけでもないだろう。」
この男が強者との戦いを求めているのならあの様な戦いはしない。
賞金もそれ以上に儲けている彼には参加してまで欲しいものではないだろう。
今まで名声より実を取ってきた彼には不要なものだ。
デメリットはあれ大会参加者の中でニノだけが参加の動機が分からないのだ。
「楽しいからだよ。」
「この世に生を受けて 支配も富も力もいらない 只欲しいのは程良い緊張感と心からの爆笑だよ。
前いた世界でも変わらなかったんだが只楽しむ為に生きているんだよ俺は、その分不快な奴らは排除してきたよ、盗賊や小鬼なんてその最たるものだよ、人の形をした害獣・・・おいしい料理を楽しんでいても厨房にゴキブリがいたりしたら不味くなるよね?
素敵な女性が小鬼や盗賊に攫われ、犯され、殺されるなんて人の不幸があるから幸福をより感じるって考えもあるけど、どうにも存在そのものが許されなくてね、そういった怒りが存在理由を奪い、消しさる力に反映されたんだろうね?」
そう言いながら次々、姿を変えながら話し続ける異形。 ニノ
「気に居るものを愛で、気に入らないものを排除する人間の本能を色濃く強化したのが俺だ。変身能力や駆除屋の能力もその 片鱗に過ぎない。ただ この大会には楽しむ為に参加しただけだよ。」
しかしこの青年の能力は他の七英雄より性質が悪い、その変身能力は相手の存在理由を根こそぎ奪う恐ろしい能力だ。
これ程の能力を持ち、戦いにおいては冷酷非道に戦い殲滅する狩人。
「ああ 安心していいよ気に入った相手にはあまり変身はしないよ好きな人の心を知りたいけど全て知ってしまったらつまらないだろ? 俺は攻略本を読まずにゲームをする性質でね。」
自分とは対極の存在、この世界の攻略本をつくり安全にいき、戦うアキラ
全てを知る手段がありながらそれを使わず危険に身をおき人生を謳歌するコウスケ。
相いれない対極の主人公達はこうして対峙した。
幽々白書の柳沢のコピーとおなじ変身能力。
しかしこの能力は片鱗、副産物に過ぎない。




