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1章1(邂逅2)

やっと1章にたどり着きました。ここからが本当のチュートリアル


気が付くとそこは真っ白な空間だった

そこには知ってる女神と知らない男がいた


1人は可愛らしくゆるふわな適当女神

もう1人は背広のようなものを着た初老の男性。キリっとした顔立ちにピンと伸びた口ひげ、灰色の髪をオールバックにして背筋も真っ直ぐ伸びている。ルールに厳しい副校長とか、熟練の執事とかそんな隙のなさを感じる。状況からしてもう1人の半身の魔神だと思うがイメージと全然違う


とりあえず知ってる女神に向かって声をかける


「あー・・元の世界に戻されるってことですか?」

俺はこの空間を経由して異世界に行った。また呼ばれたということは元の世界に帰るということだろうか。それとも天国かな


"え~っと~"


『我が質問に答えよう!!我は神の半身。調停を重んじる者!!』

適当女神がのんびりと答えようとしていると、横から男性が大声で口を挟んできた。やはりもうひとりの半神らしい


『お主が戻りたければ今すぐ元の世界に戻して差し上げよう。復活はできなくなるが、元の世界の元の時間に戻ることになる。我はそれをお勧めする』


「え、戻らないこともできるんですか?」


『左様。お主が望む限り。こちらの世界でお主が命を落としたとき、我等の加護により何度でもあの森に復活することができる。ただし、一度でも元の世界に戻れば2度とこちらを訪れることはできぬと思え。いずれにせよ、お主が元の世界に戻れることは約束しよう』


説明を聞くかぎりだと、なんてぬるゲーな異世界転移だろうか。

元の世界に帰りますか?

▼はい

 いいえ

で無事生還できてしまう。


「なるほど。ところでどうして今回はお2人でいらっしゃるんですか?」

相手がビシっとしてるので無意識に言葉が丁寧になる


『それはお主が望んだからだ。我はお主と敵対する側の半身である故、はじめは姿を見せぬようにしておった。敵側の神と自称する者の話など信じることができようか?いや、できまい。あえてお主を混乱させることもあるまいと隠れておった。だが、お主自身が我との逢着を望むなら拒む理由もなし』


この空間のどこに隠れる場所があるのか不明だが、まあ神様だしな


「俺が調停神様に・・そのー文句を言いたいと願ったからお会いになっていただけたということでしょうか」


神相手に敵意を感じていた後ろめたさでびくびくしながら訪ねる


『我は調停神ではない・・が便宜的にその呼び名を許可しよう。うむ、お主の頭の中を覗くことはできぬが我への意識は感じた故、応じたまでだ』


?? よくわからないが、自分への感情が分かるサイドエフェクトみたいなもんか?


『それと戻るか留まるか判断するにも、もう少しこちらの世界について説明が必要だろうと思ってな。我が半身の説明だけではあの村を出るまでに100度の死では足りぬだろうし』


"え~~それ、どういう意味ですか~?"


調停神がわっはっはと笑う横で、適当女神がむくれている。冗談でも100回死ぬとか笑えない


『まず、お主についてだが加護を2種類付与しておる。1つは先ほどの復活の加護。もう1つはやり直しの加護といってな、そのとき失われる命が経験した中で1つの時点からやり直すことができる。一時保存と言えば伝わるか?』


「セーブ&ロードみたいなものでしょうか?」


『概ねその理解で正しい。理解が早くて助かる』


「どうすればその加護を使えるのでしょうか?俺はすでに2回死んでいますが、とくにやり直しはできていないように思います」


『お主にやり直しができるという自覚がなかったからな。だが、次からは死すときにやり直したい時点を強く心で願えばおのずと時は戻ろう。本来は旅立つ前に伝えてやれればよかったのだが雑なものが説明をしたようでな』


調停神がまたも笑いながら適当女神をイジりまくっているが、適当女神から聞こうと思うと結構な時間がかかりそうな内容をあっという間に教えてくれた。

あれ?でも調停神って敵の神様じゃなかったのか?俺、何か騙されたりしてない?


疑問に思い適当女神のほうを見ると、体操座りして口を突き出している。完全にむくれてますねこれは。

"私でも説明できたのに"感が丸わかりな適当女神の様子から、調停神は本当のことを言っているのだろうと理解した

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