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2章19


エールとも無事に合流出来て、宿の1階で夕食を食べる。


今日のメニューはクリームシチューと米味のパンだ。シチューには、ごろごろとした野菜と角煮のような肉が入っていた。角煮はちょっと塩辛い感じもするが、米と一緒に食べると思えばいい塩梅だった。


ちなみに、ナイフでシチュー食べるのか!?と思ったが、皿に口を付けて直接飲んだり、ちぎったパンで掬って食べていた。俺の愛刀を披露するのが少しだけ先延ばしになってしまった。


おいしい夕食を食べながらエールと情報共有をする。


エールは昼食の後しばらくは町の外で狩りをしていたらしい。町周辺の状況確認と金策とのことだ。

適当に狩りをした後は本来の目的を達しようと知り合いと親交を深めたらしい。だが、エールのテンションが低いので、今日の釣果はゼロということだろう。ざまぁwww


俺からはククルとピクシーのことを話した。


「多分、あの2人に協力するのが魔物討伐に関係してる気がする」


適当な予言をエールに伝える。本当は俺が2人と仲良くしたいだけだけどな!


「ピクシーさんはわかるけど、ククルも?んーまぁリューヤンの予言なら従うけどね」


予言便利すぎる。はじめに大きな予想を的中させると本当に予言できると勘違いさせられるのは、詐欺師とか似非占い師の手口だな。勉強になる。


「ピクシーがエールと2人で狩りの打ち合わせしたいとか言ってたから、よろしくな」


「狩りの打ち合わせ?ん?あー?・・・わかった」


エールの頭からはてなマークが飛び出しているように見える


「打ち合わせするのが変なのか?」


「僕の村ほどじゃないけど、町の近くの魔物は基本的に弱いんだ。だから打ち合わせなんてやる意味あるのかな?と思ったんだけど・・・ああ、そうか!!」


急にすっきりした表情のエール。


「なんだ?」


「あ、えーっと、うん、ククルも来るらしいから、僕と作戦を立てとくとかそういうことだよ、リューヤンは気にしなくて大丈夫」


「護衛的な話か。ところでこの辺の魔物のことを俺にも教えてくれよ」


「そうそう!護衛のやり方の相談だよ!この辺の魔物は3種類くらいかな」


エールがなんだかおかしなテンションで魔物の特長を教えてくれた。


豚の魔物ピッグス:食用にもなりし、牙がお金にもなる生活用魔物。<聖地オラクル>では基本的にこいつを狩りにいく。突進して向かってくるが、ふんばれば簡単に受け止められる。避けて側面から攻撃しようとするとアバラを伸ばしてきて突き刺さるので危険。


亀の魔物タートルオレ:甲羅から武器や防具をつくるための鉱石が手に入ることがある。頑丈で体当たりやかみつきが危険。瞬発力はあるが持続力がないので、鉱石に用がなければ逃げるのが楽。


お化けの魔物スポーキィ:半透明の魔法使い。滅多に現れないが、こっそり近づいてきて魔法をぶっ放して逃げていく。狩りで起こる事故の99%はこいつのせい


<聖地オラクル>にたどりつくまでに豚と亀は見たことあったのですぐに理解できた。今まではエールの指示に従って逃げたり隠れたりしていただけなので、注意事項が聞けてよかったな。


魔物の説明が終わるころにはお互いに食べ終わったので、今日の所は解散して、狩りの日程が決まったら夕食のときに俺に共有してもらうことになった。

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