2-106.カジノ革命 14
勢い込んで、次の『ポカーン-ファイブ』のゲームに 臨もうとした その時、後ろから、声が聞こえた。
「なんで、もう 勝負が始まってんの。」
「申し訳ありません。
時間が、1分でも過ぎましたら、参加できません。
我々は、決められた ルールに 従っています。」
「お前の時計が、狂ってるんやろが。 こらっ。
椅子が、空いて いるんやから、参加させやっ。」
「お客様、次のゲームからならば、参加できます。
私どもは、ストロンチウム光格子時計を 使用しています。
これは、中空フォトニック結晶ファイバーを 使います。
魔法波長の光格子に、ストロンチウムを捕獲する方法です。
非常に正確で、これに勝る 時計は、現在ございません。」
横にいた若い女性2人が、「ストロンチウムって、ベットに潜って 彼とするのは バラ色の世界の、『する』だよね?」なんて会話をしている。 全く、若い女性がはしたない。 『する』なんて、直接的な表現を、こんな 人がいっぱいの場所で 『する』なんて、恥じらいと 言うものが、 感じられない。
後ろのテーブルで 起こった 騒ぎが 収まるまで、私のテーブルの ゲーム開始は、おあずけ。 なにか、勢いを 削がれた 気がする。 この野郎っ、つまらない騒ぎを 起こしやがってっ。
「チッ。」
やばっ。 私の 舌打ちの音は、大きすぎたかもしれない。 騒ぎの男が、こちらを 睨みつけた。 いや、お前が 悪いんだろっ。
私は、そぉっと、男から 目をそらした。 怖かった わけではない。 ただ、勝負に 集中したかっただけだ。 勝負に・・・。 怖かった わけではないっ。
[美容師の娘] 【 2-106.塞翁が馬 】
私の、手札は、『ハートのA』と『ダイヤの7』。
赤シャツが、最初の賭け金として、チップ10枚を 出した。
ひとまず、30枚のチップを 前に置き、ゲームを進める。 なんといっても、手札に『A』エースがある。 これが 重なれば強い。
賭け金が、出そろう。
公開されていた3枚の 共有札は、『ハートの2』『ハートの3』『クローバーの10』。
てんで、バラバラ。 これでは、勝負には 行けない。 私は 迷うことなく、最初のターンで、フォールドを告げた。 無理だ。 得られるであろう リターンに対して、リスクが 大きすぎる。
眼鏡の女性も、フォールド。 お休みだ。
スーツの男と、老婦人が、レイズを繰り返す。 赤シャツは、これに付き合うが、おデブさんの手札では、無理だったようだ。 太った男は、フォールドを告げ、手札を 前に投げ出した。
最終ラウンドで、赤シャツが フォールドし、老婦人と、スーツの男の 一騎打ちとなった。
スーツの男のレイズに、老婦人が、リレイズを告げる。 恐ろしいほどに 積みあがるチップ。 3000枚を、超えたのでは ないか?。
老婦人が、自分の 手札を見せる。
『ダイヤの10』そして『スペードの10』
テーブルに 公開されている共有札は、5枚。
『ハートの2』
『ハートの3』
『クローバーの10』
『ダイヤのA』
『ハートの8』
そう、老婦人の手役は、先ほどの 私の勝ち札より強い『10』の『スリーカード』だ。
スーツの男が、白い歯を見せる。
そのまま コンっと、テーブルを こぶしで軽く叩くと、右手で カードをひっくり返した。
『ダイヤの4』 『スペードの5』
前髪をかき上げた スーツの男は、くちびるを 舐めて、ニヤリと 笑った。
共有札の『ハートの2』 『ハートの3』 『ダイヤのA』。
手札に持つ 『ダイヤの4』 『スペードの5』。
何と 言うことだろう。
『 A 2 3 4 5 』で、『ストレート』の完成である。 スーツの男の 勝ちだ。
比較的強い『スリーカード』でも、相手に それ以上の高位の手役が 完成したら、負けるっ。 私の 前のゲームの勝ちは、運以外の 何物でもないことを、一瞬で 痛感させられた。
それでも、私は、次の勝負に 向かわねばならない。
配られた 手札2枚。
『ハートのK』 『ハートのQ』
公開された3枚の 共有札は、
