表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴーレムの可能性は無限大 〜副業で探索者になったら職業とスキルの組み合わせが良過ぎたみたいです〜  作者: 伝説の孫の手
剛志強化プロジェクト

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

135/175

第134話 フラッシュアイデア

「そうなんだ。でも俺、一個思い出したんだよね。特殊ゴーレムコアは、身代わりゴーレムに使っていた【身代わり】と、今回の人工知能ゴーレムに使っている【成長】のほかにも、もう一種類だけあるんだ。【増加】のコアが。」


そんな言葉から始まった剛志による【増加】のコアを使用したマザーゴーレムの構想は、まず【増加】のコアの詳しい説明から始まった。


「【増加】のコアの説明は前にもしたけど、俺自身も使ってこなかったから思い出す意図もあってもう一回説明するね。【増加】のコアは簡単に言うと、作成後のゴーレムが外部から材料を吸収して大きくなることができるって効果になるんだ。これによって、本来は作られた時点でその性能や大きさが決まっているゴーレムが、レベルアップ以外の方法で強化できるようになるってのが本来の使い方なんだけど、これって俺が考えているマザーゴーレムにも当てはまるんじゃないかなって思ったんだよね。」


そう、若干興奮気味に伝えてくる剛志。その剛志に対して臼杵はまだよくわかっていなさそうだったが、今の説明で概ね理解した万葉が補足してくれた。


「なるほどね。つまりは人工知能ゴーレムを大量に作って、その人工知能ゴーレムを吸収することでどんどん大きくなりながら知能を吸収するマザーゴーレムを作ろうってわけね。でも剛志、この話を聞く限りだと知識を一か所に集約することは可能でしょうけど、これだと出来る人工知能のマザーゴーレムは一体よね? だとすると最初に言っていた各分野に特化させた人工知能を作るという目的には向いていないんじゃないの?」


万葉の指摘を受けて、剛志は「確かに」と思った。自分のアイデアが完璧なものだと思い込んでいたが、思わぬところに落とし穴があったかもしれない。


「あ〜、そこは考えてなかったな。いっそのこと、作る人工知能ゴーレムは一個じゃダメかな? 全部の専門分野を網羅したような……」


「それでいいならいいけど、それは東雲教授的には難しいって話だったじゃない。だとすると、一旦教授に相談する必要があるわね。」


そう剛志と万葉で話していると、先ほどの万葉の説明で理解したことにより内容に追いついていた臼杵が、あることを言い出した。


「別にマザーゴーレムは一体でも、その中に専門分野の人工知能ゴーレムが複数体いればいいんじゃないか? それが分機的な立ち位置なのか、並列思考的な別人格のような立ち位置なのかはわからないけどさ。元々マザーゴーレム自体もSFものから着想を得ているわけだし、これもできるんじゃないのか?」


臼杵の発言を聞いて、剛志はできるのかどうかをシミュレーションしてみた。そうした結果、可能性はありそうだと判断する。


「なるほどね! 臼杵、その案いいと思う! そもそも作る際に、吸収して知識を蓄えるだけじゃなくて、自分の分身を作るみたいな分機を作成する力を与えていればいけるんじゃないかな。でもそうなると今度はそのマザーゴーレムを作るために必要なコストがとんでもないことになりそうだ。どうしよう」


そう言って、一瞬上がったテンションが急に落ち込む剛志。剛志のスキル「ゴーレムクリエイト」はとてつもない可能性を秘めたスキルである一方、それを使いこなすにもとてつもないステータスやコストが必要になってくるのだ。


強いゴーレムであればあるほど、それだけコストが高くなる。当たり前の現実ではあるが、そう簡単に割り切れるほど今の剛志は余裕があるわけではないのだ。


「う〜ん、マザーゴーレムを作るということと、そのマザーゴーレムに分機作成の機能を付けること。この方針は間違っていないと思うんだけどな。でもこれだと実現性が乏しい。やっぱりネックはコストの部分だね。どうしたものか……」


