来航
「目的地まで何時間?」
「2時間と30分ぐらいだと思いまっせ!」
倉田はパイロットに話しかけた
「燃料はどうするの?行きだけだったら死ぬわよ?」
「そこは、衛星電話で任務の成功や失敗を伝えます。成功であればC-2にて燃料を投下して給油します。失敗でも同じです。ですが、最悪の事態になれば…空母に搭載しているF-2が向かってきます」
最悪の事態…つまりは戦争に発展しかねないことを、幹部でもない私達がやれるのかしら…
不安を感じつつ、飛行は続く。今回は、CH-47JAが使節団と、護衛の自衛官、並びに中に入っているのと、吊り下げて高機動車2台を運ぶ。空路の護衛はアパッチを3機、降下部隊を乗せたUH-1Jを1機、ガンナーとミニミを乗せたUH-60JAが配備された
※CH-47JAとは、自衛隊の大型輸送機である
※UH-1Jとは、自衛隊の多用途ヘリコプターである
※UH-60JAとは、自衛隊の多用途ヘリコプターである
進み続けて約2時間で城壁と、その中にあるであろう大きな城が見えた
「にしても、アポ無しで行って大丈夫なのですかい?」
「そこは考えてあるわ!ヘリ数機を向かわせると絶対に上が動くわ。すると転生者、または転移者がそれを察知。向こうから迫ってくるって考えよ。アポを取ろうにも、何処かもわからない部隊がそう簡単にアポは取れやしないわ。なら、騒ぎを起こして動かすって事をやらないといけないわ」
「つまり…転生者か転移者がいることに掛けた…運任せってこと…ですかい?」
「そうとも言うわね」
パイロットはため息をつきながら、操縦をした。数分して門外の開けている場所にヘリを着陸させる。それと同時に、門から続々と兵士が出てきてヘリに火縄銃を向けながら取り囲む
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