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ゴーレムの可能性は無限大 〜副業で探索者になったら職業とスキルの組み合わせが良過ぎたみたいです〜  作者: 伝説の孫の手
横浜第三ダンジョンの探索

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第91話 地下59階層のボス部屋

地下59階層のボス部屋の扉は、かなり大きい。


この大きさから考えても、今までのボス部屋とはわけが違うということが想像できるが、剛志も自信があるため全く臆していない。


そして、剛志が扉に触れると大きな扉が内向きに開いていき、中のボス部屋が見えてくる。


内部の構造は今までのボス部屋と変わらず、円形の大きな広場みたいになっている。ただ今までと違うのはその大きさだ。今までは大体直径50mほどだったのだが、このボス部屋の大きさはその数倍はありそうだ。一番端が目視ではよくわからないほどの大きな部屋になっている。


「うわぁ、広いな…」


そんな剛志のつぶやきを拾ったのは臼杵だった。


「ああ、そういえばそうだな。ここら辺からどんどん巨大になっていくよ。何せ魔物によっては高レベルだと全長だけで50m程の怪獣みたいなのも出てくるからな。それに合わせて広さが必要なんだろう」


そういって、そのまま中に入っていく。


それを聞いて全長50mの魔物はどんなもんだろうと、想像する剛志だったが、今はそんな事どうでもいい。これからのボス戦に集中するべきだろう。


頭を切り替え、剛志も中に入っていく。


最後に続くように万葉も内側に入りきった段階で、大きな音を立ててボス部屋の扉が閉まっていく。これからボス戦が始まるのだ。


中には剛志、臼杵、万葉の三人とそのほか大量のゴーレムがいる。そのゴーレムたちは今回剛志が探索に使っていた部隊がそのまま残っている。


そんな約8000体のゴーレムたちが入りきっても問題ない広さのボス部屋の奥の方で何かが光るのが見えた。おそらく今まで同様、魔法陣が出現しそこからボス部屋の魔物たちが生み出されているのだろう。


遠すぎてうまく見えなかった剛志は、すぐさまマジックアイゴーレムを取り出し、偵察に向かわせる。


そうすると、奥の方で生み出されていたボス部屋の魔物たちの全容がわかった。


今回のボスは一番奥に鎮座する巨大なワイバーンとその背に乗っているこれまた大きなドラゴンソルジャーだろう。あの見た目からしておそらくドラゴンソルジャーではなくドラゴンソルジャーの上位種のジェネラルだろう。そうすると最下級竜ワイバーンもすでに下級竜くらいの魔物になっているとみてよいだろう。



その周りには、今まで地下59階層で出てくるクラスのワイバーンとドラゴンソルジャーが総勢100体ほどおり、そのうち何組かはジェネラルと下級竜と同様に騎乗しているドラゴンソルジャーとワイバーンといった組み合わせもいる。


流石ワイバーンとドラゴンソルジャーたちの階層のボス部屋だ。今までの敵とはわけが違いそうだ。


そんな事を思いながら、じっと上空から敵の出方をマジックアイゴーレムで剛志が確認していると、ドラゴンジェネラルと目が合った。気づかれたのだ。


「あ、気づかれた!」


咄嗟にそういった剛志のセリフの直後、ジェネラルが勢いよく持っていた大剣を横向きに振りぬいた。そうするとそこから斬撃が飛び出し、剛志のマジックアイゴーレムめがけて飛んでくる。


いつも見ている万葉の斬撃と比べるとかなり遅いその斬撃は、さすがに食らうとまずそうだが十分避けることは可能だった。そのため剛志はゴーレムを操り斬撃を交わしながらも上空からの監視を続ける。


一向に当たらないことにしびれを切らしたジェネラルが、周囲の魔物たちに指示を出したことで、今まで地上にいたワイバーンたちが一斉に飛び立った。直接破壊しに来るつもりのようだ。


それに気づいた剛志だが、全く慌てることはない。すでにゴーレムたちの配置は終わっているからだ。


剛志はマジックアイゴーレムで魔物たちを確認したタイミングから、ゴーレムたちに指示を出し取り囲むように指示した。そして先ほどその配置も完了したのだ。


ワイバーンたちが飛び立とうとしたその瞬間。四方八方からトレントウッドメイジたちの集団魔法が飛んでくる。その一つ一つはワイバーン数体を一瞬で倒し切ってしまう威力だ。


