表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ進行中☆】 「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中
二章 ❄❄ 氷たちの新婚生活

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/61

❄47:溶け合う氷たち。

 



 議事堂から帰宅し、夫婦の寝室にあるソファに二人でダイブ。

 大きなため息を吐ききってから、ランヴェルト様をチラリと見ました。

 ランヴェルト様は、背もたれに上半身を預け天を仰いでいます。足は投げ出すようにして大股開きで、全力脱力です。

 普段はなかなか見ることのないだらしない格好なのに、なぜかドキドキします。

 

「疲れた……精神的にも体力的にも」

「はい。本当に」


 クラヴァットを解き、ボタンを外して襟元を緩められているのを見て、少し羨ましく想いました。

 男性は自分で脱げるのですが、女性のドレスは背面をリボンで縛られているものが多く、どうしても侍女などの人手を借りるしかありません。


「ん? ああ、背中を向けて」


 ランヴェルト様が何気なくそう言われたので、特に何も気にせずに彼に背中を向けました。

 ふわりと身体が浮くような、肺が解放されたような感覚。そして、とても息がしやすくなりました。


「へ?」

「こら、動くな」

「えっ……?」


 シュルリシュルリ、背中のリボンの衣擦れ音が聞こえてきます。

 ドレスが肩から滑り落ちて身体が顕になりかけたので、慌てて胸の部分を押さえましたが、どうやら背中は丸出しになっているようです。

 

 つつつつつ、と指で背中の中心を縦に撫でられました。全身にゾワリとした震えが来ます。ただそれは、気持ち悪いというよりは、胸や腹部がギュッと締め付けられるような感覚でした。


「っ、あ……んっ」


 背中の真ん中に、ちゆ、と柔らかな口付けとピリリとした痛み。何度もそれをされるうちに、甘ったるい声が漏れ出てしまいました。


「ふっ。反応が可愛いな」

「っ…………ランヴェルト様っ?」

「このところ、ずっと我慢していたからな。いいか?」

「ふぁいぃっ」

 

 またもや背中に柔らかなキス。

 このような妖艶なお誘いなど初めてで、ドギマギとして変な声が出てしまいました。


 ――――恥ずかしいっ。


 ランヴェルト様がくすくすと笑いながら私を抱き上げると、ベッドに向かって歩きだされました。

 

「さぁ、もっと素のテレシアを見せてくれ」


 そう言ったランヴェルト様のお顔は、とても勝ち気な少年のような表情でした。

 またランヴェルト様の新たな一面を見ることが出来た喜びと、これから訪れるであろう閨の時間への期待と少しの不安に、感情が大忙しです。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されていますので、一例としてリンクボタンも置いておきます。


▷▶▷ コミックシーモア

▷▶▷ honto

▷▶▷ Amazon

▷▶▷ BOOK☆WALKER

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