『ハートの10』 『ダイヤの4』 『スペードの10』
なんと、共有札で『10』の『ワンペア』が 出来てしまっている。
これで、誰かの手札に『10』が入っていたら、その時点で『スリーカード』。 『10』ほかに 『ワンペア』が 成立しているならば、その人物は、『フルハウス』が 完成していることになる。
しかし、わたしも、『K』 『Q』 そして 共有札の『10』がある。 次の共有札で、『J』と『9』がくれば、『 9 10 J Q K 』・・・ ストレートの完成となる。
スーツの男性と、眼鏡の女性が、レイズを繰り返す。 老婦人は、コール。 赤シャツもコール。 おデブちゃんも、コールで ついて来る。 皆、なかなかの 手札のようだ。
ディーラーによって、新たな 共有札が 公開される。
『ハートのJ』
きたぁぁぁ。 J、Jっ・・・じぇぃっ。
おっと、いけないっ。
表情に出してしまうと、手札がバレる。 緩みかけた 口元を引き締めて、厳しい顔を作る。 そぉっと 周りを見渡すと、赤シャツが、ニヤリと 笑っている。 おデブは、厳しい表情。 老婦人は、いつもと同じ、気品のある笑み。
不気味なのは、眼鏡ちゃん。 これまで2回は、降りていたので 勝負には関わりなかったが、初めての参戦だ。 仮面をつけているかのように、表情も 変わらない。 うーん。 どんな 手札なんだろう。
相変わらず、スーツと 眼鏡ちゃんが レイズを繰り返すのだが、今回のターンでは、赤シャツまでも リレイズしてきた。 よっぽど いい手が、入ったのだろうか? しかし、ストレートが 入れば、私も 勝負できる形が できる。 ここは、コールだ。
結局、フォールドしたのは、おデブだけ。 私を 含めた 後の5人は、戦いを 続行することに なった。
ディーラーが、カードシューに手を伸ばす。 次のカードが、最後の公開カード・・・。 最後の共有札だっ。
『9』・・・9・・・きゅうっ・・・来いっ。
カードをめくろうとする ディーラの左手を、じぃぃッと 見つめる。
あぁ・・・ 『A』・・・。
思わず、ため息が 出てしまう。 役が 出来ないのでは、降りるしかない。
共有カードが 開けられた瞬間の、落胆した 私の顔を 見ていたのだろう。 見下すような顔で、赤シャツが、せせら笑った。 逆に、前の段階で、勝負から 降りているおデブは、同情の目で、私を見ている。
やめろ。 同情なんて いらない。 同情するくらいなら、『9』をくれ。
・・・ん? 『A』? エース?
もう一度、確認する。 最後の共有カードは、確かに『ハートのA』だ。 ストレートが 完成する 『9』では無い。
だが、私の手札は、『ハートのK』 『ハートのQ』
そして、共有札。
『ハートの10』
『ダイヤの4』
『スペードの10』
『ハートのJ』
『ハートのA』
えーと・・・。 状況が 信じられずに、目を こする。
ほんとうか? 唐辛子を飲み込んだような 熱と痛みを 舌に感じる。 ふいに胃が熱くなり、体が ピリピリと してきた。
52枚1組の フラワーカードから 5枚のカードを 選ぶ組み合わせは、2,598,960通り。
そこから『 9 10 J Q K 』などの 『ストレートを完成させる組み合わせ』は、10,200通りなので、確率は 0.39%。
さらに、マークを 揃えしまうと、もっと 確率は 落ちる。
例えば、『ハート』の『 9 10 J Q K 』などの『ストレートフラッシュ』。 この組み合わせは、36個に加えて、特別な4個があるので、40種類。 この確率は、0.0015%だ。
よーく 見てほしい。 私のカードを。
『ハートのK』 『ハートのQ』。
『ハートの10』 『ハートのJ』 『ハートのA』。
お分かりだろうか? 先ほど、36個に加えて、特別な4個がある と述べた。
それだ。 特別な4個・・・。 同じ種類のマークで、『10』『J』『Q』『K』『A』。
あぁ、なんて世界は、素晴らしいんだ。
『ポカーン-ファイブの王』と呼ばれる『ロイヤル・フラッシュ』が 出来ている!
