作戦
注意:全部の物語は私が通勤中に書いているので巻の中に納まっていない場合があります。
「そうだ。これより、研究所奪還作戦を開始する。まず整理する。現在研究所は自衛官か米軍、又はその両方が占拠している可能性がある。そして、鉄壁のAIシステムが一瞬にして無効化されたことを考え、EMP兵器で攻撃されたと仮定する」
※EMPとは電磁パルスの略で、対策されていない電子部品は全て焼き切れてしまう
「その背景に私は、第三者の手が加わっていると考える。まぁ、これは今は考えるだけ無駄なので保留とする。奪還作戦において重要視するのが、子供たちの救出。取り残されている隊員の救助。システムの復旧。そして重要なのが、敵対隊員の排除」
全員が唾を飲んだ。自衛官と自衛官の殺し合いなのだ。誰しもが恐怖、躊躇、拒否反応を見せてしまう。同僚との戦闘は、常人だと例えるなら友達の腕を生きたまま食えと言われる様なものだ。だが、隊員の中には常人を少し離れた者がチラホラと居た
ほぉ…異世界に来て肝が座ったか?なんだか平和ボケしていた隊員が向こうの世界に居た頃より少なくなったな
「次は突入計画に入る。まず、扉は皆知っての通り指紋認証と骨格照合で開く。だが、現状電力が通ってないので不可能だ。なのでLAMを使ってこじ開ける。この中で使ったことがあるのは…私だけか。私が撃ったら突入する。中で味方が応戦していたらこちらも加勢する。そして隊員を救助していき手分けして進む。探す目標は敵の指揮官だ。もし降伏しない場合…射殺しろ。じゃないと私たちが死ぬ」
1人の隊員が手を挙げる
「もし、外に見張りが居たらどうしますか?」
「航空戦力が無い以上、空からの射撃は不可能だ…ろ…う…」
この時暁は菅野の方に目をやった。そう、菅野は撃墜王と呼ばれていたエースパイロットだ。航空戦力としてレシプロ機でも十分なのだ
「やってくれるかね?」
菅野に向って真剣に言うと、菅野は白い歯を出しながら答えた
「俺様にかかれば戦闘機だろうと敵兵であろうと撃墜してやるよ!」
グッドポーズをしながら菅野は笑っていた
これである程度は決まったな。後は空母と護衛艦が無事なことを願って無線を繋げよう
無線機を取り通信施設を挟んでセオドア・ルーズベルト空母に繋いだ。すると無線機からは女性の声が聞こえてくる。
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