表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/11

あの、はぐれちゃったの?

誤字、脱字があればご指摘下さい

「俺は戻ってきたぞー!!…来たく無かったけど」


ゴブリン討伐に来たわけだが、なんと場所が

山賊に襲われた例の森でした。

今更ながらこの森は小鬼の森というらしい。

なんでもゴブリンの巣があって狩っても狩っても

湧いて出てきりがないらしい。


なんでもこの町の人たちは子供のときに、この森で一体のゴブリンを見たら20体いると思えと教わるらしい。


おいおい、日本の“黒き悪魔”通称“G”と

同じ扱いですか。

まあこいつも“G”だけど。


確かに繁殖力(こいつの場合は性欲か)はすごいそうだが。


なんでも彼らはオスしかおらず他種族のメスを

拐って子供を生ませる、しかもどの種族でも

いいらしいのだ。


そして最悪なのが体は小さくて人の子供くらいのサイズのくせに、男の象徴のサイズは半端なくデカイそうだ。

大体、人の2.5倍くらいらしい。いや、デカイよ。

だから拐われた女性はほとんどの確率で

心身共に壊されてしまうそうだ。


戦闘力が低いから男にとっては只の雑魚、でも女にとっては最悪の敵。

……なんかなんとも言えない。

でも最強の紳士である俺は許さないぜ!!

女の敵は俺の敵!!


というわけで気を取り直して女性の敵退治に

行きましょう。




ピクッ

「かかったな」

一時間ほど歩き続けると俺のレーダーに

ゴブリンが引っかかった 。


俺のレーダーは、かかった奴の俺に対する敵意と

種族を解析できる 。

山賊に騙されたから魔改造で作ったんだ。

この世界はなにかと物騒だからな。

普段町にいる時はOFFにしてるけど。

………人が多いと面倒なんだよ。



さて、かかったのはいいんだが…………


……………多すぎないか?コレ


ギルドの依頼書はGランクのクエストらしく

五体討伐なんだが。


どう見ても50体以上いるんだよね。

しかも囲まれてるし。

軽く四面楚歌。

聞こえてくるのは歌じゃなくてゴブリンの汚ない唸り声だけど。

……しかしおかしい。

ゴブリンのくせに陣形作ってやがる。

そんな知能はないと思うんだが。


「これはなんかあるな。とりあえず《風刃の舞》」


ズッシャァァァァァ!!


「やっぱりいたな、イレギュラーが」


そう、先程の魔法で周りのゴブリンは始末したが

一体だけ生き残っていた。


メタリックな体の大きなゴブリンが。


確認してみるとレベル118だった。

ゴブリンの癖になんでそんなにレベル高いんだよ。

ていうかなんかリッチな見た目だな、銀色だし。


「ゴブリンの亜種か。それにしてもメタルゴブリンって。国民的ゲームのはぐれちゃったスライム

ですか、お前は 」


やっぱこいつ倒すと経験値多くもらえんのか?


「ナニイッテイル、ニンゲン?」


喋った!?

え、何こいつ見た目だけじゃなくて脳ミソも

リッチな奴だったの?



「お前なんでメタルなんだ?」

気になったことを聞いてみる。


「シラヌ、トツゼンコウナッタ」


突然変異か、話せるし交渉できるか?

「もう他種族のメスを拐うな、そして襲うな。

そしたら俺はお前を殺さない」


「コトワル。オマエヲコロシテ、オンナウバウ」


ちっ、やっぱり無理か。

「残念だ。ここで死んでくれ」


「ナメルナ!!《***》」

ガガァァァン

「ゴブリンのくせに無詠唱の中級魔法の

《風砲弾》だと?もはやゴブリンではないな」

魔法を避けると今度は殴り掛かってきた。

ゴンッ

バキッ!!


ったく、なんて厄介な奴だ。

体術もAランクくらいあるぞっ!

これ力もらってなかったら即死コースじゃん。

「ちっ」


ガンッ!ダンッ!!ズッバアアアン!!!!


「《***》!!」バアアンッ!

「《***》!」ガガァァァン!!!!



魔法打ちまくってるし。

ゴブリンにしては魔力も馬鹿みたいに多いな。

自然破壊しすぎだろ、銀の豚!!

「とりあえず喰らえ、《風砲弾》」

ダァァン

バシュン!!

