表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/232

1-26. 馬刺し ③ 

2人で 出かけるのは 久しぶり。


アン(ちち)が、馬を 走らせる。

普通の 馬で、父を 追う。


アン(ちち)の 馬は、汗血馬(かんけつば)と 呼ばれる 特別な馬だ。


あれ? 足で 馬に 合図を ほとんど 送っていない。

拳も(こぶし ) ほとんど 動かしていない。

手綱(たずな)も、ほとんど 引っ張って いない。


そもそも、体が 揺れていない。

足を おろしたまま なのに、空中を 優雅に 水平移動している。


ん? なんで??



   [美容師の娘]  【 1-26. 8歳のプレゼント 】



最初は、ちょっと 練習を したら 出来ると 思っていた。


「馬の 骨格と 自分が (つな)がって、人馬 一体として 動ける イメージが

 出来までは、タイミングを 合わせる 練習を 繰り返して ください。」


ネッセ(老代官)が 言った この言葉、すごく 難しいこと だった。


そだね。

骨格が(つな)がるって、あり得ないもの。

それでも、ずっと 練習していると、コツは、分かってくる。

馬との 動きの 一体化には、

後脚を(うしろあし ) 馬が 跳ね上げる 動きと、自分の 動きを 合わせることが 重要。


出来ることは、出来る。

続ける のが、難しい。

ふくらはぎと 大腿(ふともも)、腰の 筋肉が パンパン。

ちょっと 力を 抜いた 瞬間、弾き 飛ばされそうに なる。


それでも、今日は、1回も 落馬を しなかった。

うん。

やっぱり、私、天才だね。



*** **** *** *** **** ***



朝日が、今日も 馬を 照らす。


ネッセ(老代官)が、特別な 馬を 出してきた。

汗血馬(かんけつば)と いうらしい。


「今日は、この馬を、全力で 走らせて みてください。(翻訳済)」


おっけー。

上鐙(うわあぶみ)に 足を 乗せ、全力疾走!


って、何、これ?

馬の 後脚か(うしろあし )らの 押し上げが 強すぎる。


馬から 跳ね 飛ばされた。

空中を 舞い、風魔法で、着地を 緩やかにする。


ぱしっ。ごろごろごろ。

受け身 成功。


んー。この馬、パワーが 違う。


「この馬で、駆けることが できたら、合格です。」

ネッセ(老代官)は、ニコニコしながら 言う。



*** **** *** *** **** ***



今日は、イアン(ちち)の、調子がいい。

お昼に、汗血馬(かんけつば)の 話を してみた。


「じゃぁ、昼からは、特訓をやめて、一緒に 遠乗り してみるか。」

わぁ、久しぶりに イアン(ちち)と デートだ。


アン(ちち)の 馬は、汗血馬(かんけつば)

私は、普通の 馬。

アン(ちち)が、私の 前を 疾走する。

ちょっと 追いつけない。


空中を 優雅に 水平移動。

うまいな。

ネッセ(老代官) みたい。


って? 足を おろしている。

体を 起こして、胸を 張って 疾走している。

汗血馬(かんけつば)で??


ネッセ(老代官)も、私も 全力疾走させる時、上鐙(うわあぶみ)に 足を乗せ 前傾姿勢に なる。

なのに、イアン(ちち)は、

汗血馬(かんけつば)を 疾走させているのに、胸を 張って 足をおろして 座っている。


分からない。

一体、どうやって 馬を 操っているのだろう?

そもそも、あんな 姿勢だと、落馬してしまう はず。


馬を 止め、私を 待つ イアン(ちち)(たず)ねる。


「アリーも 出来るよ。

 飛翔魔法の 応用だ。

 風魔法と 水魔法を 使って 体を 支えるといい。」


あぁぁぁ。 ずるい。

そんなの 思いつかなかった。

ネッセ(老代官)も、言って くれなかったし。


「ガネッセは、魔法を 使っていない からね。

 あれは、騎馬民族の 騎乗術だから。」

それで、ガネッセ(老代官)の方が、 イアン(ちち)より、上手って 言っているのね。


風魔法を 優しく 放って、ほんの 少し 体を 浮かせる。

馬は、動きを 邪魔されないし、衝撃もない。

腕と 体の間に 水魔法で 泡の膜を ()って 風を 受ける。

飛翔魔法を 使うより、魔力を 込めなくていいし コントロールも 楽だね。


よし、これで 挑戦だ(チャレンジ )

私は、もう一度、ガネッセ(老代官)汗血馬(かんけつば)挑戦(トライ)した。


わぁ。

体を 起こして、胸を 張って 疾走しても 揺れない。

でも、ちょっと 目が 痛い。

顔の 前にも、水魔法で 泡の膜を ()る。

よし、これで 大丈夫。


ネッセ(老代官)を、どう?って 顔で 見ると、笑っていた。


「カンニング されましたかな?

