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第45話 それって…ほんとのほんと!?

「ふぁぁ……うさたん、お月さま……」


あれぇ、夢だったんだぁ。すごーく楽しかったのにぃ。

夢じゃなくて、ほんとぅにお月さまのところにいけたらなぁ。そうしたらうさたんもしゃべってくれるしぃ。


「はぁぁ……」


ぼくのうでのなかにはふわふわうさたん。うさたんはずっといっしょだよぉ。ぎゅぅぅぅぅ。


「サファさま? お目覚めですか?」


ベッドのカーテンの向こうから侍女さん。なんでぼくが起きたタイミングわかるのぉ?


「サファさま?」

「はぁぁい」


もっとうさたんと、ごろんごろんしてようとおもったけど、しょーがない。


「おはようございます、サファさま」

「おぁよぉぉ」


もぞもぞとベッドから起き上がると、目の前ににっこにこの侍女さん。


「ど、どおしたのぉ? ごきげん?」

「ふふふ」


侍女さんは、なんか意味ありげーな感じでにこーーだ。


「な、なぁにぃ?」

「さきほど、ファランさまからご伝言が届きましたよっ」

「え……」


ひやーーっと、背中が冷たくなる。


ももも、もしかして、お前のようなやつはもう出ていけ、とか……?

そ、それとも――


「次のお約束、明日ではどうでしょう? ということでしたわ」

「え」


眉がぴく、となった。


「あし、た……?」

「はい。サファさまがまだお休みでしたので、わたくしが勝手にお受けしておきましたけど、よろしかったでしょうか?」

「う、うん」


返事をしたものの、


「え? 明日?」

「はい。お昼のあとにお迎えにきてくださるそうですわ」

「あした……」


ちょっと待って、よくわからない。


「あれ? あの、でも……」

「どうなさいました?」

「ファランさま、ぼくキライになったのに、来てくれるの……?」

「まぁ!」

「まぁまぁまぁ!」

「サファさまったら」


侍女さんたち、3人まとめて一斉にまぁまぁしはじめた。


「もぉぉ、なぁにぃ?」


ちょっとだけ、口がとがっちゃう。


「ファランさまが、サファさまを嫌いになられるわけないですわ」

「そうですわ。あんなに良くしてくださっているのに」

「サファさまも、嫌われるようなこと、なんにもなさってないじゃないですか」


「でも、でも……実はぁ――」


ぼくは思い切って、このあいだの、くんくんお花の匂い事件の話をした。



「まぁ!」

「そんなことが……ふふふ」

「ふふふ、それを心配なさってたんですね、ふふ」


あーーん、こんどは、ふふふってし始めたぁ、もう!


「なあにぃぃ、もぉぉ!」


口が、もっとむむーんととがっちゃう。


「そんなことで、どうしてサファさまのことが嫌いになるんですか?」

「えっ」


だって、くんくんしたし。けっこう……何度もくんくんしたし。


「おかわいらしい、としか思われませんわ」

「そうですわよ。ねえ?」

「ええ、もう本当に……サファさまったら」


「「「ふふふふ……」」」


ちょっとぉ! 3人で仲良くふふふふしないのぉ!


「本当に心配ないですから、ご安心なさいませ」

「……ほんとー?」


ほんとのほんとにほんとかなぁぁ?


「ええ、本当ですわ。わたくしたちが保証いたします」

「そうです」

「ええ、ええ」


どーんと胸を張られて、ちょっとうっとなる。でも侍女さんたちがそんなに言うなら。



「そ、そっかぁ……」

「ええ、そうですわ」

「そっかぁ!」


それなら、うん――



よかったぁぁぁーーー!



「ぼく、ファランさまにきらわれてない?」

「もっちろんですわ」

「当然です」

「言うまでもありませんわ」


「きゃー! やったぁぁ!!」


えへへ、きらわれてない! ぼく、ファランさまにきらわれてなぃぃぃ!!


「あーーー……よかったぁぁぁぁぁぁ……!」


ベッドからぴょん、と降りて、侍女さんはニコニコで「あらあら」している。


でもでも、ほんとーに焦ったぁぁ!

次こそちゃんと案内してもらえるよね……?


うーん、明日かぁ、えへへへ……たのしみっ!


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