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2-41.幼馴染の 双子 姉妹への 感謝

わぁ、オリンピュアス、感動して、泣き出しちゃった。


エウリュアが、すごい技で、ノキマを破った。

足で、首を絞める、「三角締め」という 技らしい。


「すごかったねぇ。ライレーン、そう思わない?」


ちょっと、解説してほしくて、ライレーンに 聞いてみた。


「ボク、あの技は、使われたくないな。」


「そだね。

 エウリュアの 股が、顔に 密着するもん。

 わたしも、絶対ヤダ。」


あっ、ライレーンも、ライリューンも、そっちですか。


「オリンピュアスも、アリーも、そう思うでしょ?」


まぁ、そだね。

男性の 股間が 顔面に密着って ヤダわ。


ふいっと、オリンピュアスを見る。


さっきまで、泣いていた少女が、顔を真っ赤にして うつむいていた。




[美容師の娘]  【 2-41.氷の山を作ってみた 】




白金貨10枚の横に、金貨100枚が、積まれている。

あそっか、1.01倍だから、配当100枚なのね。


オリンピュアスが、見事、エウリュアの 勝ちの 予想を 当てたのだ。


私は、外したけどね。


「それでは、この、白金貨10枚と、金貨100枚。

 エウリュア様に。」


「オリンピュアス、それ、やめた方がいいね。」


ライレーンが、止めた。


「また、1.01倍だもん。

 金貨100枚だけに、した方がいいよ。」


「そうだね。

 試合終了後、意識を失っていたもん。」


そっか、明日の開始までに、体が回復しない場合、不戦敗になる。

ライリューンも、冷静ね。


「まず、1.01倍が あり得ない からね。

 そもそも、賭けるべき 馬 じゃないよ。」


う・・うま?

ライレーンの エウリュアの 扱いが ひどい。


「2人が、そういうなら、金貨100枚だけに しますわ。」


オリンピュアス、素直だわぁ。


「あの、オリンピュアス様・・・。」


あら? アタリヤ商会の おじさんが 何か言っている。


「白金貨を、賭けられないなら、4倍。

 この倍率で、結構です。」


あら?それなら、私も参加しようかな?


「白金貨じゃなければいいの?」


一応、確認してみる。


「はい。

 さすがに、白金貨で、当てられますと 支払いが 出来ません。」


「じゃ、私、エウリュアに 金貨999枚で・・・。」


その瞬間、アタリヤ商会の おじさん 3人が、土下座した。


「「アリー様ぁぁぁあ。」」


ん-、アタリヤ商会。

土下座する姿勢が、板についてきたな。


「どうか、金貨100枚までで、お願いいたします。」


仕方ない。100枚で、勘弁してあげよう。

白金貨、1枚を置き言った。


「じゃ、おつり金貨900枚ね♪」




******************************




ぼんやりと、シミ一つない 天井(てんじょう)が 見える。


いつ 目覚めたのか・・・。

ぼぉっ と している 自分に 気づいた。


ここは?どこだ?

