3章26
イカした旅の仲間を紹介するぜ
マッシュ
たたかい△
まほう△
どうしてこうなった?
「リューヤン、こいつはマッシュだよ。旅に連れていく。マッシュ、こちらリューヤン」
俺が旅支度をしていると、突然エールが仲間を連れてきた
「あー?よろしく」
ふぬけた声を出しながらも挨拶するとマッシュは「ども」と短くつぶやくと黙ってしまった。
髪型は名前のとおりで覚えやすいが、顔立ちが整っているのもあり、おしゃれヘアーに見えるのが悔しい。髪色は茶色がかった灰色。色素が薄いのか透けてキラキラ見える。身長はそこそこ高いが、身体の線は細い。
総合的に見ればかなりイケメンだが、無表情なのが原因なのか、カッコよさよりも無機質な印象を強く受ける。
「うん、じゃあ準備が整ったら明朝出発ということで」
「ちょ、もうちょっと説明というか、お互いのことを知りたいというか、なんで新しい仲間がこのマッシュ君なんだ?」
エールよ、挨拶ひとことだけで仲良く旅ができるとお思いか?
「マッシュはいないものと思ってくれていいよ」
ひどすぎるエール
「あー」
同意するマッシュ
「いや、最低やないかーい」
関西風にエールにツッコむ俺
なぜ?と俺に怪訝な顔をするエール。
俺がスベったみたいになってるけど全面的に悪いのはエールだ。
「マッシュ君をどうして仲間にしたとか説明してもらいたいんだが」
「えー」
露骨にめんどくさがるエール
表情は変わらないのにめんどくさそうな雰囲気を出すマッシュ
息ぴったりか
「は・や・く」
俺が催促するとエールがしぶしぶ説明してくれた。
しぶしぶするのもおかしいけどな!
マッシュは旅の雑用のほとんどを1人でこなせる便利キャラらしい。
一族の中でも食材管理や寝具の手配その他諸々を管理しているそうだ。
日常では限りなく有能だが、逆に戦闘面ではあまり強くないというかかなり弱いので立ち位置はかなり低い。
「戦力になる仲間がいた方がいいんじゃないか?」と聞いたが
装備を整えて旅をするなら戦力的にはエール1人で十分らしく、逆にその他の雑用をこなしてくれる方が助かるらしい。
また、エールが気兼ねなく話せる数少ない友達というのもあって結局はこの3人で旅をすることになった。




