3-32.今年のあなたの運勢は・・・ 3.
一白水星から始まり、九紫火星に終わる辻占内のおじいちゃんの話が終わった。
「どうじゃね?参考になったかね?」
「んー。良く分かんないっ。」
「まぁ、頭の片隅に置いておきなされ。」
ふと、あたりを見渡すと、パトも、ラッシュも、チビも、丸くなって寝てしまっている。まぁ、そりゃそうだね。わたしですら、何を言っているか分からないものを犬が分かるわけがないっ。あっ、オオカミか。
その時、通りをふらふらと歩いていた酔っ払いが、おじいさんに声をかけてきた。
「爺さんっ、ひとつ占ってくれないか?」
[美容師の娘] 【 3-32.肝臓に悪い影っ?! 】
酔っ払いのオジサンは、銅貨を数枚、おじいさんに差し出した。
わたしの時とは違い、見料が必要なようだ。
たぶん、子供だからって、サービスしてくれたんだろうね。
それでは、お生まれの年月日をお伺いいたしましょう。
オジサンに生年月日を尋ねている。
ほほう。
それでは、あなたの本年の運勢をお教えいたしましょう。
本年は、発展運の年となりそうですな。
吉方位は、南東・南・北にてございます。
縁起のよろしい数字は、参と捌でございます。
はい?あぁ、八と読みまする。3と8ですな。
松の木からとれる木材や、楓の木材を使った家具が良い運気を招きます。
よろしければ、こちらのパンフレットをどうぞ。
ん?見たことあるな。このパンフレット。あぁ、アンターナッハ商会・・・。テレサさん、こんなところにまで、商売の手を伸ばしてたのね。
ナチュラルな親しみやすい木目の松。
透き通るような白さと艶やかな光沢の楓。
美しくきめ細やかなその木肌は、生活を豊かにします。
うんうん。テレサさんの生活を豊かにしそうだね。
観葉植物や、サボテンなど植木も、よろしいですよ。
そうだね。植木も、テレサさんだね。うさん臭いね。このお爺ちゃん。
住まいの運気をあげるには、南西側を、特にきれいにしておきましょう。
もし、そちらのリフォームが必要であれば、こちらをご参考にするとよいでしょう。
リフォーム・・・。もちろん、アンターナッハ商会だね。
縁起の良い色は、赤橙色や赤色でございます。
また、緑や青もよろしゅうございますよ。
本年は、今までの努力が一気に実る年となりそうです。
金運も、最高潮。
人間関係が広がり、支出が増えますが、人のために使ったお金も、巡って自分の元に返ります。
積極的に、人と交際し、リフォームや、新築など生活を豊かにする自己投資を行うと、運気上昇に繋がるでしょう。
人との交際は、分かるけれども、リフォームと、新築は、明らかにおかしいよね。テレサさんの息がかかってる気がする。ホント、辻占いのお爺さんっぽく見せた、アンターナッハ商会の売り子にしか見えないよ。
「それより、健康運は、どうなんだ?健康運はっ。」
酔っ払いは、絡むようにお爺ちゃんに言う。
健康運・・・。そうですな。
両の手の平を見せてくださいませ
巨大な虫眼鏡を取り出したお爺ちゃんは、酔っ払いの手の平を食い入るように見る。
ふむ、風邪のような症状はありませんか?
だるさなどがあるのでは、ございませんか?
そうでございましょう。
これは、肝の臓がやられておりますな。
少し、お酒を控えられるべきですな。
「爺さん、あんた本物だよっ。
昨日、医者にそう言われたばかりだ。」
言われたんなら飲んじゃダメだよね。これだから酔っ払いは・・・・。
辻占いのお爺さんに、ひょいっと心づけを投げると、酔っ払いは、フラフラと歩いて行ってしまった。
でも、肝臓の病とか、そういうことが手相から読み取れるものなんだねぇ。ってことは、アンターナッハ商会の売り子ってわけでもないのね。テレサさんの手下かと思っちゃったよ。
「ほう、テレサさんをご存じですか。」
あら?知り合い?
「はい。テレサさんのご指示で、こちらで商売をしております。」
手下かいっ!
「いやぁ、見破られるとは思いませんでした。」
ってか、どうやったの?さっきの手相って。
「あっ、赤い斑点があったんですよ。手の平に。
そういう人は、肝臓が弱ってるんですよね。」
それは、手相じゃなぁぁぁいっ。
まったくもぉ。時間、損しちゃったよ。
パトっ、ラッシュっ、チビっ行くよっ。
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こうして、わたしは、辻占いのお爺さん、もとい、アンターナッハ商会のお爺さんの正体を暴くことができたのであった。
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蛇足1.メルドニウムとトリメタジジン
シャラポワのドーピングが、メルドニウムでしたよね。
今回のワリエワが、トリメタジジンです。
ロシアの女子選手って、血流系の薬で引っかかりますよね。
エカテリーナ・ボブロワ選手も、メルドニウムでしたし。
ちなみに、2015年ロシア選手の尿検体の約4000のうち、
700を超える検体から、メルドニウムが検出されている
みたいです。17%・・・。6人に1人が心臓疾患ですか。
それは、大変ですね。
遺伝的に、ロシアのスポーツ選手は、なぜか、とんでもなく、
心疾患が、多いのかもしれませんね。はい。
15歳に、飲ますなっ。とは、思いますけれども。
さて、こうなると、ロシアの五輪復帰は、なさそうです。
ROCは、しばらくROCのままなんでしょうね。
蛇足2.エドゥアルド・ヴォルガノフ
自転車の選手で、この人は、男の人です。
2016年にメルドニウムで、引っかかっていましたね。
もともと、アフガンへ派遣されたソ連の兵士の、
持久力向上のために使用されていた薬なので、
自転車競技なら、かなり競技に影響しそうです。
そもそも、一昔前のツールドフランスのような自転車競技
って、ドーピングしている人が勝つ競技でしたし。