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2-97.カジノ革命 5

米と 麹と 水を 原料とする 醸造酒。


薫酒くんしゅは、香りが良く、軽やかな味わいのお酒。

甘未と酸味が程よく調和した、スッキリでおだやかなうまみが楽しめる。


んー。これは、冷酒がいいかな?

樽ごと、氷につけておこう。


爽酒そうしゅと呼ばれるものは、口あたりが軽やかで、スッキリとした清涼感のあるお酒。


キリッと冷やして飲むと、スッキリ。40度くらいの人肌よりちょっと温かめにすると、うまみも感じられる。


私は、冷やすのが好みだけど、どうしようかなぁ。


醇酒じゅんしゅは、お米のふくよかな旨味が感じられるお酒。

甘味、酸味、苦味のコクが口の中に広がり、香りもまろやか。


でも、私は、苦手かも。


熟酒じゅくしゅは、熟成されたお酒。

深い甘味と酸味が好きな人は、コレだね。


私は、いらないけど。


醇酒じゅんしゅと、熟酒じゅくしゅは、濃いのよねぇ。


ここら辺は、ベゲシさんや、ヘラームズさんに、任せた方が いいのかなぁ。




[美容師の娘]  【 2-97. ライリューンのテイスティング 】




「ふーっ。 熟酒って おいしいねぇ。」


酔っ払いの おっさんが居る。 おっさんが・・・。


左腕に瓶を抱え、グラスを右手に 飲み続ける あぐらをかいた人物・・・。


「米の 甘みがあるけど、くどくない。

 口当たりが 優しくて、ふくよか だわぁ。」


はいはい。


「ライリューンっ。

 味を メモするのを、忘れてない?

 それに、さっきから、そればっかり 飲んでる気がする。」


私が、苦手に感じて、飲めないお酒は、ライリューンに飲んで、貰っているんだけど、なんか、お酒を飲むのが 目的になっている気が してならない。


「ううん。 コレと比べてるんだよ。

 こっちは、ビターな 香りと、余韻が、かなりいいね。」


6割ほど、米の磨きを入れた、その お酒は、元々は、安物。

ただ、瓶につめられて、15度くらいの低温で貯蔵され、熟成されること50年。


口当たりは、それほどでもないものの、ビターな余韻が良いと、ライリューンのメモは、言う。


「カジノで 採用する 醸造酒を、選んでるんだからね。

 あと 50個くらいあるんだから、1個1個 手早くやってよ。」


そう。 熟成された 熟酒だけで、50種類ほどの サンプルが ある。


「え? あと50個も あるの? 楽しみだわ。」


あぁ、ダメだ。完全に お楽しみモードに 入っている。


ヘラームズさんたちは、近ごろ、カジノでビールを販売していたらしい。 酔っ払い対策が、少し大変だったみたいだけれど、売上げは 好調。


と、言うことで、ある程度、数は絞るけれど、色んな種類の お酒を 楽しんでもらおうと 思っている。


絶対に、飲み物を ゲームのテーブル上に 置かないように 注意しなきゃ ダメだけどね。


あっ、テーブルに お酒などの飲み物を 置いいちゃダメなのは、グラスを倒して、飲み物が、カジノテーブルに こぼれちゃうと困るから。 ゲームを 中断しなければならないし、そこでの 勝ち負けの 保証とか 大変な事態になる。


この前 作った、ベインティウナ21用のカジノテーブルの試作品に、漆塗りカップホルダーを組み込んだのは、これを 防止するためなんだよね。


準備は、うまく進んでると さっきまで 思ってたんだけど・・・。

米の醸造酒だけで、ここまで 時間がかかると、ちょっと 問題ね。


ワインは、赤・白・ロゼの 普通のスティルワインを 何種類か選んだし、泡を含んだ発泡性のあるスパークリングワインも選び終わった。 フレーバードワインは、ハーブや果実、蜂蜜等を加えて、風味をつけたワインだけど、これは、テレサさんの おススメを そのまま採用することが 決まっている。


フォーティファイドワインだけど、これは、提供しない予定。


えーと、フォーティファイドワインは、ワインやぶどう果汁に アルコールを加えた 酒精強化ワイン。


私たちがやるのは、バーじゃなくて、カジノだからね。 そこは、娯楽を楽しむ場所で、ベロベロに酔っ払って ドンチャン騒ぎをする所じゃない。 アルコール度数の高いものは、提供するつもりはない。 普通には・・・。


そういう意味では、問題になるのが、蒸留酒。


醸造酒を蒸留して作ったお酒なんだけど、基本的にはアルコール度数が高いのよね。 加水して、アルコール度数を大きく落としてもいいけれど、物によっては、味も一緒に 落ち込んじゃう。


リキュール系は、出したいのよね。 ソーダ割りや カクテルも 提供したいし。


もちろん、ノンアルコール飲料も 提供する予定。

ソフトドリンクや フードドリンクだね。


ジュースも出すし、エードとか果実系飲料、茶系飲料、炭酸飲料、コーヒー系も用意する予定。


ノンアルコール飲料では、おいしい 普通のお水の提供が、問題になりそうな感じ。 やっぱり、魔法を使える人が、もう ちょっと 必要なのよねぇ・・・。


なかなか、見つからないみたい だけど。


軽食や、おつまみやお菓子も、ある程度は、充実させる予定。


枝豆の塩ゆで。 トマトスライス。 塩キャベツ。 ネギやっこ。 さきいかの揚げ物。 だし巻き卵。 漬け物。 フライドポテトに、ポテトチップス。おにぎりや 焼きおにぎり。 だし茶漬け。


んー。 どこかの居酒屋さんのメニューに なってきている 気がする。

トマトと、豆腐と、卵、漬け物。 あと、惜しいけれど お茶漬けも やめておこう。


片手で 食べられないものは、ダメだね。


あと、サンドイッチ系は、ちょっとだけ 充実させたいな。


おつまみ系は、どうしようかな?


