接敵
「撃て!」
ダァァァァン
銃口から発射されたフォスター型弾頭は透明な壁に阻まれて潰れて落ちた
「ハッハッハ!いきなり撃ってくるとは野蛮だねぇ!」
コートに目立つネックレスや指輪をしているいかつい男が話していた
「貴様は誰だ!名乗れ!」
「俺?俺は村田だ。それだけ言えばそこの自衛官…いや、特戦群の奴はわかるだろ?」
やはり覚えていたか…
「私が殺した奴だ…」
「やはりか…」
村田はボソッと呟き、手を兵士に向けた瞬間、小さい鉄の塊が兵士の盾を突き破り、体の中に入った
「ウ"グ"ァ"ァ"ァ"」
どういうことだ…あいつ…魔法を使ったのか!?ここは使えなかったのではなかったのか!?
暁が動揺すると、答えるように言う
「俺たちは昔から魔法が使えないこの地で殺りあうために魔道具を取り寄せてたんだよ。まぁ、魔石が大量に必要だったが、そこは貴族様々だったよ。チョロッと脅したら買ってくれるんだもの」
村田が話している間も黙々と兵士は負傷した者を盾の後ろで治療している
「分隊、単連射、目標敵の頭部、撃てェ!!!」
ダンダンダンダン
隊員らは指示のもと単発射撃を開始したが、銃弾は透明な壁に潰れて落ちていく。暁は担架を交換して兵士に渡して後方へ全員下がらせた
「無駄無駄ァ!このアーティストはそんじょそこらの攻撃じゃビクともしないんだよ!」
手をこちらに向けた村田だが、暁が勘付き発煙弾を投げてそれに向けて発砲した
「あ?見てねぇじゃねぇか!」
煙に覆われて村田は隊員たちを見失った。暁はその間に隊員と後ろに下がった。煙から出るとLAMを隊員全員分交換して持たせた。隊員はブローブを伸ばして構えた
「構え!撃てぇ!!!」
全員が一斉発射をすると、"バリン"という音と共に叫び声が聞こえてきた。煙は爆風で分散し、敵の姿が目視できるほどになった
「ゴホゴホ…なんだあいつら…こんなん資料には無かったぞ!」
「さて…そのへん含めてお話願います」
拳銃を村田の頭にゼロ距離で向けると、観念したのか色々と話し始めた
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