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【コミカライズ進行中☆】 「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中
三章 ❄❄❄ 子育てする氷たち

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55/61

❄55:グール系ヒロイン。

 



 子育て開始の一ヵ月は、新しいことへの物珍しさやワクワクといった気持ちが大きく、夜間は乳母に手伝ってもらいつつも、ほぼ全ての育児に全力で取り組んでいました。

 二ヵ月が経ち、三ヵ月が経ち……………………。


「ぅうう…………泣いてる」

「ん……行くか…………」


 真夜中、隣室の子供部屋へ授乳に向かう姿は、物語の中のグールのようです。二人とも。

 

「ランヴェルト様、明日の仕事に響きますから」

「いやだ。成長を見損ねる。仕事とかどうでもいい」


 ――――ええぇ?


 ランヴェルト様の謎の優先順位が本当に謎です。

 



「アンタたちは、何の耐久レースやってんのよ? グール系ヒロインとか嫌よ」


 久しぶりに我が家に訪れられたオレンジ色マーメイドなフリーナ様が、引き気味にそんなことを言われました。

 意味が分からず「グール系ヒロインとは?」と聞くと、勢いよく「アンタよ!」と怒られてしまいました。 

 そもそも、私というよりは、ランヴェルト様が耐久レースしているのだと思うのですが。


「テレシアもよ! 乳母でいいところは乳母に任せなさいよ。倒れてからじゃ遅いのよ!」

「…………はい」


 フリーナ様の言うことは正しくて。

 でもちょっとだけ納得できなくて。

 

「育児の考え方は家庭によっても違うから、これ以上は口出ししないわよ」

「はい。ありがとうございます」

「全くもう、重要なことを報告しにきたっていうのに…………」


 ――――重要なこと?


 フリーナ様が、小指を立てて紅茶を飲まれているので、静かに次の発言を待ちます。

 ジッと見つめていて気付きました。なんだかいつもよりお胸がバーンしてます。パンプアップとかいうやつでしょうか? ムッキムキのムッキムキです。


「なぁによ?」


 フリーナ様が、恥ずかしそうにくねっと動かれます。そのたびに筋肉がムキッと目立つのが気になって仕方ありません。

 こういうときは、ズバッと聞くのが一番です。


「あぁ、コレねぇ。のっぴきならない理由なのよね」

「のっぴきならないとは?」

「その件についても報告なんだけどぉ――――」


 フリーナ様がまたもやくねくね。いつもよりくねくねが長いので、紅茶を飲んでゆっくりと待ちました。


「私ね、アレイダと結婚するわ」

「へー…………へ? え? アレイダと!?」


 ぼーっと紅茶を飲んでいたので、一瞬理解できずに適当な返事をしてしまいました。

 よくよく考えると、意味不明です。

 女性らしきフリーナ様と、女性のアレイダ。何があったら、そうなるのでしょうか?


「あれから意気投合しちゃってね、よくお茶したりしているうちにねぇ。身を固めるんならこの娘がいいなって。きゃぁぁぁ、もぉ、やだわぁぁ。恋バナなんていつぶりかしら!?」


 ――――恋バナ?




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されていますので、一例としてリンクボタンも置いておきます。


▷▶▷ コミックシーモア

▷▶▷ honto

▷▶▷ Amazon

▷▶▷ BOOK☆WALKER

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