邪精霊と利益の行方
ラノベみたいに会話を増やします。
若干修正しました。 5/7
ー休日ー
「主様、主様。朝ですよ。起きてください。」
透き通るような声が頭の中に響いてくる。ナミか
「んん”ーあと5分寝かせてくりー」
「そう言って起きた人などいませんよ。」
そう言って布団をはぎ取られる
先ほどまで寝室には男しかいなかったが急に黒髪のメイドがあらわれて、男からシーツを奪った。
寝ぐせでぼさぼさになった黒髪をかき「にゅおぉぉぉぉ!」と奇声を上げながら伸びをして、ベットから立ち上がった。
「おはよう ナミ」
「おはようございます主様。朝食の準備が出来ましたのでお早く。」
そう言ってほほ笑むと煙のように消えていった。
二年前、アンデッド狩りに励んでいた頃、ゾンビが大量に沸く遺跡「黄泉の入口」の地下深くに封印されていた上位精霊で、何千年前に封印されてから此処まで辿り着いた人間は俺以外居らず、しかも迷宮内の不死の軍団を全滅、リッチ(自らアンデッド化した魔物 超強い)を浄化して、此処まで来た俺を見て、強制イベントを仕掛け無理矢理契約を持ちかけてきた精霊である。
本人いわくこの世界に七柱しかいない上位精霊で闇属性の精霊 死と再生を司るらしい
十字教が祭っている創造神の光の精霊と真っ向から対立している精霊だ。ガリア国内はともかく、ロマリアの坊主にばれると即、異端諮問か宗教戦争勃発だろう。
まぁ返り討ちに出来ますがw
当時神殿内で眠る美女に接吻で御目覚め! なんて落ちではなく嫌な予感がして、無視して帰ろうとしたら神殿内に閉じ込められ、契約するまで出してもらえなかった。
まぁ色々爆弾を抱え込んだがそれを補って余りある戦力!しかも美人! 美人だ! 大事だから二回言った。
名前は、日本神話のイザナミから取って“ナミ”と付けた。
ナミは闇の精霊で、死と再生の悪魔、気に入った男の魂を冥府に攫うと十字教の経典にでかでかと書かれている。
下位の魔物や人間の魂を奪い取れる能力を持ち、死体に仮初の命を与えて感染力のない擬似的なアンデッドを作り出すことが出来る。
さらに契約した人間に擬似的な不老不死を与える力を持つ。
かなり恐ろしい能力を秘めた上位精霊である上、契約者の俺に比例して更に力が上がり本当に日本神話のイザナミに匹敵する霊力を持っている。そのうえ美人で俺を慕ってくれるから周囲から羨望の目を集める。
リア充爆発しろとか思ったやつ代わってやるぞ 隙あらば俺を黄泉の国にお持ち帰りしようとしたり、リッチにしようとする邪精霊だ。
遺跡の中に居たリッチも彼女の犠牲者なのかもしれない。てか絶対そうだ。
浄化した際、幸せそうな顔して逝ったのをみたしぃぃ!!
そのことをナミに問い詰めると必ずトボケやがるし!!
ネタは上がってんだよ!! しらばっくれてんじゃねーよ!!!
まぁヤンデレの気はあるがそこを目を瞑れば出来た嫁さんである。美人で、気立ても良い黒髪黒眼だなのも故郷を思い出させてくれる。
さて俺はこの話で何回 美人といったのだろう? 暇があれば数えてくれ……
そうして今ではメイド服やワンピース、ドレスなどを着こなし世俗に馴染んでいる精霊である。
普段から実体化しているのは。そのほうが都合がいいし、鍛錬になるからだ。
周りに正体がばれない
常に実体化させている分俺にも負担は掛かるが、常に魔力を放出し続けることで、出力と持続力が向上するので今でも続けている。
一階に降りて食事を済ませ、食器をナミと一緒に洗っているとナミが声をかけてくる。
「主様、今日は、どうされますか?」
「以前の買い占めで資金も潤沢になったから今日は買い物だな、研究に必要なものを揃えたら孤児院に顔を出してそこで昼食、後は…何もない」
「あら、でしたら私と一緒にデートに行きましょう❤ ・・・・・・・ 黄泉の国まで」
「あの世への片道切符は要らない。 近場でいいだろ。」
彼女がいつも言うブラックジョークだ。 そうだと信じたい。
皿洗いも終わり、出かける準備を済ますとナミはいつの間にか黒のワンピースに着替えている。
・・・さっきの冗談から喪服をイメージしてしまう。
さて行くとしますか。
「ナミさん今日は旦那様とお出かけかい? お暑いねぇ」
「くぅ!!羨ましい 玉砕覚悟でアキラさんに闘いを挑むか?」
「馬鹿、お前ごときが相手になるか。」
「アキラさまぁ 愛人に私はどうですか!」
「うぅぅナミさんお幸せにぃ」
「妬ましい…………うらやましい…………。アキラ殿にも効く呪術は…………」
と街ゆく人たちに声をかけられる。
その声を聞いてナミも満足の様だ、いくつか憎悪と殺意が混じっているが気にしない愛人にしてとか聞こえない!!