あたりを見渡す。


「あら? エウリュアさん、気づかれましたか。

 見事な 勝利でしたね。

 ここは、教会前 診療所。

 試合後、あなたは、意識を失われたのですよ。」


看護用の服を着た 美しい女性が、私に 話しかけてきた。


ホームカンシ教団、教会前 診療所。

ここは、パンクラチオン(拳格闘)の 救護施設と なっているのだ。


「っつぅ」


左手を動かそうとして、思わずうなった。


氷の 詰まった 革袋の 上に乗った 左腕。

少し、腫れあがっている。


「あぁ、だいぶ、腫れも引きましたね。

 ずっと、冷やしていましたから。」


「ずっと?冷やしていた?氷で???」


「15分程度冷やしたら、革袋をのけて 30分休憩。

 休憩したら、15分冷やす。

 エウリュアさんが、目覚めるまで ずっと。

 けっこう、大変でしたよ。」


「あっ、ありがとうございます。

 しかし、そんなに 大量の 氷が 用意されているとは・・・。」


「あぁ、違います。

 エイペロ家より、大量の 氷が 届いたのです。

 令嬢オリンピュアス様 自ら お届け くださいました。

 4人の かわいい お嬢様が、運んでくださったのですよ。」


あぁ、ライレーン、ライリューンだ。


エウリュアは、感謝の気持ちを込めながら、先日、パンクラチオン(拳格闘)闘技場の 前で 出会った 双子 姉妹の 顔を 思い浮かべた。



******************************



そこは、闘技場 医務室。


「アリー。

 せっかく 用意した 氷が、溶けて しまいますわ。

 そうですわ。小さな氷室を作りましょう。

 凍らしたまま、保管する、冷凍庫と 呼べるような ものを。」


わーん。オリンピュアスに こき使われている。


選手控え部屋にも、医務室にも、部外者は、入れない。


しかし、そこは、エイペロ伯爵家、オリンピュアス。

勇敢に戦った戦士を、伯爵家令嬢が 称える という名目で、入室が 認められた。


お付きの 侍女などが 一緒に 入るのは、ダメだったけどね。


そうして、試合後に、倒れたエウリュアを4人で見舞ったんだけれど・・・。


「うわぁ、太いねぇ。」


ライリューン、医務室で、大きな声 出さないほうが いいんじゃない?


「ほら、ボクの腕の 4倍は あるよ。」


ライレーンは、自分の腕を エウリュアの左腕に 重ねている。


ライリューンも、ライレーンも、あんまり 心配してないみたい。


「アリー、エウリュア様の 左腕が 腫れ上がっていますわ。

 どうすれば いいのでしょう?」


「とりあえず 冷やせば いいんじゃない?

 医務室だし 氷とか あるでしょ?」


「氷なんて、この季節に 簡単に 用意できませんわ。」


「そなの? じゃぁ、用意するよ。

 何か、袋ある?」


水魔法で 水滴を 作り、火魔法で それを 冷やす。

小さな 氷の 出来上がり。


ザラ ザラ ザラっ。

手の平から、小さな 氷の塊が こぼれ落ち、床に 積まれる。


「このくらいかな? あぁ、袋ありがと。」


革袋に、氷を詰めて エウリュアの 左腕を包むように 下に敷く。


「15分くらい冷やしたら、外せば いいね。。」


「どうしてですの?

 ずっと 冷やした方が、早く治りそうですわ。」


「いや、下手したら、凍傷に なっちゃうよ。

 やるなら、15分冷やして、30分休む。

 その後、また15分冷やす。を 繰り返す 感じかな?

 でも、人いないみたいだし、ここじゃできないでしょ。」


「教会前 診療所ですわ。

 重傷者は、そこに、運ばれますの。

 アリー、氷を届けますわよ。」


「え? まだ やるの?」


こうして、私は、オリンピュアスに こき使われ、大量の氷を作った。

もちろん、ぶ厚い氷の箱、保管庫と一緒にだ。


ただ、ここは、闘技場 医務室。


「あのー。ボク思うんだけどさ・・・。

 この氷、どうやって、教会前 診療所まで 運ぶの?

