2-04. 白馬に乗っていない王子 1
< 青毛 - あおげ - > Black
被毛、長毛 共に、全身が 真っ黒の 馬。
季節に よっては、毛色が 茶色ぎみに なり、
黒鹿毛(ちょい黒の茶色)や、青鹿毛(ちょい茶の黒色)のように
見えることが ある。
*** **** *** *** **** ***
「婚約者候補?」
「はい。ヘドファン伯爵家の 娘です。」
「東? 西だったか?」
「西で ございます。」
「オリンピュアスが、怒り 狂う 顔が、見えそうだな。」
[美容師の娘] 【 2-04. 王子と黒い馬 】
はぁ、憂鬱。
木を 書いて、缶を 書いて、木を 書いて・・・。
冠を 書いて、必を 書いて、囲って、
ヒを 書いて、右に チョンチョンチョンを 書いて。
あぁ・・・ ゆー鬱。
なぁんで、私が、あの 泣き虫 王子に 会いに 行かなきゃ ダメなのよ。
この前の、馬の 時で 十分でしょ。
見かけによらず 有能な 侍女さんは、テキパキと、服を 用意・・・。
無理 無理 無理ぃぃぃ。
コルセットは、無理 です。
頭 おかしいでしょ。
10歳の お子様に そういうのは、虐待です。
必死の 抵抗の末、普通の 可愛い ドレスに なった。
絶対、あんなの 着ない からね。
王立 飛翔師 学院 には、王子が 入学している。
書いてたね。 ガネッセが。
殿下と 仲良く して いただき、
教会の 干渉からの 守り手と なっていただきたい。
王家から、ヘドファン伯爵家に、要請も、届いております。
めー んー どー くさーーー い。
お馬さんの 時、助けたから、守った でしょ。
守り手 やったよー。 終了ー。
泣き虫 王子との 面会なんて、完全に 子守りの 仕事じゃない。
やだよー。
ジタバタ しようとも、ブツブツ 言おうとも、拝謁? 面会?
とにかく、王子に 会う 時間は、せまってくる。
ネズミーランドの
私の シンデルラララ城の 対となる お城。
というか、男子 学生 寮。
その 居住区の 最上階・・・ワンフロアが、王子の お部屋。
行きたくないよ。
馬車が 進むごとに、気持ちが 重くなる。
やだよー。
扉の前まで 来て、逃げようか と 思った。
「お前が、アリーだな。」
え? 泣き虫 王子?
じゃない・・・。違う人だ。
「どうした?
私が、アレクサンドロスだ。」
「あっ。 はい。 アリーです。」
そう、この イケメン こそ、第1王子 アレクサンドロス。
私の 運命を 変える人 だった。
「どうした?
婚約者候補として ご機嫌伺い に
来た に しては、無口だな。」
はぁぁぁ?
婚約者?
なんで 私が、あなたと 結婚 しなきゃ ならないの?
何? コレ?
私、あなたを、教会の 干渉から 守るように
言われているから、顔を 見に 来た だけ なんだけど。
「ん? 私を 守る?
ははは。弟と 同い年の 子供が?
面白い。
いいな、お前は。
オリンピュアス の ように 媚びないのが いい。」
誰よ。 オリンピュアスって。
知らない。
「あぁ。 すまぬ。
私を、守って くれるの だったな。
では、時々 遊びに 来て、話し相手に なって くれぬか?」
うわっ。 めんどくさい。
「そ・・そうですね。
都合が 合えば そう いたします。」
私、予定が、いっぱい なんだよねー。
ベルが いるから。
ベルと 遊んだり、
ベルと 遊んだり、
ベルと 遊んだり、
ベルと 遊んだり しなきゃ ダメ なのよねー。
あぁ 忙しいわー。
「ん? 馬か?
それなら、遠乗りに でも 行くか?
私と 一緒ならば、学院の 外にも 行けるぞ。」
うぅ。
この人、弟と 違って 馬に 乗れる ん だった。
あぁ、でも、外に ベルを 連れて 行って あげることが できるのか。
じゃぁ、 まだ いい かも。
泣き虫 王子の 相手する時 みたいに、子守り しなくて いい みたい だし。
いいよー。
いつに する?
