表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
175/232

3-14.【おまけ】うどん店巡り

「で、アリー。 どこのうどん店に 連れて行ってくれるの?」


「オウシュウヒライズミっていう、うどん屋さんだよ。」


ヒライズミは、西の辺境ヘドファン伯爵領のうどん店だ。 この『うどんの庄』とも呼ばれる オウシュウのうどん店、実は、ガッセネ行きつけの お店なんだよね。


今日は、その王都支店に行く 予定を立てている。



「あっ。そこ知ってる。

 ライレーンがバイトしてたことあるから。」


ん・・・? バイト? 2人とも、シモツマになる予定で、お金 そこそこ持ってたんじゃないの?


「シモツマに、決まる前ね。

 父親が死んだあと、お金が必要だったの。

 で、アルバイトの募集を 探してたんだけど・・・」


バイト募集を探しているうちに 見つけたのが、飲食店オウシュウヒライズミの 募集広告だったらしい。


ただし、募集要項に問題があった。 王都の飲食店の平均給与の 1.5倍の時給であったため、ライリューンは、水商売か、いかがわしいバイトではないかと、疑って応募しなかったのだ。 それに対して、ライリューンは、給料がいいし とりあえず行ってみると 面接に出かけ、その場で採用。


1.5倍だった時給の理由は 簡単。


10時から14時までの たった4時間のアルバイトなんだけどね。 小さなうどん店であるにもかかわらず、毎日800人を超す来客があるから・・・。


そう、忙しいんだね。 1時間200人超の接客って・・・ 死ぬわ。


「懐かしいわぁ。

 バイトしてるライレーン見に行ったら、間違えられたもん。

 普通に、レジ打ち させられたからね。

 人間違いって、分かった後も・・・。」


うわぁ・・・ ブラックバイト・・・ 怖いっ。




[美容師の娘]  【 3-14.うどんの庄 ヒライズミ 】




馬車は、レオパルト通りの路地を抜け、マルイカメ街道を通り過ぎた。 ホテルリカセストが見えたら左に曲がる。 そこにある、ちいさなうどん店。



『うどんの庄 オウシュウヒライズミ』



立派な筆文字で書かれた 大きなのれんをくぐり、奥の個室へと案内される。


もともと、ヘドファン伯爵領のお店だから、領主であるデターネ=ムサマ=ヘドファン伯爵の縁者である 私は、特別待遇。 まぁ、当たり前だね。



そして、可哀そうなくらいお腹がすいている。 さっきから、おなかが、ぐぅぐぅと鳴いているのだ。


そりゃそうだね。


うどんを打って、目の前で茹でてたのに、食べなかったんだもの。 あっ、冷凍した のびのびのうどんは、一口食べたけど・・・


ということで、注文は1択。



「うどんの大、ひとつっ!」


大盛でなければ、空腹は、癒されない。 と、思っていたところで 意外な声。


「私は、うどんの小ね。」


えっ? ちょ、おなかすいたって言ったのライリューンなのにっ。 小で大丈夫なの?


「甘いなぁ。アリーは・・・。

 まだ、うどんの庄 ヒライズミの攻略方法が、分かってないね。」


えぇぇぇぇ! 攻略方法? ライリューン、いったい 誰と 何の勝負してるの? まさか、うどんの庄だから、うどんの小を 頼まなきゃダメっていう オヤジギャグじゃないでしょうね。


「ふふーん。 まだ教えてあげなーい。

 注文が来たら、分かるよっ。」


それほど待たされることもなく、あったかい おうどんがテーブルに並べられた。


わたしが、大きい方だからねっ。 ライリューンは、小を頼んだんだからっ。 分けてあげないよ。


ご注文の品は、間違えられずに、わたしたちの前に 並んだ。


その時であった。 ライリューンが、とんでもないことを言い出した。


「あっ、おねーさん。

 うどんの小を、もう1個 おねがいしまーす。」


えぇぇぇぇ?! ちょ、最初から、うどんの大を 頼めばよかったじゃない。


「あまぁい。 アリーは、まだまだだね。

 ずるずるずる。」


音を立てて、うどんをすする ライリューンは、あっという間にうどんの小を食べてしまって、私の方を見る。


ホントに、分けてあげないからね。 私のだからね。 ライリューンは、注文したじゃない。 次の。


そう思いながらも、取られないように、急いで自分のうどんを食べ終える。 ふぅ、美味しかった。 ん-。 でもまだ物足りないな。 もうちょっと欲しい。



「おまたせしましたー。」


その時、ライリューンの 2杯目のうどんを、さっきのお姉さんが 持ってきた。


「ありがとー。

 アリー。うどんは、時間とともに 伸びていくんだよ。

 でも、こうやって頼むと、常に 茹でたてを頼めるの。

 ここみたいに、注文を受けてから 茹でるお店の攻略法だね。

 うどんは、小で頼む。 これが基本だよ。」


あぁ、そういうことね。 1杯目を食べている間に、2杯目を茹でてもらってるから、待ち時間もほとんどない。 よく考えてるなぁ。


まぁ、いいや。


「おねぇさん。 わたし、いなり寿司を頂戴。」


ちょっと物足りなかったわたしは、メニューにあった いなりずしを食べることにした。 うどん屋で うどんだけしか食べちゃダメッて ルールは無いよねっ。



 ―― 完食っ。


いやぁ、おいしかった。


「じゃ、アリー次は、どこに行くの?」


馬車に乗り込んだとたん、ライリューンに聞かれる。


「次は、サンシュウ カガワヤに行くよ。」



『サンシュウ カガワヤ』



もちろん、うどん店だ。 えっ・・・うどんの後にうどん? 何か問題でも?


