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MPゼロのテイマーが呪いスキル【魔石喰い】で無双気味で自重しない異世界生活【挿絵有り】  作者: とめおき


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港の魔物襲来

港町マレイン港の桟橋は、朝靄に包まれていた。

潮に濡れた木板が軋む音と、遠くで鳴く海鳥の声だけが、静かな海に溶けていく。


昇太たちは小型の調査船に乗り込み、港湾外縁へと向かっていた。

操船を任された船員は口数が少なく、時折、不安そうに海面へ視線を落とす。


「この辺りで、船が消えたんだ」

短く、それだけを告げる。


海は穏やかだった。

風もなく、波も低い。だが――妙な違和感があった。


「……静かすぎる」

ミカリが低く呟く。


確かに、生命の気配が薄い。

魚影が見えず、海鳥すらこの海域を避けているようだった。


その時だった。


ぎ、と船底が何かに擦れる音がした。


次の瞬間、船が大きく揺れる。

水面が盛り上がり、黒々とした影が浮かび上がった。


「下だっ!」


昇太の声と同時に、海面が裂ける。


現れたのは、巨大なタコだった。

ぬらりと光る暗紫色の外皮。船の側面を覆うほど太い触腕が、うねるように持ち上がる。


そして――

その頭部に並ぶ一対の眼。


黄金色に輝く、異様な光。


「……金眼」

ミカリが息を呑む。


次の瞬間、触腕が船へと叩きつけられた。

木材が軋み、甲板がきしむ。


「ニア、距離を取れ!」

「了解っ!」


ニアが跳躍し、索具を使って後方へ回る。

ミカリは前に出て、触腕を斬り払うが、刃は深く入らない。


「硬っ……!」


昇太はヴァーダント・エッジを抜いた。

その瞬間、剣が微かに震える。


鞘に収まっていた時よりも、はっきりとした反応。

まるで、この敵を“認識”したかのように。


タコの金眼が、昇太を捉えた。


――視線が、合った。


ぞくり、と背筋を冷たいものが走る。

だが同時に、剣の脈動が強まった。


「……来るぞ」


海が、応えた。


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