さっきとは、一転、笑いを かみ殺し 周りを見渡す。
赤シャツの 軽薄なせせら笑いが、マヌケに見える。 おデブの、同情の目には、悪いなっ という気持ちが 沸くとともに、彼の優しさを 感じた。
私は・・・。 コールを告げた。
おかしいと 感じるだろうか? 「なぜ、ロイヤル・フラッシュなのに、賭け金を つり上げないのか?」と 思うだろうか?
仮に、ここで、私が、レイズを告げ、賭け金を アップすると、貰える金額は、増えるように 感じる かもしれない。
しかし、そうではないのだ。
実は、ここでの レイズは、悪手。 『自分の手役が、高位であることを 告白するもの』になってしまう のである。
すると、どうだろう。 私の表情を観察していた だろう 赤シャツは、「さっき 落ち込んだ表情をしていた人間が、レイズ?」 などと考えて 勝負から降りる 可能性もある。 同じことが、他の3人にも 言える以上、私は、引くに引けずに コールした様子を 見せるのが 正解だ。
私の コールの後、眼鏡ちゃん、スーツ、赤シャツは、レイズ。 3人とも、強気だ。
老婦人は、それを見て フォールドを 告げた。 恐らく、悪くない手札 ではあるが、この3人の手役には、敵わないと、冷静に 考えたのだろう。
勝負は、私を 含めた 4人っ。
眼鏡ちゃんが、自分の手札を開いた。 ニコッと笑う 可憐な笑顔が 素敵だ。
『スペードのQ』 『ダイヤのK』
おぉ、なるほど。 『 10 J Q K A 』。 見事な『ストレート』だ。 この最上位の『ロイヤルストレート』なら、レイズで 押してくるのは、良く分かる。
しかし、スーツの男は、冷静だった。 右手を軽く振り、自分の手札を オープンする。
『ダイヤ10』 『ハートの4』
あっと、これはスゴイっ! スーツの男は、眼鏡ちゃんを 上回って来た。
共有札の『ハートの10』『スペードの10』『ダイヤの4』と合わせると、『フルハウス』の完成だ。 『フルハウス』なら、押すだろう。
一瞬で、シュンとなってしまった 眼鏡ちゃんとは 逆に、スーツの男は、自分が勝った とばかりに、胸を張る。
そこに、赤シャツの、声が 割り込む。
「オレの 勝ち だなっ。」
勝利を確信した声。 ハラリと、手札が 開かれる。
『ダイヤのJ』 『スペードのJ』
『フルハウス』だ。 しかし、同じ手役の場合、カードの強さが 勝負を決める。 よりハイカードで 組み合わせを 作っている方が 勝ちなのだ。
赤シャツの役を見ていこう。
手札の『ダイヤのJ』『スペードのJ』。 そして共有札の『ハートのJ』。
加えて、共有札の『ハートの10』『スペードの10』。
つまり、『Jのスリーカード』と『10のワンペア』の 組み合わせだ。
それに対して、スーツの男は、より 低位の組み合わせだ。 『10のスリーカード』と『4のワンペア』。
『10』よりも 『J』の方が上。 勝敗を分けたのは、ただ、それだけである。
嫌らしい笑いの 赤シャツの顔が、より嫌らしく ゆがむ。 オレの勝ちだぜっ。 という表情を 隠そうともしない。
しかし、残念だったな。 私が、ここに座って居る。 赤シャツよ、私の手札を 見るがいい。
「どうやら、私の勝ち のようですね。」
笑みも浮かべず、冷静な顔を作り、手札を 1枚ずつ めくって見せる。
『ハートのK』・・・、『ハートのQ』。
一瞬の沈黙・・・。 そして、言葉にならない歓声。 こちらのテーブルの騒ぎに気付いた、周りのテーブルからも 注目の視線を 感じる。
