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3-03.【閑話】バイオエタノールを作る 2

ビッグキング羊皮紙社の工房では、40年ほど前から、植物紙が 作られているらしい。


木材から バイオエタノールを作るのに問題となるのは、変換効率である。 ボクのバイオエタノールを、市場に普及させるためには、効率良く、安価なバイオエタノール製造法を 開発することが 不可欠だ。


おそらく、この植物紙を製造する工房に、そのヒントがある。


その製造工程・・・。 チップと呼ばれる小さく粉砕した木片。 まずはこれを用意される。 質の良い紙を作るためには 厳選された木材が必要だ。 これが、サイズや厚みを揃えるため、工房に備え付けられた機械で、細かく、しかし、丁寧にカットされていく。


そうしてカットされたチップは、巨大な釜の中に 特殊な薬品とともに放り込まれる。 釜の中の液体は、170度ほどの温度に熱せられ、繊維分が 取り出される。


もちろん、この過程も、ボクの バイオエタノール作りに必要だ。


さて、取り出した粗パルプは、洗浄のための機械に放り込まれ、異物を除去される。



[美容師の娘]  【 3-03.酸素漂白による脱リグニン処理 】



『セルロース』は、木材の引っ張り強さや、しなやかさの元である。 『グルコース』とよばれる単糖が、直線的につながった多糖繊維だ。 そして、セルロースと絡みあうように存在する『ヘミセルロース』は、セルロースと同じ高分子多糖繊維ではあるが、糖の種類はグルコースだけでなく、数種類の糖が、直線でなく、枝分かれする形で つながっている。


そして、セルロースと ヘミセルロースを接合するための 接着剤として働くのが、今回の問題物質『リグニン』である。これは、植物の硬さや、しなりの強さの元となる。


リグニンは、木材中の30%を占めており、植物の生育に伴い、道管・仮道管・繊維などの組織で作られる。 作られたされたリグニンは、セルロース ミクロフィブリルに 付着していく。 ミクロフィブルとは、10ナノメートルほどの 微細な繊維状組織のことだ。 木材組織における、セルロースのミクロフィブリル繊維は、少し小さく、直径6ナノメートルほどの細さ。 リグニンは、細胞間層で 堆積が始まり、徐々に一次壁、二次壁へと沈着する。 同時に、ヘミセルロースも堆積する。こうして、木の幹や枝は、木質化していくのだ。


そして、木材の中には、セルロース、ヘミセルロースおよびリグニンが複雑に絡み合って結合し、全体として木の強度を維持し、さまざまな外部の影響から 身を守る構造となっている。 木材建築が、実用的な 強度をもつのは、このおかげであるのだが、バイオエタノールを作るためには、この複雑な絡み合いが 邪魔になる。



さて、植物紙作りに戻ろう。


洗浄のための機械に放り込まれ、異物を除去された木片は、この後、耐アルカリ性の釜に うつされる。


大量の水酸化ナトリウムは、ここで使用される。


しかし、このアルカリ処理をした後の木片の中にも、リグニンは、残っているのだ。 分解できずに 残渣となってしまう割合は、15%ほど。 これが、変換効率問題を生み出す 最大の元凶である。


解決すべき問題は、アルカリ処理した粗パルプに残る残渣のリグニンだ。


その解決策こそ、酸素漂白による脱リグニン処理。 ボクが、この工房に 求るものこそ、この処理工程である。


粗パルプから、酸素を使って、釜での熱処理工程でも残ってしまうリグニンを分解する。


伝説の魔法薬学者ミジカイ・ナカヨシ・アンターナッハが作りだし過酸化物やヘテロポリ酸を含む薬品を、粗パルプと一緒にタンクに放り込むのだ。 過酸化水素のみでは、リグニンの分解は 簡単ではない。 しかし、この手法を用いれば、工程終了には、クラフトパルプとよばれる 真っ白いモコモコを手にすることが出来る。 もちろん、この中に含まれる、リグニンは、ほぼゼロである。



