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アリス、あなたは魔法少女でいらっしゃいますか?  作者: 猫村有栖
魔法少女の罪と罰-アリスの学園生活?
30/40

理想の行方-①


気がつけば、私はソファで寝ていた。

古本の匂いが漂う中でひとり、ここは図書館だろうか。


「つつ………………」

頬を掠った傷が痛む。

聖剣ですら浄化し切れなかった高負荷の呪いを受けたため、傷の治りが遅くなっている……ようだ。それに痛みも増している。

火傷をしているみたいにずきずきと頬が痛む。

変な跡にならなければ良いが。

怠い身体を起こす。目の前には窓があった。


窓の外にある庭はひどくさびれている。


「ここ…………は……」

数時間前の出来事を考える。



###


「……ただ……あとひとつ、聞かせて」

「何だ、宣戦布告のあとに、気が萎えてしまうではないか」

銀髪の女はこちらをじっ、と睨んでいる。

たったひとりの少女なんて何時(いつ)でも狩れる、そういう彼女の余裕を、放たれるプレッシャーを感じる。


「……マーリンのことを、貴女、()()()()の」

「なんだ、そんな分かりきったこと。目の前にいるじゃないか」


「………………………………?」

目の……前……?


「勘が悪い。この瞳に見覚えはないのか、この憎いくらい青い瞳に」

「…………ま、さか……」

女は髪を上げて目を大きく開ける。

そこには、見知った碧眼。


「未だ変質していないのは瞳だけだ、この女に意識、意思は最早無い。馴染むとはこういうことよな」

「喰った………………と……!?あの身体を……マーリンの身体……を……!?」


「違う、私に喰われたのではない、私に()()()()のだよ、私に()()()


間違いもなくその目は、マーリンのものだった。

某青記憶のメモリアルロビーで頭を撫でられる仕様に気づいた時おいまじかと思ったよね

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