どうだっ。 私は、最上位のハイカードで ストレート・フラッシュを作る、ロイヤル・フラッシュで勝利したぞっ。 これが、ロイヤル・ストレート・フラッシュだぞっ。
周囲の、誰も かれもが、私を 羨むような目で あがめているように 見える。
ロイヤル・フラッシュが出る確率は、0.00015%。 さっきの ストレートフラッシュに、ゼロが 1つ増えている。 65万分の1の確率。 そうだっ。 皆の者、奇跡を起こした男を 崇め奉れっ。
カジノスタッフに、ワインを頼む。 アルコール? 今の私は、何をしても、そうそう 負けることは無いだろう。 アルコールで 判断力が鈍ろうとも、ツキが来ている。 流れが来ている。 神に 愛されし者 とは、私のことだ。
良い気分で、数ゲームを こなしたところで、赤シャツの 資金が尽きた。 チップが 無くなったのだ。 赤シャツが 席を立つ。 まもなく、老婦人が テーブルを去り、眼鏡ちゃんが、席を立った。 スーツの男は、まだ やりたそうだったが、おデブちゃんも 上着を右手に取り上げ、席を立とうと している。
そろそろ、潮時だろう。 実際、この数ゲームは、勝ったり 負けたり。 チップは、増えもせず、 減りもせず。 勝っている場面で 勝負を止めるのが、プロと言うものだ。 ディーラーに、チップの換金を 頼む。
赤ワインを、飲み干した。
私は、味にはうるさい。 だが、なかなか いい味だ。 クローブの香りが 効いている。 木樽での熟成を しているのだろう。 ヘビートーストという感じがする。 アフターに、心地よい渋みも 感じる。 味に、落ち着きを 感じることから、そこそこの年数、寝かして あるのだろう。 今日の私に ふさわしい、重厚な ワインだ。
上質のワインを 堪能しているうちに、スタッフが、数枚の金貨を 盆にのせて現れた。 なんと、いくばくかの小金貨が、たった数時間で 金貨に 変わってしまったでは ないか。
夢の楽園 ライリューンカジノの噂は、本当だった。 こいつは、スゴイ。 気持ちよく、心づけを スタッフに渡し、席から 立ち上がる。
見渡すと、いつの間にか カジノは、人であふれていた。 娯楽の殿堂の看板は、伊達ではない。
おぉ、あそこにいるのは、ヴェスボール競技で 活躍している ツツ・ゴー・ヒロミンではないか。 私は、彼の所属している ヨコマハ州ベイスホエルズの 大ファンだ。 ついている日は、トコトン ついている。 大勝ちした上に、ツツ選手に 出会えるなんて。 そうだ、サインを もらおう。
「すみませーん。 サイ・・・。 うぐっ。」
ツツ・ゴー・ヒロミン選手に、サインをもらおうと 一歩踏み出した瞬間、強い力で、肩が「ぐいっ」と 引っ張られた。
「にいちゃん。
さっき、なんか、えらい 舌打ち してへんかったか?」
「いえ・・・。」
あぁ、こいつは、さっき 後ろのテーブルで もめていた男だ。
「それに、勝っとった みたいやの。
おぅ、どうなん? 勝っとんか? お前。」
「いえ、ボチボチ です。」
「ホンマか?
ワシが 見た時は、ぎょうさん、勝っとった 気がするで。
嘘 ちゃうやろうな?
ちょっと、そこで、ジャンプ して みいや。」
ぴょん・・・ ジャリン。 ジャリン。 ジャリンリン。
私が、軽く飛んだ瞬間、先ほど 受け取った 数枚の金貨が、コロリと 床に 転がり落ちた。
「おぅ、どないしたんや?
