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エデン  作者: ko-da
1章 入隊試験編

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第二試験

第一試験終了から数分後。


受験者たちは一度待機エリアに集められていた。


負傷者の搬送、簡易治療、補給。


十分後。


天井スピーカーから音声が響いた。


『第二試験を開始する。受験者は先のエリアに進め。』


空気が変わる。次のエリアへと進む。


スクリーンに新しいフィールドが表示された。


市街地。


崩壊した建物、煙、炎。


まるで戦場そのもの。


エデンが小さく呟く。


「……さっきよりヤバそうだ。」


ドロイは静かに分析する。


「第二試験は状況判断試験と言っていました。戦闘が本題ではないでしょう。」


その瞬間。


説明が始まった。


『第二試験――状況判断能力評価』


ざわめき。


『本試験では想定外状況への対応力を測定する』


表示が切り替わる。


・敵性存在

・民間人役ホログラム

・崩落危険区域

・資源不足

・味方負傷者


『状況は個別に異なる』


『正解は存在しない』


一瞬、沈黙。


そして最後の一文。


『最も合理的判断を行った者を高評価とする』


エデンが笑う。


「なるほどな」


「頭も見られるってわけか」


ドロイは頷いた。


「ええ。ここが本質でしょう」


次の瞬間。


視界が白く弾けた。


次に見えたのは——


崩れかけた高層ビルの内部。


警報音。


煙。


そして。


遠くから聞こえる叫び声。


「助けて!!」


同時に反対方向。


重い金属音。


機械兵器の接近。


さらに。


スピーカーから音が響く


「残り時間:10分」


エデンが低く呟いた。


「……最悪の三択だ...」


・救助

・戦闘

・脱出


ドロイは冷静に周囲を見た。


「いえ」


静かに言う。


「三択ではありません」


「優先順位の問題です」


床が揺れる。


天井が軋む。


崩落まで時間はない。


判断の瞬間が来た。



ドロイが即座に状況を分析した。


「敵数は五体。接触までは数十秒」


「このまま直進すれば脱出可能です」


一瞬の間。


「救助は非効率です」


冷静な声だった。


合理的には正しい。


だが。


エデンは足を止めない。


叫び声の方向を見たまま言う。


「絶対に助ける!!」


ドロイはわずかに沈黙した。


「エデンさん....」


「機械を倒して、救助して、脱出する!」


機兵に飛び込み、腕を掴む。


重い。


能力が使えない状態では本来足止めもできない重量。


だが歯を食いしばる。


筋肉が悲鳴を上げる。


「ぐ……っ!」


その時。


背後から衝撃。


もう一体、機兵が接近していた。


ドロイが割って入る。


金属音。


拳と装甲がぶつかる。


「非合理的ですね、でも、手を貸します。」


「ありがとう」


エデンは腕をつかんだまま関節部に打撃を打ち込み、機兵は倒れこむ。


救助対象は震えている。


「あ、ありがとうございます……」


「けがはなさそうだ。良かった。」


救助対象を抱えて出口まで行こうとすると。


次の瞬間。


ゴゴゴゴゴ……


天井が開く。


ドロイが叫ぶ。


「エデンさん!!」


機兵がさらに二体増える。


「走れますか?」


「む、無理です……」


二体の機兵が近づく。


「ドロイさん!!頼みます!!」


「了解」


ドロイが機兵を蹴り飛ばし、退路を作る。


二人は走った。


背後で建物が崩れる。


轟音。


粉塵。


機兵が瓦礫に埋もれる。


だが一体だけ突破してきた。


腕が振り下ろされる。


避けきれない。


瞬間。


ドロイがエデンをかばい、吹き飛ばされた。


衝撃。


ドロイが壁に叩きつけられる。


「ドロイさん!」


「問題.....ありません」


立ち上がる。


だが動きが僅かに鈍い。


「くそ……」


このまま救助対象を抱えて逃げるか。


救助対象を抱えたまま戦うか。


一瞬の判断。


エデンはドロイに駆け寄り、救助者をドロイに押し付けた。


「救助者は頼みました。」


「エデンさん....」


振り返る。


機兵へ走る。


拳を握る。


「邪魔だ!」


真正面から突っ込んだ。


装甲の隙間を殴る。


衝撃。


痛み。


骨が軋む。


それでも止まらない。


二撃、三撃。


最後に渾身の蹴り。


機兵が倒れる。


完全破壊ではない。


だが動作停止。


エデンは息を荒くした。


ドロイと救助対象は先に出口へ走る。


スピーカーがなる。


「あと1分」


エデンに対してさらに数体の機兵が向かう。


機兵の内の一体の攻撃をかわす。


そのまま出口に向かう。


光が見える。


外へ飛び出した瞬間――


ブザーが鳴った。


「制限時間内クリア」


試験終了。

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