まずは、ナッツ系よね。


アーモンド。 クルミ。 カシューナッツ。 マカダミアナッツ。 ピーカンナッツ。 ピスタチオ。ヘーゼルナッツ。 ピーナッツ。 ここら辺を そろえてミックスしておけば、OKかな?


サラミを揚げてチップスにした、サラミチップスは、ライリューンが 絶対に入れるように 言ってるから、採用。 厚切り ベーコンとか、一口サイズのソーセージも 用意しておこう。


また、ライレーンによると、大河津柿という甘柿の種を揚げたら、おいしいらしい。 これと、ピーナッツをあわせた おつまみも用意しておこう。


あっ。 甘い物もちょっと欲しいな。 チョコ系のお菓子も用意しておかなきゃ。 飛翔兵の糖(かくせーざい)は、置かないけどね。 飛翔兵の糖なんか持ち込んだら、即、出禁だよ。 出入り禁止っ。


チーズは、すでに、ある程度、種類を そろえている。


ゴーダチーズみたいなものや、コルビージャックのような マーブル模様のチーズ。 マンチェゴのような 羊乳のチーズ。 カチョカヴァッロみたいな 白く、固くなめらかなチーズもある程度、数を用意できている。


カマンベールチーズ、ブリー・ド・モーのような 白カビのチーズも 用意したし、 クセが強い青カビは、ゴルゴンゾーラみたいなものや、まだら模様が特徴的な ロックフォールみたいなやつを 取り寄せた。


ウオッシュチーズは、地酒と 塩水で 1か月ほど 表面を洗いながら 熟成をさせたものを 用意した。 エポワスみたいな 風味のやつだね。


あっ、さけるチーズは、用意しないよ。 おいしいし、私も 大好きだけど、あれを 食べ始めると、カジノどころじゃ なくなっちゃう。 チーズに集中して、だれも 遊んで くれなくなっちゃうもんね。



「アリー。 これ、もう1本ない?」


「えっ?」


ちょっと、ライリューン。 なんで瓶が、空になってるのよ。 テイスティングだよ? やってもらってるのは。


50種類ほど ならんだ熟酒の瓶のうち、3本が、空に なっている。 私が、食べ物を 羊皮紙に書き込んでいる間に、ライリューンが、飲み干して しまったのだ。


「ちょっと、まだ、50本近く 残ってるのに、何してるのよ。

 あぁ、メモも 2種類分の お酒しか出来てないっ。」


これは、だめだ。ワインの時は、ちゃんと選んでくれたのに・・・。


ライリューンに、このタイプの お酒を渡す時は、ベゲシさんや、ヘラームズさんが 選んでくれたやつを、少量ずつ カップにうつしてから、並べたほうが いいかもしれない。


改装工事も、見なきゃダメだし、魔法を使えて、カジノで働いてもらえる人材も 集めなきゃダメ。 やることが いっぱいで、頭が おかしくなりそう。




=== ===== === ===== ===



ちょっと、ライリューン。


そんなところで 寝ちゃダメっ。


あぁ、もう・・・メンドクサイ。 ライレーン 呼んでこよっと。



=== ===== === ===== ===

日本酒よりワインが好きな人は、高評価を押して次の話へ⇒


 蛇足1.台風

 

 台風が来ています。

 福岡から、真っすぐ大阪方向に抜けるようです。

 

 偏西風に沿って流れてくる感じですね。

 

 気温が高いので、海水温も高く、海上を通れば、勢力を増します。

 地上を通れば、勢力が減りますが、被害が出ます。


 困りますね。


 温暖化に対して、何かアクションを起こさないと、

 30年に1度の災害が、毎年起こっている気がします。


 日本ワインは、日本で栽培したブドウを、日本で醸造する葡萄酒です。


 甲斐と信濃。

 あぁ、武田信玄の所です。


 日本ワイン造りは、山梨と長野が、中心です。


 山梨や長野のブドウづくりを行う地域の平均気温は、90年代が10~12度。

 2010年代が、12~14度。


 そして、大雨も、起こるようになりました。


 涼しくて、少雨が、ブドウづくりには、必要なのに、夏は暑く、雨が多く降るのです。


 涼しい北海道などにブドウを移植するか、南米産などの暑さに強い品種にするか。


 どちらにしても、大打撃です。


 おいしいワインの味が保てるかどうかにも、温暖化が影響していくみたいです。


 さて、台風のコース的には、愛媛のミカンと、岡山の桃とマスカットが大打撃を受ける信仰ルートに見えますが、被害が少なければいいですね。

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