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3章25


というわけで、改めてアーサーに挑戦


苦節百数十回。


そして、槍、懐刀、含み針、持てるすべてを使ってアーサーを追い詰めた。


俺は黒刀龍滅の切っ先をアーサーの首につきつけている。


「俺の!勝ちだ!!」


「小僧ぉ!!徒では済まさんぞ!!!」


「ふげっ」


こっちは寸止めしているのにぶった切られた


・・・しばらくカクタスで憂さ晴らしした後、割とあっさりと、エールにタイミングよく戻ってもらえばよいことを思いついた


その後、10回目くらいでアーサーは攻略できた。

無理ゲーも慣れれば作業と少しのお祈りで成功するようになるものだ。


逆切れパパは現在、激おこエールに叱られ中だ。

「息子の友人に切りかかるとは何事か」、「試合を反故にして怒り出すとは何事か」、「一族の長を務めた者として恥ずかしくないのか」などなど。うらめしそうにこちらをチラチラ睨もうとしているが、そのたびにエールから「聞いているのか」と怒られている。ざまあみろ。


よく見るとアーサーの首筋が少し切れて血が出ていた。寸止めしたつもりだったが止めきれていなかったらしい。俺は百倍以上ぶった切られてたわけだし、少しくらいは許されるだろう。



エールのお説教が終わってからはは話がトントン拍子に進んだ。

いろいろ融通が利くようになり、魔族討伐の旅(世界旅行)への出発の準備をすることになった。


・装備品の支給 OK

・生活用品の支給 OK

・移動手段の確保 OK

・アーサーの大槍の獲得 NG


「一族に伝わる宝槍だから、確かにものすごく強力なんだけど、重すぎて僕には使いこなせないよ」とのこと


この世界にも「装備できない」が存在するらしい。

長距離を旅するのにあんな重装備を持ち歩くのも大変だということで俺はしぶしぶ諦めた。

ゲームなら「ちから100以上」の仲間がいることが獲得条件とかだな。


そう考えると今の俺たちのパーティーはとても貧弱に思えてきた


エール(シーフ)

ちから○

まもり△

すばやさ◎

まほう○


リューヤン(無職)

ちから△

まもり△

すばやさ△

まほう△


中衛よりの近衛エールと役立たずの俺。後衛不在でサブ前衛という弱小ぶり。

少なくとも魔法職の後衛がいないとバランスが悪いな。


どうやらエールも同じ考えだったらしく、旅のメンバーが1人追加されることになった。

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