あと俺に挑んでくる男ども無駄な努力は止めなさい。
俺を殺しにかかるという事はナミを相手取ることになるから本末転倒だろう。
女性が色々誘ってきたり、俺の事を憎からず思ってくれる女性もいるが、その兼に関して自称良妻はこうコメントしている。
「最終的には主様は私の物になるから気にしません」
……後が怖すぎる。
そんな愛憎満ち溢れる空気の中、買い物を済ませ、俺たちは孤児院にやってきた。
ー孤児院ー
「おじさーん!」
「あぁアキラおじさんだー!」
「せんせー!」
「こるぁ 誰がおじさんだ! 俺はまだ24だー!!」
「「「「「きゃあー」」」」」
「ナミおねーちゃーん!」
「せんせーとはどこまでいったのー?」
「うふふ恥ずかしくて言えないとこまで行きましたわ♡」
「「「きゃあー❤」」」」
俺たちが門から入ると上は10歳下は6歳の子供たちがシスタークレアと一緒に出迎えに来てくれた。
男のガキどもは何度も言ってるのに俺のことをおじさんと呼ぶ。何とか先生と呼ぶ子もいるが未だにお兄さんと呼ばないorz。
あと、マセたこと女の子が訊くんじゃありません!!!
ナミ!!答えるな!!この小説が18禁になる!! その子たちにはまだ早い!!
後ろでシスターが真っ赤になって・・・・ってシスタァァァ一緒に聞かないで止めてぇぇ!
ー閑話休題
先の内戦や魔物の被害などによって身寄りを失った子供たちが教会の孤児院に預けられている。
現代日本と異なり、死が身近にあるこの世界で、戦災孤児は多い。
俺もこの世界に来た時、此処で回復魔法など医療系スキルを修得する際、世話になったので週に一度は孤児たちに読み書き、算術を教え、元いた世界での物語や歌を聞かせてやっている。
元いた世界では地球の裏側でこの子たちのような境遇のこがいたが身近にあることではないため、あまり関心は無かったが、此処では目の届くところにあり、以前は教師を志していた俺は、この子供達の力になろうと、この週に一度の訪問を欠かしたことは無い、それは英雄となった今も変わらない。
以前買い占めで稼いだ資金もこの教会だけでなく王国中の孤児院へ寄付に使っている。
まぁ“あしながおじさん”ってやつだ、タイガーマスクでも可。
シスタークレアは未だ14にも関わらず学校に通いながらこの教会のシスターとして父親のグレアム神父さんと二人で経営している。
15歳になったらみんな此処を出て働きに出るが、未来ある子供たちの為に、学校へ通えるようにおれは助力し、働きに行く子供たちに裁縫や薬品調合など手に職をつけてやっている。
「いつもすまないなアキラ君。」
「いえ俺が好きでやらしてもらってることですから。」
声をかけてきたのは此処の神父のグレアムさん。金髪を短く切り上げた碧眼の青年である。皆からおとーさんと呼ばれ親しまれている。俺の心霊医療の師匠でもある。
神父なのに歴戦の戦士の様な体格を持つ偉丈夫で、気は優しく力持ちを地で行く青年である今年35になるそうだが俺より若々しい。
以前は冒険者でならしていたらしくヒーラーにも関わらず素手で魔物を撲殺しながら突き進む猛者で当時は“撲殺神父”という通り名を持っていた。
どこの代行者だよ!!というツッコミをいれつつも、冒険者のギルドで護衛任務の時に出会った依頼人の娘マリアさんに一目ぼれしめでたく結ばれ父の教会を継いで冒険者を引退して後にクレアが産まれた。
マリアさんはクレアを産んでしばらくして亡くなったそうだが、妻の忘れ形見の娘を大事にするいい父親である。
「娘も子供たちも皆、君が来る日を楽しみにしていてね。かくいう私もそうなのだがね。」
「あはは、それは光栄でふね。」
子供がおれの両頬を左右にひっぱりやがった話の途中にそんなことするんじゃありません。
その様子がおかしかったのか皆吹き出した。
皆が此処では笑っている、この異世界に落ちた時、俺は自身の不幸を嘆いたが、この笑顔を、光景をつくれたのなら俺はここにきてよかったと思えるようになった。
「せんせー今日は私のお裁縫みてー」
「計算おしえてー」
「この前の冒険の続きはなしてくれよー」
「あっ私もその続き気になります。 アキラさんあの後、御姫様はどーなったんですか?」
「ぼくもー」
「よしよし話てやるからちょっとまってな」
シスタークレアも続きが気になるようだな、ナミも一緒に聞き耳をたててる。
「御姫様はな・・・」
話す物語は黄泉の入口の物語、さて王子様は御姫様を救いだせるかな?
主人公は貴族では、ありません。
伯爵領を与えられる程の功績があり、王女は何とかアキラを貴族にしたがりますが、メンドイと断っています。
帰郷の手がかりを探していますが、故郷にあまり思い入れもありません。