4章7
今回のタイムリミットはこんな感じだろう。
3日後の昼前 ククル達が出発
3日後の夕方 爆炎
5日後の昼 死に戻りリミット(おそらく)
くそっ、ギリギリ間に合わないか・・・
俺はボロボロの身体で集毒草の実を食べた。時間は5日後の昼前ごろだった。
どうしてこうなったのか説明しよう。
まず、エールを見送って馬のない馬車でひたすら待った。だらだらしてみたり、食料をつまんでみたり、まただらだらしたり。
半日ほど経ったころにふと気づいた。エールが間に合ったかどうか誰が確認するの?
俺はだらだらと集毒草の実を取り出して飲み込んだ。
再びエール+乗馬の出発のタイミング、俺もオラクルに出発しようとしたところマッシュは残ると言い出した。
馬車に積んである荷物はキーフ族の貴重な資源だから置いていけないらしい。
ちなみにそんな丁寧な説明をしてくれたわけではなく、
「マッシュ、俺らも歩いて向かおう」
「残る」
「は?なんで?」
「大事」(馬車を指しながら)
というだけの流れだ。奴の口から詳細な情報は出てこないが、まあそういう意味だろう。
つまり、エールが馬で移動、マッシュが馬車に残り、俺が徒歩で移動。
この徒歩移動というのが本当に辛い。
エール君は馬に乗って分速200mで出発しました、リューヤン君は時速4.8kmで同じ時間に出発しました。何分かして、エール君はリューヤン君のことが心配で、同じ速度で引き返しました。また、マッシュ君もリューヤン君のことが心配で、リューヤン君が出発してから2分後に追いかけました。
3人がちょうど同じ時間に合流できたとすると、マッシュ君は秒速何mで追いかけたでしょうか?ただし、マッシュ君はエール君よりも遅く、また合流は30分以内にできることとします。
「はっ、何か変なこと考えてた」
徒歩が辛すぎて脳がショートしかけているのかもしれない。
何がそんなに苦痛なのかというと
1.かなり頑張らないと人間は馬車より遅い
2.人は長い時間頑張れない
3.頑張った後に食事と寝床の用意を自分でする
4.頑張っているところに魔物に襲われる
精神的にも肉体的にもどんどん疲れがたまっていく。必殺技ゲージなら超必殺技を連射できるだろうくらいの速度で疲れがたまっていく。
いま思えばエールとの2人旅では、雑事や魔物の警戒をエールがほとんどこなしてくれていた。
それを1人で何日もやるとなるとものすごく過酷な旅となった。
てか、これを難なくやってたエールはんぱないって。到着した後に聞き込みとかしてたらしいやん。そんなんできひんやん普通。




