表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アリス、あなたは魔法少女でいらっしゃいますか?  作者: 猫村有栖
魔法少女の罪と罰-アリスの学園生活?
39/40

魔法少女の体温-④



「これから君はどうする?」


ヘティはそう投げかける。


「正直、どうすればいいのか……マーリンの身体を乗っ取る魔女だなんて、いきなりすぎて。……マーリンの言う通りにしておけば良いと、思っていたから……」

「まあ、だろうね」


「……………………」

「モルガン……あの妖精がねえ。あいつならまあ、おかしくはないけど、人類が滅んで困るのはあいつの方だよなあ……」

「……ヘティに、色々ちょっかいかけてたんですよね?伝承だと……そうなってます」


ヘティは騎士王物語のまさに主人公。

一応御伽噺ではあるし、1000年も前の話で正確性に欠けるやもしれないが、関係性は事実であろう。


「ちょっかいねえ……被ると燃えるマントをプレゼントされた時はさすがに私もキレたよ」

「……それ、ほんとなんですか」


燃えるマントの話がある。

アーサー王に友好の証として、モルガンがマントを送ったという話である。


ただし、被った瞬間全てを灰にする勢いで燃え上がるマントなのだが。


「大マジ。さすがに私もキレた。……まあ、そういうやつだけど……人間じゃあないから、倫理観も価値観も違うし、ある程度ら仕方がないんだろうが!」

「……その魔女が、なんでマーリンを襲って……」


「…………うん。まあ、分からない。……が、彼女の身体をわざわざ奪っているんだ。何か、相当な企みがある。まあ、必ず取り戻してやるさ。マーリンの身体は。そのために。」

「そのために?」


ヘティは手を差し出してきた。


「うん、君の力が必要。力を失った私じゃ、魔物1匹殺すのにも苦労するほどになってしまったからさ。私の願いの成就に、協力してくれる?」


答えは。


「……勿論です。」


私は彼女の手を握り返す。

彼女の手は冷たかった、けれど。


その握手は、とても力強いものだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