そう言って悩む剛志。今も目の前でデータによる学習を人工知能ゴーレムがしているため、こうして悩んでいる時間は全くの無駄ではないのだが、悩んでいるだけで全く進んでいないのが現状だ。


そのまま、剛志と臼杵、万葉でああでもないこうでもないと議論を交わしていると、万葉の口からこぼれたアイデアに剛志は引っ掛かった。


「コストが高くなることが問題なのよね。レベルを上げるにしてもそんな直に上げるなんて無理だし。あとはアイテムでブーストをかけるとかかしらね。もしくは代償を重くするとか。」


「アイテム……! 臼杵、宮本さん! アイテムって、A.B.Y.S.S.の連中が使っていたバーサーカーの使い捨てスキルオーブ。あれって他にはないのかな? あれと同じものが使えたら、一時的に俺の器用値は10倍になるから、その間で作れば今よりもずっと性能のいいゴーレムが作れるよ! 俺のスキルはあくまでも作成にかかるコストだから、そのあとの運用に関しては問題ないはずなんだ!」


剛志のフラッシュアイデアは、臼杵と万葉にとっても目から鱗だった。しかし考えれば考えるだけ可能性があるように思える。今まで見えなかった兆しが見えたことにより、三人の落ち込んだテンションもMAXになっていた。


「おいおい、剛志。お前今日は冴えてるな!」


「ええ、今までの何も考えていない剛志じゃないわね」


「ちょっと宮本さん、ひどいな。とりあえず、町田所長に入手できないか聞いてみよう!」


そんな他愛もないじゃれあいをしながら、三人は急いで町田所長にアポイントを取り、最速で所長に会いに行った。


少し時間を調整したのち、町田所長の執務室に入る剛志たち。そんな剛志たちを確認した町田所長は、少し驚いたような表情で剛志たちに要件を尋ねる。


「一体どうしたんだい? いきなり会いたいって来たことは部下から聞いているけど、そんなに急な要件なのか?」


「ああ、いきなりで申し訳ありません。急を要するわけではなかったんですけど、思い立ったら止まっていられなくって。何か大事な用事でもありましたか?」


「いや、別に今は大丈夫だったがね。こっちもびっくりだけさ。まあ、それだけ気心知れた仲になれていることだと思って、今回は多めに見よう。で、肝心の要件は何だったんだ?」


そう聞かれた剛志たちは、先ほどまでのいきさつをすべて話した。


それを聞いた町田所長は、少し悩みながらも答えてくれた。


「なるほどな、確かにその方法は有効そうだ。それに剛志君のこのプロジェクトは組合の全面バックアップありという話だし、やれるだけのことはしよう。でもあまり期待しないでくれよ。敵はポンポン使ってはいたが、実際にあのアイテムを作ろうとすると☆5のバーサーカーのスキルホルダーがいる。それだけでどれだけ貴重という部類だ。組合でも用意できるかどうか……」


そう言って、町田所長は関係各所に連絡をして、どうにか☆5のバーサーカーのスキルが使用可能になる使い捨てスキルオーブを入手するべく動いてくれた。


あとはその結果を待つのみ。そうして少し時間が経ったところで、町田所長が電話を切り、剛志たちの方に話しかけてきた。


「剛志君。まず結論から言おう。……が、一応用意はできた。でもその数は一個だけだ。この一個もA.B.Y.S.S.の連中から押収したもので、それを今回特別に渡すことになる。今回は料金など貰わないが、もしお金を払ってもらってもすぐには入手できないことは了承してくれ。そもそも出回っていないんだ。」


「おお、ありがとうございます! 一個だけでもありがたいです!」


そうして、剛志は組合から☆5のバーサーカーの使い捨てスキルオーブを一個だけ用立ててもらうことに成功した。


これを使用して、より強力なマザーゴーレムを作る。そのための準備が着々と進んでいくのだった。


本作品を楽しんで頂きありがとうございます。

ブックマークや評価、感想、リアクションなどをしていただけますと幸いです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