2-75.沈黙の日曜日3
>さぁ、最後の直線。 先頭は、ここで、ゼッケン6番の オフサイドポジション。
>オフサイドポジションが 先頭に立った。
>外を通って マグロブライトに ムチが はいる。
>しかし、先頭は、オフサイドポジション。 オフサイドポジションが 先頭だ。
>さぁ、そして、ステイブロンドが、内側に切れ込んできた。
>ステイブロンド、上がってきている。
>ステイブロンド、オフサイド。
>オフサイド、オフサイド。
>内からは、ステイブロンド。
>しかし、なんと、8歳馬オフサイドポジションぅぅ。 先頭でゴールイン。
>驚きました、オフサイドポジション。8歳馬の戴冠です。
>競走馬11.5スタディオン走を制したのは、オフサイド。
>帝国人騎手ミト・シ・ヨドバシが、やってのけました。
>そして、心配なのは、サイレントベルディアン。
>悲劇は 4コーナーの手前。
>快足の逃げ馬に訪れた、終劇。
>アリーと、サイレントベルディアンの旅は、ここで終わってしまったか。
[美容師の娘] 【 2-75.パンクね。 】
ベルの首が、大きく下がった。
前足が、痛いみたい。
私は、ベルから飛び降りて、鼻を撫でようとするが、上下に首を振るベルは、撫でることを許してくれない。
痛いっ?ベル?
ベルは、後ろ足を支えることができず、まだ、バタバタと 首を上下に振っている。
厩務員の人たちが、近づいてきた。
「一度、厩舎に 戻します。」
私も、ついていくっ。
ベルを一人になんかできない。
厩務員の人たちが、周りを取り囲む中、ひょこひょこと、ベルが歩く。
首を大きく振ることは しなくなったけれど、その ひょこひょこが、足の異常を感じさせる。
我慢してるのかな? ベル。
ベルが、言葉を しゃべれないのが ツラい。
声が聞けたら、何でも してあげれるのに。
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馬の脚部は、骨折、ヒビなどの 故障が発生しやすく、ガラスの脚とも 言われる。
500kgにもなる その体重を支える足には、1本あたり100kgもの負荷がかかる。 もちろん、これは、安静にしている場合の話だ。
下肢部に 骨折やヒビなどの故障が発生した馬は、自分の重さを 他の健康な足で支えなければならない。
つまり、100kg分の過大な負荷を、他の足で支えるわけだ。
こうなると、健康な足も、健康なままでは いられない。
蹄葉炎や蹄叉腐爛といった 足の病気を 引き起こし、これらが 悪化すると、最終的に、死に至る。
今、ミラドールの目の前に居るのは、胴体をベルトで吊り上げることで、下肢部の負荷を和らげた アリーの愛馬 サイレントベルディアン。
左前足 粉砕骨折。
彼女は、もはや自分の足で、体を 支えられないであろう。
「パンクね。」
呟いたミラドールは、アリーの背中を見つめた。
エビ ならともかく、骨折では、もう無理。
伝えることになるのは、馬のお医者さんか・・・。
それとも、私が言うべきか・・・。
パンク・・・。
競走中の骨折等を 原因として 予後不良に至る時、そう呼ばれる。
エビと呼ばれる アキレス腱炎なら まだ直接的に生命に影響することはないが、骨折となると、回復を期待するのは、極めて困難。
予後不良となった 馬の先行き。
それこそが、ミラドールが、アリーに告げることを ためらう言葉。
そう、安楽死処置が、必要となるのだ。
手の平に、切ったニンジンを 立てるようにして乗せるアリー。
アリーの愛馬は、白い歯で、その欠片を かみ砕く。
鼻を撫でる手。
きっと、アリーは、この子の回復を 信じている。
声をかけることもできず、ミラドールは、ため息をふぅっと吐き出した。
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ベルの足を見たお医者さんが、手を左右に振った。
すぅっと、ミラドールが、近づく。
そのまま2人は、控室へと 姿を消した。
もう、帰ってもいいよと告げた ライリューンは、何も言わずに、ずっと 私の後ろに立ったまま。
私は、ベルから 離れる気はない。
馬房に 泊まれるなら、ここで寝るよ。
胴体を ベルトで吊り上げることで、楽になったのだろう。
ベルの鼻息は、落ち着いたものになったし、首を 大きく振ることは 無くなった。
手術が、必要になるのかな?