文句ないよね。


ポクポクと馬車が、トキワ新街道に向かう。 この街道の2つ目の曲がり角。 タバコ屋さんの手前で左に曲がると、そのサンシュウ カガワヤは、存在する。


 って、閉まってる!


なんで? どうして?


「あぁ、お嬢ちゃん。 大将は、まだカジノだと思うよ。

 ほら、ライリューンカジノの スロットをしてるはず。

 営業は、夕方からじゃないかな?」


のおぉぉぉっ。 なんで、カジノに遊びに行ってるのよ。


「たぶん、カジノやってる所の商会長が、悪いんだと思う。」


「いや、ライリューン・・・。

 あそこ、ライリューンカジノって名前だからね。」


頑張って、押し付け合いをしても、お店は開かない。 仕方ないので、迎えに行くことにする。


「ライリューン。 飛ぶよっ。」


「いや、私 羽 持ってない。」


「大丈夫。 わたしが浮かせるから。」


風魔法を使って、ライリューンも、一緒に浮かせる。 そのまま一気にライリューンカジノへ ピューンと ひとっ飛び。 もちろん目的は、カジノ1階のスロットコーナー。


目的の人物は、そこに居たっ。 サンシュウ カガワヤの大将だ。


「ねぇ、おじさんっ。」


ライリューンが、肩を叩いた瞬間。


「勝負師の肩を 叩くんじゃねぇっ。」


ご・・ごるご?


バシッと、手を叩き落とされた。


「なめこおろしの あったかいのが食べたいので、お店開けて!」


あっ、ライリューン強いっ。 手を振り払われたにも かかわらず、お店を開けるように 要求した。


なめこおろしは、ゆであげたオクラ、大根おろし、ナメコの乗ったおうどん! しかし、普通は冷たい。


しかし、サンシュウ カガワヤには、あったかい なめこおろしがあるのだ。 この大将にしか 作ることのできない1品を 逃すわけにはいかないっ。


ライリューンの活躍で、カジノから 大将を救出した わたしたちは、無事にお店まで飛んで戻ることができた。


いやぁ、なめこおろし(温)おいしかったわぁ。



えっ? 午後から、ナカヨシに、冷凍うどんのヒントをもらう? あぁ、それね。 さすがに食べ過ぎで、おなかが苦しくなったので、明日の朝ってことに なったんだよね。


ほら、アレックスに、お弁当を 持って行くのもしなきゃダメだし。



=== ===== === ===== ===


大丈夫っ。


わたし、明日から、本気出す。



=== ===== === ===== ===

うどん店を1日2件以上回ったことがある人は、高評価を押して次の話へ⇒


あっ、わたしは、たぶん無いです。


蛇足1.


 前話で削除した、うどん店の部分を

 ちょこちょこッといじりました。


 レジ打ちって、レジがあるのか?

 とか色々問題はありすぎて消したのですが、


  まいっか。


 って思ったので、再利用。


 思い出しながら 書き直しているうちに

 今度は、ドンドン前と違う話に・・・


  まいっか。



蛇足2.いっぱいの かけ蕎麦


 1972年の大晦日、札幌の時計台横丁の蕎麦屋に

 子供を2人連れた貧相な女性が現れる。

 閉店間際だと店主が告げるが、どうしても蕎麦が食べたいと

 母親が言い、店主は仕方なく母子を店内に。


 店内に入ると母親が「かけそばを1杯頂きたい」と言ったが、

 主人は母子を思い、内緒で1.5人前の蕎麦を茹でた。

 

 母子は出された蕎麦をおいしそうに分け合って食べた。



 ライリューンの、1杯目を食べている間に、

 2杯目を茹でてもらう方法。


 お店の人は、なるほど、この人は通だなっ。と、


 サービスしてくれることは無く、


 忙しい時に・・・1回で頼めよ。

 あるいは、最初から、大を頼めよ。 と


 イラッとすると思います。


 真似しないでください。



 また、1日に何件もうどん屋さんを回るから、

 3人で1杯のおうどんを頼もうとする行為は、

 当然、ライリューン以上に迷惑でしょう。


 下手したら、1杯130円のうどん小に対し

 3人分の席を占領し、写真を撮ってアップして

 長時間粘る人がいるみたいですね。


 とんでもない低価格なので、お客さんが

 回転しないとお店が成り立たないのに、

 3人で1杯のうどん・・・。


 しかも、店の周りに路上駐車をして、

 その苦情は、お店に来る・・・。


 営業妨害と言われても、文句は言えません。



 まぁ、うどん1杯で3人ってことは、

 普通は無いですよね・・・って、あれ?


 2010年、韓国で「うどん一杯」の名前で映画化?


 「うどん一杯」・・・

 検索すると、「マジンガーZ」と「ロボット・テコンV」

 が出てきました。


 ・・・うーん。



 なお、2000年に芸能界を引退した

 漫才コンビのミキのオジサンにあたる

 上岡 龍太郎氏は、いっぱいの かけ蕎麦について


 「店主は事情を察したなら、3人分出すべきだった」


 と、指摘したそうです。



蛇足3.接続障害


 小説家になろうグループ接続障害のお知らせ

 っていうお知らせが出そうなくらい、

 接続が悪いので、今日はここまでにします。


 お読みいただいてありがとうございます。


 ぐぅ・・・(_-_)zzzZ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