定期討伐
その後はまた食べて飲んで、褒美の金や土地をオリステラからもらって帰った
「アストロノムス、この勇者の剣を解析してくれないか?」
「これはまた精霊の加護がかかった剣を持ってきましたね。わかりました」
「精霊の加護?」
「はい。精霊はこの世界に存在している天使の次に悪に効く種族です」
「なるほど…とりあえず分析結果をまとめといてくれ」
「了解しました。それとマスター、オリステラ様から定期討伐の連絡が届きました」
「う〜ん、そうだなぁ…訓練のために自衛隊と米軍を連れて行くか。アストロノムス、連絡お願いできるか?」
「お任せください。明々後日には手紙は届きます」
確認の連絡が来てから四日後、自衛隊と米軍を連れて魔物討伐に向かうために門の前に集合した
「お久しぶりです、オルミルさん」
「お久しぶりです…これはどういう…」
「王女様には伝えたはずなんですがねぇ…」
「またあの人は…毎回自分を驚かせに…」
「こ、ご愁傷さまです…」
オルミルを連れて自衛隊と米軍で辺りを捜索した
「”こちらレーダー01、魔物らしい足跡を発見。王国より218方向、オクレ”」
「”了解、警戒しながら捜索を続行。発見しだい報告と撤退、オーバー”」
「”了解、オーバー”」
暁は無線を切ると、報告された方向に向かった
「君たちは…すごいな…」
「これが我々なので。”総員、完全武装し魔物に備えろ!”」
えっと、今回の装備は確か…偵察用バイクと銃とロケランと火炎放射器と手榴弾とラバだったはず。まぁ、こんだけあれば心配ないか。一国家並みの軍事力だもんなぁ〜
※LS3とは、アメリカで制作された、軍用ラバ型荷物運搬ロボットだ
「”魔物発見、足跡の先に居る、オクレ”」
「”わかった。”」
すぐさま小隊を率いて魔物の場所に向かうと、蜘蛛のような大型の魔物が居た
「あれは…スパイダーエンペラーだ。子蜘蛛を引き連れて襲ってくる厄介な魔物です」
「肉とか必要な部位はありますか?」
「子蜘蛛やエンペラーは魔石の純度が高いので、魔石以外は必要ないです」
「わかりました。では焼きましょうか」
「…え?」
「小隊、携帯放射器構え、放射!」
※携帯火炎放射器とは、普通科に配備されている火炎放射器だ
子蜘蛛目掛けて火炎放射器で燃やし尽くした。子蜘蛛は排除したが、スパイダーエンペラーはまだ生きていた
「グレネード!!!」
ピンを抜いてから3秒待って、手榴弾をエンペラーに投げて爆発させた。硬い甲羅みたいなところを破壊すると、一気に銃弾の雨を兵士たちが破壊したところ目掛けて発砲した
「ビギゥアァァァァーーーーーー!!!!」
「行動停止、少し経ってから生存確認!」
生きているか銃で突っついてから足で蹴った。ピクリとも動かなくなったことを確認した
「死んでいます」
「良くやった。その調子で討伐する。また捜索を続行、次回はヘリを使ったほうが良さげだな」
こ、この軍隊は…ここまで早くにスパイダーエンペラーを討伐するのか…。我々では犠牲が複数人出るというのに、この暁さん率いる軍隊は一人も怪我をしていなかった…明らかに実力と武器の差だ…