「カタト会長、この工房を使わせて、いただけませんか?」


ボクは、思い切って ビッグキング羊皮紙社の会長であるカタト・モワ・カイ氏に、頼み込んだ。


土下座だ。


ただの土下座ではない。 滑り込みながら、土下座の体勢に入る スライディング土下座を 行ったのだ。


「じゃぁ、3か月間、週に1日だけ、使わせてあげよう。

 その間に、私が驚くような結果を出して、考えてごらんなさい。

 面白いものが出来るようなら、継続使用を許可しよう。」


こうして、ボクは、工房の設備使用許可と、薬品などの使用許可を 得ることが 出来た。


しかも、無料。


というのも、カタト会長は、自身を創業者タイプではないと認識しており、社会貢献の一環として、新しい事業を立ち上げようとする 若者の援助をしているのだ。


うん、順調だ。 ボクは、なかなか運がいい。



******************************



工房を使用できる 最初の1日が、やって来た。


植物紙作りには、厳選した木材が、用いられる。 しかし、今から作るのは、バイオエタノールだ。 セルロースさえあれば、それで十分。


アンターナッハ商会という、木材を扱う商会で、質は悪くとも、木の繊維が詰まっている木を選ぶ。 その中でも、出来るだけ、値段の安いクズのような木を使うことにした。 コストを下げるためには、この部分が とても重要だ。


これを、輸送用の車で 運んでもらう。


この輸送車の動力燃料の成分・・・ これも、ほとんどが、アルコール。 これらを、バイオエタノールに切り替えることが、ボクの目標である。


アンターナッハ商会で手に入れた、この安い木材に加えて、ビッグキング羊皮紙社で、選別の際に、「植物紙にするには、質が悪い」と除かれた クズ木を 譲ってもらった。


それらが、今回のチップ作りの原料となる。


紙を作るわけではないので、チップ作りにおいて、サイズや厚みを揃える必要はない。 なので、工房に備え付けられた 特殊な細断機械は使わず、上から圧力をかけて、破砕し、ローラーで潰してしまう方法で、小さな木片を作る。 特殊な機械は、燃料を多く使う。 バイオエタノールを作るのに、燃料を多く使っては、意味がない。


そうだな。 製造法が確立したら、この工房の特殊機械の燃料も、ボクのバイオエタノールに代替してもらうように 頼んでみよう。


こうしてボクが作り上げた木片は、繊維がボロボロに切れてしまうため、植物紙にするには 不適合だ。 しかし、必要なのは、中のセルロースである。 処理しやすいよう、細かくなっていれば、それでよい。



前述のとおり、木材中には、樹脂やリグニンが含まれている。 リグニンは、ミクロフィブルに付着しており、糖化酵素が、木材の中のセルロースやヘミセルロースへ接触するのを妨害し、これらを分解しにくくするため、バイオエタノールの原料として利用するためには、除く必要がある。


まずは、ボロボロの木片を釜の中に入れる。 この釜は、自在圧力釜となっている。 高温高圧の水を木片に含浸させ、急激に圧力を下げることによって、セルロースや ヘミセルロースと リグニンが 絡まり合った複雑な構造を 緩めるのだ。 この時の温度は、190度。 3%の亜硫酸ガスを 一緒に放り込んでおくと、勝手に 亜硫酸を生成してくれるので、酸による 構造の分解にもなる。 反応させる時間は、5分で良い。


実は、カタト会長に、工房をお借りしたのは、この耐圧構造を持った設備を必要としたことも理由だ。


さすがに、このような設備は、自作できないし、そもそも 作るのに、所持金が 全然足りない。 この圧力加熱時に、注意しなければならないのは、木材から、酢酸やフルフラールなど、発酵の進行を阻害する物質を発生させないことだ。 ここで、酸やアルデヒドを発生させてしまうと、アルコールを製造する 糖化過程の 次の発酵が、上手く進まなくなってしまうのだ。


こうして 高温高圧下での 水を使った処理、および 酸処理を行った木片を、耐アルカリ性の釜に移し替える。


さぁ、水酸化ナトリウムを使って、アルカリ処理をしよう。


特殊な薬品などいらない。 苛性ソーダ・・・ 水酸化ナトリウムがあれば、十分だ。 反応させる時間は、120分。 170度ほどの温度の釜は、2時間ほど グツグツという音をたて、そして、粗パルプが出来上がった。


このあとは、酸素を使った パルプ漂白処理だ。


手早く、しかし、丁寧に洗浄を終えると、パルプ漂白にならって、酸素を作用させ、木材中に残っていた リグニンを分解する。 この過程では、やはり、魔法薬学者ナカヨシの薬品が必要だ。 過酸化物や ヘテロポリ酸を含む薬品を、粗パルプと一緒に タンクに放り込む。 残ったリグニンを 除いてしまわなければ ならない。 糖化酵素の作用効率の向上には、リグニンを除くことが 必須。 酵素というものは、タンバク質なのだが、リグニンは、タンパク質を 吸着し、その働きを邪魔する性質があり、セルロースへの酵素の接触を阻害するのだ。