 たぶん、エウリュアは 今から 診療所に 運ばれるよ。」


ライレーン・・・。それは、作る前に 言おう。


結局、いま作った氷は、医務室で、負傷者のために 使って もらうことに・・・。


そうして、私たち 4人は、馬車で 教会前 診療所まで 移動。

診療所で、同じものを 作ることに なったので あった。


あっ。作ったの 全部 私だからね。

オリンピュアスは、横で、指示してただけだもん。



はぁ。疲れた。



「起きないねぇ」


ライレーンが、寝ているエウリュアを 指で つついている。


「エウリュア様、早く良く なって ください ませ。」


オリンピュアスが、氷を詰めた革袋を、左腕の下に 敷いている。


「じゃ、そろそろ 帰ろっか?」


ずっと、看病していたそうな オリンピュアスを 引きずるように、診療所を 後に する。


「大丈夫だよ。

 エイペロ家の オリンピュアスからって 言っておいたから。

 エウリュアに、気持ちは、伝わると思うよ。」


「そだね。ちゃんと、名前も 言うように 伝えたもんね。

 オリンピュアスに 感謝するだろうね。」


私も、ライリューンも、空気を 読む力が ある。

オリンピュアスの名前が、エウリュアに伝わるように、看護の女性に 言い含めたのだ。


ゴトゴトと 揺れる 馬車。


オリンピュアスは、知らない。

アリーも、知らない。



=== ===== === ===== ===




あんなに、頑張ったのに、エウリュアが、思い浮かべ 感謝して いたのが、指で ほっぺたを つついて遊んでいた 双子 姉妹 だけ だったとは・・・。





=== ===== === ===== ===

伯爵の称号をお持ちの方は、高評価を押して次の話へ⇒


蛇足1.


  ディミトリオス・ヴィケラス

  ピエール・ド・クーベルタン男爵

  アンリ・ド・バイエ=ラトゥール伯爵

  ジークフリード・エドストレーム

  エイベリー・ブランデージ

  マイケル・モリス・キラニン男爵

  ファン・アントニオ・サマランチ侯爵

  ジャック・ロゲ伯爵

  トーマス・バッハ

  

  男爵、伯爵、侯爵。

  9人のうち、5人。

  半数以上が、貴族だったんですね。

  IOC-国際オリンピック委員会の歴代会長って。


これを書いたのが、4月22日の、あとがき。


  2-33.土下座。頭の位置が違うんじゃない?

  https://ncode.syosetu.com/n6487gq/69/


ここに、1人、男爵が、増えましたっ。


先日、トーマス・バッハさんにも、男爵の称号が授与されたみたいです。


ワシントン・ポストによって。


その名も、「ぼったくり男爵」。


バッハさんを「地方行脚で食料を食い尽くす王族」に例え、「開催国を食い物にする悪癖がある」と非難。


とか・・・。


あとがきに 対応して、ワシントン・ポストが、ネタを提供してくれてた。


と、感じるくらい いいタイミングの 記事ですね。


あっ、バッハさんってドイツの弁護士で、フェンシング西ドイツ代表っていう、超エリートみたいですけど、称号は、持ってないみたいですよ。


蛇足2.


競泳女子の池江さんに、オリンピック出場を辞退するように要請とか、もし、バッハさんが来日したら、「帰れコール」をしようとか、あまり、雰囲気が良いと、感じないニュースがいっぱい流れています。


こういう時に、殺伐とせず、どちら側の立場の人に対しても、その人の目線を考え、思いやりを持って、自分の考えを話している人を見ると、素敵な人だなって感じます。


さて、話は変わりますが、コロナワクチン接種の問診票というものがあります。


この中の項目に、


何らかの病気にかかっていて、治療を受けていますか。

□はい□いいえ


医師に、今日の予防接種を受けてよいと言われましたか。

□はい□いいえ 


みたいなのが、あります。

(見ながら書いていないので、表現が違ったと思いますが。)


これって、接種 予約日の朝とか、前日の夜とかに、問診票を書こうとした人が

その時、気づいても、医師に、確認できない時って、あると思うんですよね。


たとえば、大病院に受診していて、その日に電話で確認しても、先生が居ない場合とか。


それで、接種できなかったら、そのワクチン1回分が、キャンセル。

下手をしたら、廃棄に なりかねません。もったいなぁぁぁい。


雰囲気が良いと感じないニュースをやる時間を半分くらいにして、こういう話を、ニュースとかで、周知する時間を、半分でも、とったほうがいいな。って思いました。


早めに問診票をチェックしておけっ話ではありますが・・・。

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