「な!?掻き消されただと!?」

俺の放った魔法はメタルゴブリンにあたった後

はじけ飛んだ。

さっきあいつが撃ったやつくらいの威力はあったのに。

ちょっと傷ついた。

メタルの体だから風は効きませんってか?


まったく面倒なやつだ。

もう飽きたからそろそろ終わりにするか…



「確かにお前は強かったよ。

だが俺の敵ではないかな《雪月花》」


ピシッピキッピシピシッ カシャアアン

「グオギャァァァ!?」


全身が凍ったメタルゴブリンは派手に砕け散った。

予想以上だったな。

無詠唱の中級魔法なんてギルドランクBくらいある

それに体術もAランク相当となると…


「《鑑定》」

やはりこいつはAランクの魔物だったか。

しかし何故いきなりこんな奴が湧いたんだ?

念のため調べるか。


「とりあえず素材剥ぎとってかえるか」


このことギルドに報告しないとな。





転移でギルドのそばに跳んでから

俺は今回の件について報告した訳だが、

やはりギルドマスターに呼ばれた。


「わざわざすまないね。私はここのギルドマスター、ランド・バンカーだ。よろしく期待の新人

アカツキ君」


執事みたいだなこの人セバスチャンって感じ。

もっとゴツイ人がマスターだと思っていたが。

少し以外、というか似合わんな。


しかしこの人かなり強い、Sランクくらいか?

「こちらこそ。ところで今回のような事は

よくあるんですか?」


「初めてだな。頻繁にそんな化け物みたいな奴が

でたら、この町は終わりだからね」


やはりそうか。

いくら亜種だとしても今回の件は異常だ。

元がGランクの魔物がAランクってのはな。


「しばらくあの森は立ち入り制限した方がいいかもしれません」


「そうだな、ギルドもそのつもりだ。ところで

相談なのだが、情報を集めてくれないか?

勿論ただではない。君をAランクに上げよう。

どうかな?」


ふむ、Aランクの魔物を無傷で殺す俺を手駒に

したいわけか。

「俺、旅をする予定なんですけど。」


「では、旅先のギルマスに情報を渡してくれないか?勿論自由に旅してもらっても構わない。

手続きはこちらがしよう」


これならいいかな?

「分かりました。引き受けましょう」


「すまないね。これが新しいギルドカードだ。

では頼んだよ」


「では失礼します」

これで依頼の幅が広がるな。

わくわくするぜっ!










俺がいなくなったギルマス室では


「私の殺気を浴びても涼しい顔をしていたな。

これでも元Sランクなんだが。

一体何者なんだ、彼は。」


ギルマスが一人愉しそうに笑っていた。










ギルマス室を出た後マナさんと話して知ったが、

俺はランクアップの最速記録だったらしい。


……まあズルみたいなものだし当然か。


そんなことよりも(他の人にとっては重要なこと

らしいのだが)

マナさんが俺を心配してくれていたことが

天に昇るほどうれしかった。


だって涙目の上目遣いで

「心配したんですよっ。無事で良かった!!」

だからね。


メタルゴブリンよりこっちの方が死にそうだった。

思わず抱き締めたくなったぜ。

………なんとか我慢したけどなっ


何故マナさんが知っているのかとも思ったが、

どうやらメタルゴブリンが派手に魔法を

撃ちまくったせいで他の冒険者がギルドに

報告したらしいのだ。


報告した奴グッジョブ!!



そんな馬鹿みたいなことを考えながら

宿に向かっていると…


前方から超絶可愛いモフモフの生き物を抱えた

厳ついオッサンがやって来た。


すげぇミスマッチだな。 クククッ


オッサンに話を聞くとこのモフモフは契約獣らしい。

召喚魔法で呼び出すか、野生の魔獣と契約すると

町にも一緒に入れるらしい。



よしっ、俺も召喚魔法使えるしモフモフ

ゲットするぜ!


ちなみにオッサンはAランクらしい。

まあ召喚魔法がかなり難しいからな最上級魔法だし。



当面の目標はモフモフに囲まれることだな。









宿に帰ってさっさと風呂に入った。

いやぁ、風呂はいい。疲れがとれる。

まあ、あんまり疲れてないんだけど。


のんびり布団に寝転がりながら初クエストの夜は

更けていった。


まだ見ぬ可愛いモフモフ達へと思いを馳せて 。

加筆修正しました

感想お待ちしています

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