さぁ、白いモコモコがクラフトパルプが、完成した。 やや質と見た目は悪いが、作るのは紙ではない。 バイオエタノールを作るには、少々 質が悪くとも 十分。


ここからが、バイオエタノール製造のキモだ。 じつは、この後の作業のため、カタト会長に、工房の隣に 小さな建物を 用意してもらった。 会長は、実に 気前がいい。


次に行う 糖化工程は、セルロースやヘミセルロースを 加水分解する工程だ。


前述のように、セルローセルロースとヘミセルロースは、直線か、枝分かれしているかの違いなどはあるが、いずれも 単糖が連なって結合した 高分子構造をしている。 この結合が、加水分解により 切られることで、糖が生成される。


このため、この工程を、糖化と呼ぶ。


白いモコモコ・・・ クラフトパルプに、セルラーゼ・ヘミセルラーゼ酵素複合体、セロビオハイドロラーゼ、エンドグルカナーゼ、β-グルコシダーゼなど、糖化酵素を混ぜこんで密封し、工房の隣の建物で 少しの期間、寝かせる。


こうすることで、加水分解が起こり、糖が 出来るのだ。


出来あがった糖を 酵母によって発酵させると、エタノールが出来る。 この時、問題となるのは、ヘミセルロースから発生する 炭素5個の 五炭糖・・・ペントースである。


グルコースは、発酵によってエタノールとなるが、五炭糖は、反応が進まず、そのまま残ってしまうため、利用効率が、著しく落ちるのだ。 そこで用意するのが、品種改良した五炭糖を発酵させてエタノールに変換する 酵母である。 この品種改良酵母を、一緒に使うことで、炭素5個の五炭糖も、エタノールに変換されるため、製造効率を上げることが 出来る。


これらの工程で、エタノールを作り上げることには成功した。 しかし、ここからが問題だ。 実は、出来たエタノールの濃度が 低いのだ。


その濃さは、20%程度。


これでは、燃料どころか、手の消毒にすら、使うことが出来ない。 基本的には、20%以下の低濃度のアルコールでは、細菌に外観上の変化は起こらない。 40%以上の濃度に浸けることで はじめて、細菌の 細胞膜の破壊が起こり、細胞内容物の漏れが、起こり始める。


まぁ、40%であっても、濃さは、足りない。 ボクが作っているのは、燃料用のバイオエタノールだ。 必要とする濃度は、限りなく100%。 無水アルコールである。


濃度を上げるために、分離困難な液体混合物などを 沸点の違いを利用して 蒸留分離する 共沸蒸留法を 使うのもいいだろう。 また、作ったアルコールを含む液体を 気体にしてしまい、そのガス・・・混合気体に 圧力をかけて 吸着塔に供給し,被吸着物質を吸着させて、気体を取出し、次に,減圧して 被吸着物質を 脱離させて 吸着剤を再生する 圧力変動吸着法を 使うのもいいかもしれない。


しかし、どちらもエネルギー効率が悪い。 ボクは、ただエタノールを作っているのではなく、環境に配慮した、二酸化炭素を減らすための バイオエタノールを作っているのだ。


そこで、水とアルコールの分離研究を行っている、飛翔師兵学院の 魔法薬学教授 インケート・モカオデ・ヒタキ教授の元を 訪れることにした。



学院で対応してくれた受付は、ずいぶんと若い女性だった。


「あら? ずいぶんと若い方が来られたこと。

 でも、残念ね。 インケート教授なら、イツミ造船所よ。」


いやいや、あなたの方が若い・・・ というより、幼いよ。 と言いたくなったが、我慢する。


しかし、教授は、学院ではなく造船所に居ると言うのだ。 仕方がない。 造船所へ向かうとしよう。




=== ===== === ===== ===



イツミ造船所・・・。


そこでは、ちょうどボクが求める、高分子の浸透気化膜が、工業的に作られようとしていた。



=== ===== === ===== ===

昨日、去年のボジョレー・ヌヴォーを飲んだ人は、高評価を押して次の話へ⇒


2話で終わるつもりが、数回 書き直しても、まとめきれず、第2話は5000字を超えてしまいました。 なお、17日朝の予定では、1話で終わる予定だったのは、ナイショです。 残念ながら、『バイオエタノールを作る 3 】に続きます。



蛇足0.まずは、10月26日の蛇足4からお読みください。


 2-116.鉱石の精製 2021 10 26 09:00 蛇足4.ワイン より

https://ncode.syosetu.com/n6487gq/152/


 毎年11月第3木曜日午前0時に解禁されるのが、

 ボージョレ・ヌヴォーですが、今年は、11月18日に

 販売が解禁されます。


 と、いうことで、一昨日、サントリーのボジョレーヌヴォー

 2021が、関空に到着したみたいです。


 3週間も前に到着しているのに、ずっと飲めないというのは、

 面白いなって、思います。



 ※一昨日というのは、10月23日のことですね。


 あれ?