「それでは、今から 行こう。
服を 着替えて 来るが よい。」
そうね。 お部屋で お話する より、そっちの 方が 楽しそう。
対の お城、男子寮。
1番 上の フロア が、第1王子 の お部屋。
普通に 考えたら 分かること だったよね。
居住区の 2番目の フロア。
そこが、第2王子の お部屋。
そうよね。 上が 1位 なら、下は 2位 よね。
ん?
そう 考えると、私、女の子の トップ?
すごいな。 ヘドファン 伯爵 家。
豪華な シャンデリアが、つりさがる 階段を 降りる。
電気は 無いのに、輝く シャンデリア。
人が 魔力を 通すことで 光る の よね。
ずっと、魔力を 通す人は、大変 だわ。
そうして、下の階の 影から じぃっと 覗く お子ちゃま。
泣き虫 王子。
そう、第2王子 フィリップス殿下。
うん。 私は、見なかった。
何も 見なかった。
遊びに 来い って 第1王子は 言っていたけれど、ここを 通るの ヤダわ。
来なくていい 言い訳が できた 気が する。
いい 仕事したね。 君。
私の シンデルラララ城に、馬車で 戻る。
っていうか、女子寮 だけど。
正直、お隣 なんだから、歩けば いいんだけど、ダメ なんだって。
歩いた方が、早いのにね。
お城を 出る前に 馬車に 乗り、お城の 中に 入ってから 降りる。
姿を 見せる のは、建物に 入ってから。
1つ1つに 手間が かかって、イライラする。
週刊誌に、写真を 撮られるのを、防いで いるんだ。
と、でも 思わないと やって いられない。
貴族 って めんどくさいねぇ。
さてと、着替えるよー。
乗馬 グッズ 出してねー。
ん? 手紙が 届いている?
誰から?
あぁ、ガネッセね。
どうしようかな。
第1王子と 遠乗りに 行く前に 読んで おいた方が、いい気も する。
大切な 情報が、あるかも しれないしね。
ただ、それには、2つ問題が あるのよね。
読む のが 面倒。
すごく 面倒。
読みたくない。
もう 一つの 問題。
こっちの 方が もっと 重要。
早く、ベルと お外に 行きたい。
もう、こんな ところに 閉じ込められる の ヤダ。
ベルも、思いっきり 走ってない でしょ。ずっと。
かわいそうだよ。
あっ、その 手紙、そこらへん 置いといてー。
私、着替えて、学院の 外に 遠乗りに 行くから。
ん?
ほら、第1王子。
アリストテレス? だっけ?
あぁ、そっち。 アレクサンドロスの方。
よく 覚えて いられるね。 侍女さん 優秀だわ。
フィリップスは、覚えやすかった けど、アレクサンドロスは 長すぎよね。
アレックスに、改名 すれば いいのに。
乗馬服に 着替えて、ぴょーんと 階段を 2段飛ばしに 駆け降りる。
ほらほら、急がないと 置いて いくよー。
トローい 侍女さんを、引き離す。
こういう時は、遅いのよね。この子。
まぁ、王子も 同じように、引き離せば いいだけよね。
ベルー。 お外だよー。
今日は、思いっきり 走れるよー。
ベルを 連れて、待ち合わせの 馬場に 出る。
もちろん、高位の 貴族様用の方だね。
わぁ、すごく 大きい 黒馬。
青毛だね。
大きな 黒い馬で、ウマの 額にある 白い毛模様が 角の形を している。
名前は、きっとミノタウルス。
牛の角の 模様が 額に あるから。
「あぁ、この馬か?
ブースケパレーだ。」
イケメンの 第1王子が、答える。
アレックスは、名前を つける センスが ないねー。
「ほほう、 アレックスか。
はじめて だな。 そんな 呼ばれたをしたのは。」
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「よし、アリー。
これからは、アレックスと 呼ぶように。」
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ブースケパレー
牡牛「ブース」 + 頭「ケパレー」
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ブーケパロース? ブケファロス?
いろいろ 読み方は、あるよう ですが、
馬の名前が「アレクサンドリア・ブケパロス」という
都市名になる所が アレキサンダー大王の すごい所ですね。
ということで、アリーの 世界の
第1王子の名前は、アレクサンドロス。
第2王子の名前は、フィリップス。
間違えないように メモして おかなきゃダメですね。