いい色の 金貨、持っとやないか。
ちゃんと、しもぉとかな、無くなるでぇ。」
男は、転がった金貨を 無造作に拾い上げ、私の 胸ポケットに 詰め込んだ。
「そぅや、ポケットに、入れとかな あかんわな。
銭は 持っとかな、迷惑料も、支払えんよなる。
ほな、ちょっと、外で ゆっくり 話しよかぁ。」
いや・・・。 ちょっと・・・。
周りを 見渡しても、皆、私から 目をそらす。
おい、誰か勇気のある人間はいないのか。 助けろよ。 そうだ、スタッフ? なんで、ここにスタッフが居ない? そうだ、お前たち、助けないなら、スタッフを呼べっ。 おい、目をそらすんじゃないよ。 誰かっ。 だれかぁぁぁ。
=== ===== === ===== ===
宵になるのを 待つようにして、花が 咲いている。
月見草の 黄色い花が、顔を 天に向ける。
見上げる「夜空のむこう」には、うっすらと 月。
路地には、くしゃくしゃになった キユカ・タナー・シズミ氏が 転がっていた。
=== ===== === ===== ===
自宅で、光格子時計を目覚まし時計に使っている人は、高評価を押して次の話へ⇒
蛇足1.ストロンチウム光格子時計
中空フォトニック結晶ファイバー内に、
光格子を形成し、その中にレーザー冷却した
ストロンチウム原子を捕獲。
この時、隣り合う ストロンチウム原子の間隔は
光格子の波長の 半分、約0.4μmにな・・・
ファイバーに 原子を導入した直後は、横方向の
原子の広がりは小さく、複数の原子が 捕獲される
格子が存在してしまう。 この格子では、原子どうしの
相互作用が起こるため、いったん 光格子から、
ストロンチウムを 解放したあと、もう一度、原子を
光格子に 捕獲し直す。 これによって、1格子あたりの
ストロンチウム原子数は、1個か、それ以下に低減す・・・
・・・はいっ、何、言ってるのか 分かりません。
ただ、2019年3月に行われた、光格子時計の実験では、
スカイツリーの 0メートル地上階と、高さ450メートルの
展望台の 2か所で 測定を行い、上階の時計が、1日当たり
約4ナノ秒だけ 速く進んでいることが、測定されました。
一般相対性理論の予測通りの結果 だということで、
ストロンチウム光格子時計の正確さを 示すものだと言われます。
へぇ・・・。
蛇足2.富岳百景 太宰治
富士には月見草がよく似合う
大待宵草 おおまつよいくさ
開花時期は、7月15日から10月15日ころまで。
北アメリカ地方原産で、メキシコ北東部からアメリカ
合衆国のテキサス州にかけての地域が発祥の地。
周辺の氷期を生き残った強い植物。
夏から初秋の夕方から宵にかけて開花。
黄色で大きい花が咲く。
昭和十三年の初秋、思いを新たにする覚悟で、
かばん一つ提げて旅に出た太宰治は、師の
井伏鱒二が滞在する、「甲州」御坂峠の
天下茶屋に身を寄せる。
そこは、「富士」がよく見える場所であった。
あまりに「おあつらえ向き」だとして、
「富士」に良い印象を抱かなかった太宰だが、
旅先での出会いや自己との対話を通し、
「富士」に対する思いを変えてゆく。
そう、「甲州」を去る前に見た「富士」は、
これまで見ていた「富士」とは違ってみえた。
「富士には月見草がよく似合う。」
いえ・・・太宰さん、あなたが見たその花
・・・「大待宵草」ですから。
よく、似てるんですよね、月見草と・・・はいっ。
蛇足3.カプサイシン受容体
えーと・・・。
状況が信じられずに、目を擦る。
ほんとうか?
唐辛子を飲み込んだような
熱と痛みを舌に感じる。
ふいに胃が熱くなり、体がピリピリしてきた。
辛みを 感じ取るセンサー
痛みを 感じるセンサー
とても、熱い温度を 感じるセンサー
唐辛子の辛さを感じる、
カプサイシン受容体は、こういうセンサーですね。
でも、これが今年のノーベル賞とは、思いませんでした。
いつか取るかもしれない・・・
だけれども、今年は、アレだとばっかり・・・
と、いうことで、デビッド・ジュリアス氏の
ノーベル医学生理学賞の受賞を聞いてから、
話を書きあげました。
いや、さすがに コレの予想は、できないです。
たぶん、みんな mRNA だと思ってたはず!