少女の幸せ
「"こちらスネーク1、本部オクレ"」
「"こちら本部、スネーク1オクレ"」
「"こちらスネーク1、空母でレイラという少女が乗っていたはずだ。その娘の安否を確認しろ。オクレ"」
「"こちら本部、1分待て。オクレ"」
「"こちらスネーク1、了解。オワリ"」
私の…私の予想が合っていれば…いや、合ってないでくれ…お願いだ…
暁は無線機を掴みながら願った。予想が間違っていてくれることに。1秒ごとに心拍数が跳ね上がるようにバクバク言う。この空間がゆっくりと…流れるような感覚に襲われる。そして1分後…無線が入る
「"こちら本部…スネーク1、オクレ"」
「"こ、こちらスネーク1…本部、オクレ"」
「"こちら本部…先程の娘だが…ベットの上で死亡が確認された。死亡原因は首から銃創と思しき傷跡を確認したのでそれだと考えられる…オクレ"」
「"こちらスネーク1…了解…オワリ"」
暁は通信を切ると、重い空間に襲われた
私が…私が撃たれたせいで…あの子が…死んだ…?
私が撃たれなければ…あの子が…死ななかった…?
私が…殺…した…?
嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!!!!!!!
嘘だと…言ってくれよ…
「た、隊長…。とりあえず…撤退を…」
「あ、あぁ…撤退…」
「ッ!!!」
暁の顔は絶望や失敗と言った負の感情が全部現れて出ていた。それを見た隊員は少しだけ恐怖してしまった。デビットたちは地下牢に村田を連れていき、暁たちは空母に帰還した。そして…
「こちらが死体安置所です…」
数個あるボックスから引き出しを引いて、何かが出てきた。そこには遺体袋と手紙があった
「ここからは1人にしてくれ…」
「わかりました…」
兵士は出ていき、暁とレイラだけの空間になった
「なんで…私なんかの為に…。なんでこんな命の為なんかに死んでしまったんだ!!!」
顔は歪み、膝から崩れ落ちて目には大粒の涙が自然と流れ出た。子供を死なせてしまった自分に無力感が湧き上がる。その時に机にぶつかり手紙が暁の目の前に落ちてきた
「手紙…?」
封筒には『暁様へ』と書かれていた。封筒を開けると、そこには自分宛ての文章がシワシワになってながらも書かれていた
『暁様へ
コレが読まれている時には私は生きてはいないでしょう。つまり、暁様が私のスキルで助かったのですね!私は嬉しいです!ですが、暁様はこんな私にも生きてほしかったと思い、精神的に辛いと思います。ですが、私は本当に嬉しいのです。少しの間だけでも楽しいと思えたのです!私は生まれた時から楽しいことが出来なかった立場でした。そして、奴隷から開放してくれたことが人生を捧げてでも恩返しをしたかったのです!
暁様…どうか精神を保ってください。私は心の底から、暁様が幸せにしてほしいのです。なのでどうか…幸せになってください
レイラより』
文章には、レイラが暁を守れたことが嬉しいことと、暁に精神を病んでほしくないことが上手くまとめられないながらも伝わってきた
「なんでそこまで…そこまでして私を…」
涙を拭い、レイラの前で立ち上がり、遺体袋のチャックを開ける。そこには、安らかな…良い夢を見ながら眠っているような顔がそこにはあった
「君の願い…ちゃんと受け止めたよ」
レイラの顔を軽く撫でると、手紙を肩ポケットに入れて死体安置所を出た。心にはまだやるせない気持ちが残るが、精神が壊れずに保って、レイラの願いを叶えようとしていた
「さぁ、もういっちょやるか」
そうつぶやき、災害派遣の用意をした
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