その集団魔法の弾幕が、全部で16個。四方八方からどんどん跳んできて、それをなすすべなく食らった魔物の群れは、大きな土煙のなかに隠れてしまった。


攻撃の威力と範囲が大きすぎたため、一瞬魔物たちを見失った剛志。


あれだけの攻撃を受けたらひとたまりもないと思うため、もしかしたらすでに仕留め切ったのではないかとすら考えた剛志は、一応念のため土煙の外側から収まるのを確認しようと待機を命じた。


そして数秒たち、そろそろ土煙が収まるかと思ったその時、土煙を切り裂くようにジェネラルが乗った下級竜と、数匹のワイバーンが飛び出してきた。まだ仕留め切れていなかったようだ。


ジェネラルたちは少なからずダメージを受けているようで、まともに戦えそうなのはジェネラルと下級竜くらいなのだが、それでも手負いの獣ほど怖いものはない。残りのワイバーンも十分危険なのは変わらないだろう。


よく見ると、煙の中にかろうじて生きているドラゴンソルジャーも数体居るのを確認した剛志は、ランサーゴーレムたちに生き残りのドラゴンソルジャーの始末を命じ、その間に飛んでくるワイバーンたちの処理をしようと考えた。


ランサーゴーレムたちはすでにターボゴーレムが付いている飛行可能形態ではあるものの、今の状態でワイバーンの相手をさせると下級竜に負けると判断したのだ。


しかし、こういった時のために考えていた新しい戦法がある。それがゴーレム射出システムだ。


かっこいい名前を付けてはいるが、やることは原始的で、投石機の要領でゴーレムを飛ばすというだけだ。これは最初からゴーレムたちの少なくない損傷は許容するという戦法で、今までの剛志ではなかなか手が出せなかったものだ。


しかしこれを可能にしたのはリペアゴーレムの存在だ。リペアゴーレムのお陰で修復作業が比較的楽になったため、こういったことも出来るようになった。


このゴーレム射出システムのメリットは今までのゴーレムでは弱かった移動速度の問題と、空中戦力の問題の二つを解決できることだ。そしてその真価が今発揮された。


剛志のウッドカーペンターゴーレムたちお手製のゴーレム射出機から射出されるブラックアイアンゴーレムたち。もちろんこのブラックアイアンたちも初めのスペックからは何度かアップデートを重ねて、その重さや硬度、そしてステータスが強化されたものだ。


それでも本来この階層で出てくる魔物に対しては、見劣りするスペックでしかないのだが、少なくともこんな重量のものがそこそこのスピードで飛んでくるだけで、当たった魔物はひとたまりもない。


何体かのブラックアイアンゴーレムは空振りに終わり、シュールに宙を飛んでいく中、無事ワイバーンたちに当たることができたゴーレムたちは、その体を最大限使い強力な体当たりを披露した。


ただの体当たりでも受けたワイバーンの多くはそれだけで消滅するか、消滅までに至らなくても落下をし、落ちて虫の息のところを倒されていく。


そんな中さすが下級竜だ、一体のブラックアイアンゴーレムの直撃を受けても、まだ空にたたずむことができている。しかしそこに新たなブラックアイアンゴーレムが飛んできて、今度はその背中にいるジェネラルに強烈なラリアットをかました。


その衝撃で落ちそうになるジェネラルが何とか下級竜につかまるが、掴まれたことによって今度は下級竜がバランスを崩す。


そしてなんと先ほどラリアットをかましたブラックアイアンゴーレムはそのまま下級竜の背中にとどまることに成功していた。


自身にも少なくないダメージ追っているブラックアイアンゴーレムだが、それでもまだまだ動くことはできる。そして新しい重量物に姿勢を崩している下級竜の背中で、何度も背中をたたくブラックアイアンゴーレム。


その攻撃のかいあって、ついには耐えきれなくなった下級竜が墜落を始めた。


残りはただの処理だと言って良いだろう。落下して虫の息の下級竜とドラゴンジェネラルを複数体のゴーレムたちで袋叩きにし、59階層のボス部屋も危なげなくクリアすることができた。


「結局危なげなかったね。」


そういう剛志に対し、「ああ、そうだな」といつものことで段々と返事に心がこもらなくなった臼杵が適当に返事を返して、戦いは終息を迎える。


その後ドロップアイテムの回収や、転移陣の登録を済ませた剛志は、リペアゴーレムたちが、今回の英雄たちの修復をしているのを少し待ったのち、待望の地下60階層へと足を運ぶのだった。

本作品を楽しんで頂きありがとうございます。

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