華麗なる留学生はスパイ!?その12 表彰式と・・・
エナジードレイン Lv5
接触した魔素、魔力、活力、思念を吸収する能力。 オンオフ可能
接触時間が長ければ、対象の固有能力、レベルまで吸い取り可能。
思念も吸い取れるので記憶をも奪うことが可能。
「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
『私は聖杯を取ろうとしていたら、先に取られていた。』
な…何を言っているのかわからねーと思うが←(わかります)
私も何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとか、
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」
なんとあの魔術師コンビ、塞がれた通路を通らず時計塔の屋上へと転移した後、屋上から降りてきて聖杯を取ったそうです。
その手があったか!!
態々、トラップタワーを通り抜けた私たちの苦労は?
まぁ転移魔法石の本家のミーナちゃんも通路がふさがれていなければ使う気はなかったそうですし、帰る際、賢者の石持ってるだろ!!ていう位の錬金術で階段を修復していました。
こ、これはエナジードレインで吸収できる容量超えてますね? 帝国幹部会は層が厚いですね。
で、表彰式
ミーナとケントは臨時収入でホクホクです。
「工房の設備を新しく出来ますー。」
「店が成功したら、彼女に告白するんだ・・」
会長は教授と結婚出来なくて半泣き、アリシアは結婚阻止に成功した私に大感謝です。
「うぇーん!ミーナさんの様に聖杯だけ狙えばよかったー ひーん泣」
「マリアさん!クリスタさん!今回は本当に有難う!今度この礼は必ずする。」
因みに私が会長に勝てたのは、会長が連戦、転移魔法、クリスタちゃんの全力声帯砲、七英雄の技を使用してのガス欠とみられているようです。
会長の私=悪魔使いの記憶はエナジードレインで吸収済みです。
それでも善戦した私達は皆から褒め称えられました。
因みに教授は私達にしこたま掛けていたようで泣いていました。 その上金貨6000枚の出費です。
まぁそれでもポンっと払えるぐらいですから、彼の懐事情が気になります。
今回のデモンストレーションで、源呼吸修得による皆の戦力アップが見てとれ、近いうちに催しをするそうです。
今回の参加賞として身代わり人形を一体ずつ貰えたのでまぁ良しとしましょう。
明日からまた楽しい学園s ではなくスパイ活動をしなければ くふふ 会長の記憶は消しましたが次は尻尾を出さないようにしないと!
教職員研究棟 渡辺教授 研究室内
「で、記憶は定着したか? てか落ち着いたかクレア。」
「はい お恥ずかしい姿をお見せしました。///」
泣きはらした目を擦り、恥ずかしそうにお茶に口を付けるクレア。
頭には幾何学模様のついたリングが付けられている。
記憶を一部奪われたクレアだったが、大会前にアキラの 転移装置改 の複製装置で記憶をバックアップしていた為、今頭につけられたいる、リングを通して記憶を取り戻したのだ。
「悪魔使い(マリア・サトウ)の実力はどうだった?」
「あのエナジードレインに加えナミさんと同格の霊体を召喚、憑依、武器化する正に“悪魔使い”七英雄の名に違わぬ実力です。魔力量ならアキラさんとカグヤさん大きく超えています。」
「加えて源呼吸でエナジードレインを強化したからな。クリスタとマリアの特性に合わせて組んだカリキュラムだから当然なんだがな。」
「それで、エリザベス王女は何と?」
「これからも彼女達をよろしくってさ。」
冷戦になった際、エリザベス王女は留学生という名目で、従姉妹のクリスタとマリアをガリアへと亡命させたのである。
ガリアの内戦時の様にブリタニアの元老院に利用されないように異世界の帰還手段を模索し、優秀な指導者として知られる俺(←自画自賛とか言わない)の元に彼女達を断腸の思いで送ったのである。
アキラはその思いを組み、彼女達を生徒として預かり影ながら鍛えていたのである。
マリアに間諜として潜入任務を与えたのも彼女をガリアに逃がす方便であったのだ。
「引き換えに王国からの古文書を閲覧させて貰えるんだから、帰還方法の研究も捗ったし頼まれた仕事はこなさないとな。」
「そのせいで優勝を逃しましたけど・・・」
未練たらたらである 彼女も早熟したがまだまだ15になったばかりの成人だ。アキラは苦笑し懐から小包を出した。
「そうそう 15歳誕生日おめでとう。クレア。」
中身は指輪だったので歓喜にうち震えるクレア
優勝していれば結婚指輪になっていただろうその指輪。
「御師匠には内緒な?普段は紐か鎖に通して身につけていればいい。」
そういってアキラはいたずらが成功した少年の様な顔をして笑うのだった。
ー士官学校 女子寮 談話室ー
「(くふふふ 優勝できなかったのは残念でしたが本来の目的は別です。 ベスちゃんの為にも明日からも頑張るですよ。)」
「しかし、本当に今回は助かったぞマリア、君達を騎士に受勲したいぐらいだ。」
「このケーキおいしいですアリシアさん♡」
「遠慮はせんでいいぞ。それにマリアのようにシアで構わんぞ。」
「シアシア~このケーキはどこで売ってるの~。」
「あ 私も知りたいです~ 研究テーマのお菓子の城の為にも知っておきたいです~。」
「ミーナさんの研究ってお菓子の城なんですか!?」
「そですよ~フィオナさん。私の夢です~。実家の再興もめどがつきましたので今は夢に向かって頑張ってますー。」
「ほほーミーちゃん その城が出来たら是非招待するですよ?」
あははは でも今はこの学生生活も満喫しましょう。
長かった~
次回はスキルと登場人物紹介のち、新章突入 さて次の英雄は?