 それで よろしゅう ございますが、

 魔法を 使わない 乗り方も 練習して おいてください。

 魔力が 切れた時に、困ることに なりますので。」


あぁ なるほど。

魔法を 使う方法を 教えてくれなかったの、そっちの 理由も あったのね。



*** **** *** *** **** ***



でも、汗血馬(かんけつば)って、なんで こんなに パワーが あるんだろう?

アン(ちち)たずねてみた。


汗血馬(かんけつば )は、寄生虫による 出血で、血の汗を 流しているに 見える。

 だから、汗血馬(かんけつば)って 呼ばれるんだ。

 あの馬(かんけつば )は、寄生虫が 居なくなるまで、強くて(はや)い。

 寄生虫の 吸血による、痛みと (かゆ)みで、馬が 暴れているからだ。

 汗血馬(かんけつば )は、興奮して、スグ 暴走する。

 それを コントロール して 乗りこなすことが 出来たら、

 騎馬民族のように 走れる。

 それが、彼らの 強さの秘訣だ。

 アリーは、魔法を 使って 出来るように なった けどね。

 普通の 人間が、あの馬に(かんけつば ) 乗ることは、難しいんだよ。」


なぜか、イアン(ちち)は、少し 遠い目を した後、教えて くれた。


それって 寄生虫 いらなくない?

競馬の お馬さんが、ずっと ムチを 当てられて いるような ものでしょ?


ムチを使うと、馬の 後脚が(うしろあし ) 痛むし、私も 片手が ふさがってしまう。

何か いい方法 ないかな?


風魔法、水魔法、土魔法、木魔法、火魔法・・・。


思いつかない。

魔法で どうにかしようと せず、他の 方法が いいのかな?


あっ。

水魔法で 水滴を 作り、火魔法で それを 冷やす。

小さな 氷の 出来上がり。


これで、ちょっとだけ、チクチク 刺激を してあげる。

もちろん、血が 出るほど 刺さないよ。

静電気で、軽く ピリっ とするくらいの 刺激 かな?


わっ。

馬の 後脚か(うしろあし )らの 押し上げが 強くなった。

魔法で、バランスを 制御して、

手綱(たずな)拳で(こぶし )と 足を 軽く 使って 方向を 指示する。


気持ちいい。

汗血馬(かんけつば )と 同じ レベルで 走ってる。

すごく、(はや)い。


あら、ガネッセ(老代官)が、驚いている。

「このような 魔法は、見たことも、聞いたことも ございません。」


やった。新しい 魔法、開発 できたー。

飛翔魔法の時は、開発した と思ったら、すでに あったもんね。


名前、何に しようかなぁ。

小さな 氷で チクチクと 馬を 刺激する 魔法。


うん。魔法名は「馬刺し」に 決定。

アン(ちち)に、教えて あげよう。



*** **** *** *** **** ***



出来なかった。

どうも、制御が 難しいみたい。

アン(ちち)の氷だと、馬が 氷で 串刺しになる。


立派な 氷柱が、地面に ザックリ 突き 刺さっていた。


アン(ちち)は、冷酒に入れようって (つぶ)やきながら、ナイフで 氷を 削っている。

あきれた顔で 見ていると、イアン(ちち)が、こっちを 向いた。


「今日は、帰ったら ビックリ するぞ。

 ガネッセが、手配くれている。」


いや、冷酒と 一緒に 手配って 言ったら、アレでしょ?

うぇぇ、お馬さんに 乗った後、馬刺しは、ちょっとねぇ。

おいしいんだけどね・・・。


夕日が 傾き、草原を 照らす。


ネッセ(老代官)が、歩いて 馬を 引いて やって来た。


小さい。

ポニー かな? あっ 仔馬 だね。


栗毛の かわいい馬。

たてがみと 尻尾が、日に 照らされて 美しい 黄金色。


かっこいぃ。


「アリー、誕生日 おめでとう。この()が、プレゼントだ。

 可愛がって あげなさい。」


そう。今日は、私の 8歳の 誕生日。

私は、栗毛の馬 サイレントベルディアン号を、手に 入れた。



=== ==== === === ==== ===



そうして、夕食は、予想通り 馬刺し でした。

う・・うん。おいしかったよ。



=== ==== === === ==== ===

朝、鏡を見たら、馬面(うまづら)の人間が立っていた人は、

高評価を押して次の話へ⇒


「聖徳太子は、馬面(うまづら)で生まれた伝承がある」そうです。

そのため、別名を厩戸皇子(うまやどのみこ)といいます。


そう考えると、その馬面うまづらの人は、

聖人の生まれ変わりである可能性があるやもしれません。


見かけたら、鏡に向かって、(おが)みましょう。


あっ「聖徳太子は、馬小屋で生まれた伝承がある」の間違いでした。



困ったことが、いっぱい。

感想をいただいた方に、違う人の話題をコメントして、返信しました。

修正した話を、修正版を消してしまい、もう一回やり直しました。

馬を引くが、馬を挽くって変換で、馬をミンチにしていました。

・・・失敗ばかり。


今、気付いている以上に、人に迷惑をかけていませんように。

投稿は、ミスしていないことを確認して、寝ます。

ぐぅ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