 26日から数えて・・・

  昨日が・・25日・・・

  一昨日が、24日・・・

 

 あぁ、1日間違ってるっ?


 違いました。24日に、関空に着いたのであって、

 23日の着は、羽田空港。


 いやぁ、紛らわしい。

 一昨日は、10月24日で、あっていたようです。



蛇足1.ボジョレー サッポロ


 サッポロビールでは、日本で、日本人が、ブレンドした

 ボージョレを用意したとか・・・。


 日本料理に合う味わいらしいです。


 ってことは、味が違う?

 飲み比べてもよさそうですね。



蛇足2.ボジョレー サントリー


 サントリーでは、ワインの香りを閉じ込めるために、

 冷却ろ過をおこなわないワインを販売するとか。


 しかし、こちらは、微妙な気がします。


 飲み比べても、私の舌や鼻では、気づかないような

 気がしなくもありません。



蛇足3.中国製のクリスマスツリーセット


 さて、そのサントリーのワインが、羽田に着いたのが

 10月の23日というのは、蛇足0.に書いたとおりです。


 これ、例年よりも、1週間早いんですね。

 通年は、30日くらいに着いているそうです


 理由は、貨物の輸送状況が逼迫しているため。


 もし、トラブルで何かあっても、11月18日の

 0時という解禁時間に間に合うようにとの配慮です。


 輸出用ボジョレー・ヌヴォーの半分が 日本で

 消費されるだけあって、多少の無理なら

 聞いてもらえているようです。


 そういえば、海運でも、輸送状況がひっ迫していて

 貨物スペースが奪い合いになっていますね。


 たしか、中国製のクリスマスツリーセットを

 アメリカ人が購入したものが、12月25日以降に

 アメリカに着くことになったとか言っていました。


 きっと、カットしてマキに、使うんでしょうね。



蛇足4.NIPPON EXPRESS と 自衛隊


 さて、関空に着いた時の、ボジョレー・ヌヴォーの写真。


 Beaujolais Nouveau 2021 の 文字の

 右下には、『SUNTORY』の文字。


 その下に 『通 NIPPON EXPRESS』と、書かれています。


 日通こと、日本通運株式会社です。


 「ペリカン便」なんかをやっていた会社ですね。

 まぁ、ペリカン便、使ったことないですけれど・・・。



 この会社、『日通で運べないものはない』と言われるほど、

 運ぶものを選ばない運送会社だとか。


 美術品、動物、鉄道輸送、大規模移転、国際輸送・・・

 何でもします。


 日本の運送会社の中で唯一、陸運・海運・空運と、

 全ての輸送をカバーしている特殊な会社です。


 しかも、国際航空貨物を得意としており、

 『日通で貨物を運べない国や地域はない』と言われるほどと

 言われます。


 なるほど、サントリーのボジョレーは、日通によって

 運ばれたんですね。



 実は、今、自衛隊が、輸送に主眼を置いた、過去最大規模の

 訓練を行っています。


 11月末くらいまで続くらしいですが、

 輸送には、自衛隊、米軍のほか、

 『日通』やフェリー会社14社に、航空会社1社が参加。


 日通のみ、船や飛行機の会社ではなく、

 運送を目的とした会社というのが、面白いなって思います。


 『運べないものはない』というのは、伊達じゃありませんね。



蛇足5.ほとんど皆既月食


 満月が、地球の影に隠れる部分月食。

 今日の、月食は、ほとんど月が隠れる形の

 『ほぼほぼ皆既月食』らしいです。


 月の欠け始めは、16時18分・・・。



 って、そんな時間に、月が見えるわけないっ!


 4時に月が見えるって、北海道の端だけでしょ。 



 なお、最大の欠けは、97.8%で

             時刻は、18時02分。


 終了時刻は、19時47分。


 見ることが出来るのは、東の空。


 起こる高さは、空の低い位置。


 つまり、東の地平線が開けていないと見えません。



蛇足6.ディープ・インパクト


 コントレイル、オルフェーヴル・・・


 いえ、何でもありません。


・・・この蛇足の続きは、おそらく明日の更新になりそうです。

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