左の前足を見る。
ベルは、もう 気にしていないみたいな 素振りだけれど、骨折しているらしい。
元の世界で、小学校の時 みーちゃんが、骨折した時は、ギブスを外すまで 1か月くらいかかってたけれど、どうだろう? 同じくらいで治るかな?
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頭を下げてきた ベルの鼻を撫でる。
大丈夫。 今日は、私が 一緒に居るからね。
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蛇足1.南アフリカ
オフサイドポジションぅぅ。先頭でゴールイン
前半34分、堂安選手のクロスを、林選手がシュートして、ゴール。
しかし、オフサイドポジション。
って、感じで、なかなか点が入りませんでしたね。
昨日行われた、南アフリカ戦。
1-0で、なんとか勝ち点3。
得点を、もう1点ほしかったです。
得失点差などを考えると、
どうやら、予選突破には、フランスに勝っておかないと厳しそう。
だって、フランスは、2点以上入れそうですから。
南アフリカ相手に。
メキシコには、負ける可能性。
引き分けとすることが出来たら、ラッキーな気がしました。
蛇足2.フランス強い。大丈夫?
メキシコA代表監督は、ヘラルド・マルティーノさんですね。
その影響なのか24歳以下のオリンピック代表も、この人のチームに似ていますね。
日本の南アフリカ戦と、同じ日に行われた、メキシコ対フランス。
マルティーノさんの影響か、メキシコは、ゴールキーパが、ボールを持った時、簡単に長いパスを出さずに、後ろの人たちと、ボランチで、ボールを回そうとする傾向がありました。 ビエルサさんのチームに、似ていますね。
その動きに対して、フランス代表は、マンツーマンで前からプレスをかけていました。
メキシコ代表は、その場合でも、ボールを奪われずに、保持し、フランス代表の反則を誘ったりして 自分たちのボールとしていました。
日本の森保監督のチームも、サンフレッチェ広島のミハイロ・ペトロヴィッチさん系の流れで、後ろから繋ぐ傾向がありますよね。
フランス代表の、前から人を余らせずマンツーマンでプレスって、メキシコでさえ、キツそうでしたけど、日本、大丈夫なんでしょうか?って思いました。
ボール保持し続けることが、出来ない気がします。
1回、ミスしたら相手に得点されますもん。
蛇足3.メキシコ強い。
フランスと比べて、メキシコは、もっと強い感じ。
南アフリカ戦の日本の久保選手のゴールは、左に人を集めて、右の久保選手をフリーにし、大きくサイドチェンジして、1対1の状況を作って、ゴールにつなげる感じでした。
フランス戦の、80分、キシコのウリエル・アントゥナ選手のゴールも、同じような形で、大きくサイドチェンジすることで、左で、1対1の状況を作ってゴール。
決まらなかった77分のメキシコのシュートも、6月12日の久保選手のまた抜きゴールに、似た形で、ボールを餌にして、相手に足を出させて、相手の股下に空間を作って、股の間を通して、シュートしていました。
部分部分を見れば、久保選手と同じようなことを出来る選手が、前線に何人もいる感じですね。足の裏の使い方なんかも、日本人選手よりうまかったイメージです。
狭いところも日本より上手な感じ。
連携もかなり良く。守備もすごくいい。
どうやって勝つんでしょうか?
このチームに。って思いました。
スペインが、金メダル候補筆頭なんて言われていますが、今のチームの出来であれば、メキシコが、筆頭のような気がしました。
暑さにも、それほどバテてなかった感じでしたもん。
あっ、25日が、メキシコ戦ですね。
個人的には、日本は、がちがちに守って、0-0で引き分けか、1-0の負けであってほしいです。
富安選手が、居ないですし。