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1-25. 馬刺し ②

ぱからん。ぱからん。ぱからん。

うん。これが 乗馬だ。イメージ してた やつ。


よし、走れるように なった。

今なら いける はず。


全力疾走!GO!風を 切って 走る。

すごい スピード。


気持ち いい。



    [美容師の娘]  【 1-26. 疾走 】



うねりが 私を襲う。揺れる。揺れる。揺れる。


「はい。リラックスして 姿勢を 正して。

 背筋を 伸ばす。

 手綱(たずな)は、引っ張らないで、(ゆる)めないで。」


どっちだよっ。

引っ張っても ダメ。(ゆる)めても ダメ。


くるくる 回りながら、走ってもらおうと 馬に 合図する。


手綱(たずな) じゃなくて、足で 合図 です。

 外側の 足は、ちょっと 後ろに 引いて ください。

 内側の 足は、力を込めて 馬の お腹を 押して。」


手綱(たずな)を、引っ()ったら 止まりますよ。」


(ゆる)めたら、ゆっくりに なるので きちんと ()って。」


複雑 すぎる。

結局は、バランスを とって、

足で 馬に 合図を 送らなければ、うまく いかない。


そして、気づいてしまった。

ネッセ(老代官)、足で 合図を 送っていない。


なんか、オシリと 手綱(たずな)を 持った拳で(こぶし )合図を 送っているのだ。


ずるい。

私には、足で 合図するように 言ってたのに。


私は、足の 合図を 少し 減らし、バランスを とるのに 集中する。

馬への 合図は、できるだけ、オシリと 拳で(こぶし ) 送るように した。


できたー。

こっちの方が やりやすい。


この 乗り方は、身分の低い 兵士が 行う やり方 らしい。


貴族の 乗り方は、騎乗者は 姿勢を正し、やや 後ろに 傾く姿勢で 進む。

馬に、前脚(まえあし)を 高く上げながら、

後脚で(うしろあし )馬体の 重みを 支えさせて、進ませる。

これが、力強さがあり、貴族の 気品と 威厳の ある 乗り方らしい。


そして、私は、そちらを 身に着ける 必要が あるという。


うん。今は、いいや。

ネッセ(老代官)の 乗り方の 方が、気持ち よさそう だもの。

後で ゆっくり 覚えるよ。たぶん。


考えながら 乗っていると、自然と、ガネッセ(老代官)を 観察するように なった。


ってか、(あぶみ)を つけていない。

ネッセ(老代官)って、(あぶみ) 無しで 乗ってる。


これって、すごく 怖いはず。

スピードを 上げた時、上下に 揺れるん だもの。

あんな 状態だと、跳ね 飛ば されちゃう。


ネッセ(老代官)は、馬が 歩いている時は、足を 下している。

でも、馬を 走らせている時は、足を かなり 高い位置に 置いている。

(くら)の上に (ひざ)を 置いているのかな?って くらい 高い。


腰は 浮かせていて、私みたいに 上下に ぴょんぴょん 動いていない。

馬を 見ずに、ガネッセ(老代官)だけ 見たら、空中を 水平に 滑っているみたい。


あっ、(くら)に ちょっとだけ 足を 引っかける 場所が ある。

これに 足をかけて いたんだね。

ん~ これは、馬具から 全部、真似 したほうが いいのかも。


と、いうことでー

(くら)に、足を 引っかける場所を 付けて もらいました。


そして、命名(めいめい)っ。

上鐙(うわあぶみ)

だって、名前は ない って 言うん だもの。


下には、普通の (あぶみ)を、そのまま 残している。

怖い から。


「ひゃふぃふゅふぇひょ」が 入るので、面倒 だったん だけど、

それでも、解説して もらった方が 分かりやすいと 思ったから、

ネッセ(老代官)上鐙(うわあぶみ)を 使う時の 乗り方を 聞いた。


どうやら、オシリを 浮かせたまま 疾走すると、馬の 負担が 減るらしい。

(ひざ)(くら)の上に 出すくらいの 高さにして、

上鐙(うわあぶみ)に 足を 乗せ、足先で 体重を 支える。

こうやって、干渉する 場所を 少なくして、馬の ストレスを 少なくする。


馬の 後脚、(うしろあし )

お尻から 大腿(ふともも)に かけて、筋肉で (ふく)れた ()りの ある部分が ある。

すごく ()っていて、筋肉 むきむき。

ここの 動きに 合わせるのが ポイント らしい。


馬が 上下に動く タイミングを 見極める。

後脚の(うしろあし ) 筋肉が、後ろから 押し上げられる 瞬間に、

(ひざ)や 足首の 関節を 固めて、クッション性を もたせず、

体に 1本、真っすぐ 芯を 作って、上鐙(うわあぶみ)を 踏む。


これをやると、

馬が、ヒュンって 前進(ぜんしん)する 力が 生まれる瞬間に、

自分も 前に ヒュンって 飛び出す 感覚になる。


馬の 上下に 動く タイミングに 合わせて、

これを 連続して ずーっと やり 続ける。

むずいっ。むずかしぃぃ。

1回は 出来るんだけど、連続して 毎回 合わせるのって 神業(かみわざ)だよ。


うまく 出来るようになると、文字通り、馬と 一体に なれる。

自分の 重心が、すぅっと 真っすぐ 動いて、

ネッセ(老代官)みたいに、空中を 優雅に 水平に 滑ることが 出来るの。


馬の方は、背中の上で、自分の動きを 邪魔されないし、衝撃もない。

スピードも 落ちないし、馬の 体力も 温存できる。

ネッセ(老代官)の 乗馬は、馬と 一体となって 重心移動していく 乗馬術だね。


よしっ、出来るように なった。

走れる。

今なら いけるはず。


全力疾走! GO! 風を 切って 走る。

すごい スピード。


気持ち いいー。

騎乗で 風を 切る 爽快感は、なーんとも 言えない。

後ろに 飛んでゆく 木々や 花、何もかもが 簡単に 感じる。



・・・ってあれ?


体が 宙を 舞う。

馬から 跳ね 飛ば された。

空中を 舞いながら、風魔法を使い 地面への 着地を 緩やかにする。


あぁ よかった。ガネッセ(老代官)が いる。

なるべく 衝撃が 少ないように、ちゃんと 受け止めてね。


ドンッ ばしっ。 ごろごろごろ。

「いたぁぁぁい・・・」


「まだ、全力で 馬を ()けさせては、なりませぬな。」

ネッセ(老代官)は、ひょうひょうとした 態度で 言う。


よ・・・よけるって ない ん じゃない?


かわいい 女の子が、吹き 飛ばされた ん だよ!

うん。かわいいって 所が とっても 大事。


「馬の 骨格と 自分が (つな)がって、ケンタウルスのように 一つとなり、

 一体として 動けるイメージが 出来までは、

 タイミングを 合わせる 基礎練習を 繰り返して ください。」


泥だらけの 顔で、ニラむ 私に、ガネッセ(老代官)が 言う。

くしょ。 お昼 ご飯の 後は、絶対 成功 させてやる。


少し冷えた 焼き飯の 味は、ぜんぜん 分からなかった。

ん? ガネッセ(老代官)、まだ 食べてるの?


もう、お昼 ご飯は 終わり だよ。



=== ==== === === ==== ===



私が、お馬さんを 乗りこなす日まで

ゆっくり お昼ご飯を 食べる 時間なんて ないんだよー。



=== ==== === === ==== ===

今年に 入ってから「馬子(まご)にも衣装」って 言われたことが ある人は、

高評価を押して次の話へ⇒


知り合いのママに 聞いたのですが、

子供の 服代を、おじいちゃん、おばあちゃんが 出してくれるそうです。

ところが、年末も、1月も、外に 出ないので あんまり服いらないね。

という話に なったそうです。


外食も できないので、テイクアウト したり、

北海道の カニやウニを ネットで買った。って 言っていました。

お子さんの 服代が、親の お食事代に なったわけ ですね。


彼女、今、飲食店 大変だから 助けてあげている。って言っていました。


とっても、素敵な 考えだと 思いましたので、

現在、飲食・観光業の 次に 倒産が 多いのが、

アパレル業だと 教えてあげました。


彼女は、ビックリ していました。

もう1回、お子さんの 服代を貰って、アパレル業界も 助けてあげる。

って決めたそうです。


(まご)に 衣装を。」


あぁ、今日も 疲れた。

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